行政書士の合格カードは知識のインプットにおすすめ!

性別男性
年代40代
試験年度2013年(25年度)
勉強期間7ヶ月間
職業正社員(サラリーマン)
勉強法暗記,過去問,模試
商品DVD,CD,テキスト,合格手帳,eラーニング,資料請求
受験回数初学者(1回目)
試験科目憲法,民法,行政法,商法,基礎法学,一般知識,会社法
学習スタイル通信講座,独学,通学
私が行政書士の勉強を始めたのは4月でした。

以前の会社を早期退職し、転職したのですが、転職先があまりにもひどく、再度転職先を探していました。しかし、なかなか転職先は見つからず、面接などにも落ち続けていました。

面接での不合格が続くと、自分は不要な人間、認めてもらえない人間のような気持ちになってきます。私は元来ポジティブ思考なので、面接で認めてもらえないのであれば、自分が頑張れば取ることのできる資格を取ってみよう、と考えました。

そこで、資格について調べてみると行政書士試験は300点満点中180点をとれば必ず合格する試験であることを知りました。

つまり、60%の点数を取れば、全員でも合格することができる制度なのです。これはかなりクリアーな目標でした。

高校受験や大学受験など、定員が決まっている場合は、自分がいくら頑張っても周りのレベルが高ければ、合格できません。

でも行政書士試験は自分さえ点数を取れればいいのですから。しかも60%でいいのです。

このときは正直、かなりハードルが低い試験だと考えていました。数ヵ月後には高跳びくらいの高さになることを思い知るのですが・・・。

そして、行政書士試験についてネットで調べていると、一番推奨されているのがフォーサイトだったのです。さっそく、フォーサイトでサンプルを申込みました。サンプルはすぐに送られてきました。

サンプルには憲法分野が収められており、とてもわかりやすく説明されていました。私は最初、予算の関係とスキマ時間の利用を考えていたので、CDコースにしようと思っていたのですが、このサンプルを見て、迷わずDVDコースにすることを決めました。

DVDだとテキストが映し出され、アンダーラインなども引かれますので大事なポイントもわかります。板書などもされますので、絶対DVDの方がおすすめです。

サンプルを確認し、申し込みをしました。教材が翌日に届いたのにはびっくりしました。「鉄は熱いうちに打て」なので、やる気の冷めないうちに送られてきたのはとても嬉しかったです。

早速「道場破り」「合格手帳」などで目標やスケジュールなどを設定しました。

このスケジュール設定は良かったと思いました。

1週間のスケジュールを睡眠、食事、通勤・通学、仕事・学校、プライベート、入浴、空き時間などに落とし込み入力すると、そこから勉強に当てることのできる時間と試験までの残り日数で自動的にスケジュールを組んでくれます。

独学で一番難しいのはスケジュール管理だと思います。特に私などの初学者の場合はテキストを読むのにどれくらいの時間がかかるのか想像もつきません。

このスケジュール管理機能がなければ闇雲に勉強を始めて、手探りで進んでいくことになったでしょう。

私は通勤に1時間半以上時間がかかるため、その時間をほぼすべて勉強時間にあてました。通勤列車内でテキストを読むことはもちろん、家から駅に行く車での移動中、会社までの歩行中、乗り換えの移動中などはすべてDVDから録音した音声データを聞いていました。

音声データは休日に買い物に行く時などもずっと聞いていました。法律の勉強は最初はわからなくてもとりあえず進み、何度も繰り返すほうがいいと思います。

私の場合、最初基礎講座を1周するのに1ヶ月かかりました。次に基礎講座の2周目と過去問のA問題を6月中旬に終えました。過去問をやり始めると最初考えていた60%の合格点がかなり高いハードルであることがわかりました。

さすがに合格率10%を切る国家資格試験です。全然甘くありませんでした。

7月下旬にある他社で無料の模擬試験があることを知り、力試しに受けてみました。

半分位できれば上出来かなと思っていたのですが、300点満点で100点しか取れず撃沈でした。そこで実感したのは、時間が足りない、ということでした。

行政書士試験は3時間で60問を解かなくてはいけません。単純平均で1問あたり3分です。ですが、実際には文章理解や多肢選択、記述問題などは3分では到底解けません。後でわかってきますが、行政法などは19問を40分弱で解かなくてはなりません。

そのためには、1肢ずつ瞬時に正誤を判断しなければなりません。行政書士試験で大事なのは10のあやふやな知識ではなく、1の確実な知識なのです。1肢ずつに悩んでいる時間はないのです。

確実な知識を身につけるため、私は「合格カード」を利用しました。トイレの時間、電車の待ち時間、入浴時間、寝る前の時間などを「合格カード」の暗記にあてました。

私のやり方は合格カード20枚分程度を1単位とします。記憶は睡眠中に定着するということなので、1日目は寝る前にその1単位分をやります。

翌朝(私の場合は電車の待ち時間)に2周目をやります。そして、その翌日に3周目をやります。この3周でかなり覚えることができました。

合格カードは全部で253枚だったので、大体13単位くらいになります。これを毎日繰り返すと1ヶ月で合格カード全体を2周することができ、覚えているカードと覚えきれていないカードがはっきり出てきます。

覚えたカードは抜いて、1単位分を詰めます。そうすると今後は8~10単位ぐらいになるので、また1単位3周を2回ほど回して、覚えたカードを抜きます。

この学習をすることで、かなり記憶が定着しました。「合格カード」は試験直前まで手放せない、私にとってなくてはならない重要なアイテムになりました。

余談ですが、今年の本試験「問題6」で議院の権能が合格カードで覚えたそのままだったのには、思わずガッツポーズでした。

9月からは記述対策にも力を入れていきました。

行政書士試験は記述問題で60点の配点です。満点を取る必要はありませんが、最低でも部分点で24点、できれば30点以上はとっておきたいところです。

答え方のテクニックなどもあるので、事前にしっかり練習しておくことが必要です。また記述対策は民法と行政法の択一の勉強にもなります。

試験前の1ヶ月は民法と行政法の勉強が中心になりますので、基礎法学、商法、一般知識は9月までに終わらせておいたほうがいいと思います。

私もフォーサイトで最初に設定したスケジュールを前倒しで完了しました。最初に設定したときは無理かもしれないと思いましたが、絶対合格すると信じて毎日コツコツ続けていくことで達成できるものです。

10月からは過去問中心で、土日のどちらかは他社の模試を受けに行きました。

フォーサイト以外の模試は3校で4回分受けました。どれも合格点には届きませんでしたが、解く順番や時間配分を意識して受験しました。

行政書士試験は一般知識の足切りもあるので、本番前に戦術を試行錯誤しておくことは重要だと思います。一般知識の文章理解は最後に3問あるのですが、時間があるときに解いておかないと、1問目から順番通りに解いていくと時間が足りなくなってしまいます。

できる問題、解きやすい問題から解いていき、わからない問題は飛ばしていくことも重要な作戦です。

また本試験と同じ時間や自宅とは別の受験会場の雰囲気を体験するためにも模擬試験は受けたおいたほうがいいと思います。

最後に試験のシミュレーションで私が工夫したのは時計です。本試験は午後1時から開始されますので、模擬試験や過去の本試験をするときなどもその時間に合わせて実施します。

しかし、平日は仕事をしているので午後1時に合わせて問題を解くというのは無理です。普段使わない時計をひとつ用意し、自宅で過去の本試験を解くときは、時計の針を1時に合わせてからシミュレーションをしました。

これをすることで、例えば1時40分には行政法が終わっていないとまずい、とか体で覚えていくようにしました。私は最後の1週間、行政法と民法の過去の本試験5年分をこのやり方で行い、時間感覚を叩き込みました。

最初、行政書士試験のハードルは思ったほど低くはなく、高跳びぐらいだと書きました。でも決して棒高跳びほど高くはありません。

しっかりと準備し、助走をつけて絶対に飛び越えることができると信じて最後まで諦めなければ飛び越えることができる、合格することができる試験だと思います。

福澤先生、スタッフの皆様、最後まで支えていただき、ありがとうございました。
6おめでとう

※プライバシー保護の観点より、筆者のお名前は仮名となります。



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