
社労士の各科目の勉強の秘訣を教えましょう
【社会保険労務士】
2016年(平成28年度)合格
- 勉強期間
- 10ヶ月間
- 受験回数
- 4回目
- 職業
- 正社員(サラリーマン)
- 年代
- 40代
- 性別
- 男性
自分ではもっと早く合格できるものと思っていましたが、思ったより狭き門でした。
自分を含めて多くの受験生は合格レベルに達するまでは意外と早いのですが、選択式試験の運不運が左右され、毎年合格の順番待ちをする人がおそらく多い試験だなとあらためて思いました。
○本試験当日
今回の本試験は選択式が午前中となり、いささか勝手が違いましたが、緊張感MAXの午前中に速さを競う択一式よりは、時間に余裕がある選択式だったのは自分にとってはやり易くラッキーでした。
私が受けた会場は日大経済学部のとても広い大教室でした。受験申し込みが遅れると、とても広い大教室になる可能性があります。
一長一短ありますが、試験中のトイレの順番待ちや水分補給の許可待ちに時間を要するため、できるだけ早い時期に受験申し込みをして、ごじんまりした小教室で受けるといいいと思います。
○科目別の勉強法
労働基準法
自分は比較的得意にしてました。何と言っても労働法の基本となる法律でもあり、労働者保護を前提として公平的な目で考えてみると、テキストや判例も常識的な範囲ですんなりと頭に入るような気がします。
労働安全衛生法
結構実務的で何を言ってるのかよく分からないところがありますが、この科目は特段得点を稼ぐ科目ではないため、覚えるべき基本点を抑えて、あとはそんなもんかなぁ程度が無難な勉強の仕方かなと思います。
労働災害補償法
損害保険の仕事に長年携わっており、比較的馴染みやすい科目ではありましたが、ところがどっこい点数が伸びず、自分は最後まで苦戦した科目でありました。
基本的な論点を抑えることのほか、受験レベルの判例を抑えたり、年金法との比較が得点を伸ばすコツなのでしょうか?苦手意識はないのに最後まで得点が伸びにくい科目でした。
雇用保険法
結構細かい数字が出てきて最初は覚えるのが大変ですが、覚えてしまえば得点しやすい科目です。また雇用保険法の全体像を体系的に意識していくと周辺知識が繋がってきます。
労働保険徴収法
ズバリ得点源です。覚えてしまえばこっちのもので、あまり頭を悩まさずに得点することができます。労働災害補償法と雇用保険法にセットで出題されるため、科目別点数の底上げができる科目です。
健康保険法
自分には親しみやすい科目で比較的安定して得点できた科目だったような気がします。厚生年金保険法と適用関係がリンクしているので、類似点を抑えると効率が良いですし、また相違点が出題論点だったりします。
健康保険法を先ずはしっかりマスターすると、厚生年金保険法の勉強に繋がります。
厚生年金保険法
適用関係が健康保険法に類似しているのは既述の通りです。給付関係は同じ年金法だけあって、国民年金法と類似点が多く、健康保険法同様に類似点を抑えると効率が良いですし、また相違点が出題論点だったりします。
国民年金法
国民年金は年金の仕組みでは、基礎となる1階部分です。国民年金を前提として捉えていくと年金という仕組みが分かりやすくなるような気がします。とはいえ、自分にとって年金法全般は、とっつきにくい科目でした。
こんなもんなんだな程度で覚えていくと割り切って学習できていいかも知れません。なので、あやふやな知識は比較的忘れるのも早いので、直前の記憶時期のタイミングには気をつけた方がいいかも知れません。
労働保険に関する一般常識択一式、選択式とも白書対策その他範囲が広く、いろいろな意味で面倒でした。特に選択式は足切りと運不運を戦う理不尽な科目で最後まで悩まされる科目でした。
このあたりは受験生みんな同じで、抑えるべき点は確実に得点して天命を待つ感じですね。
社会保険に関する一般常識
法令科目を確実に抑えれば何とかなります。他の科目と共通点もあるので、範囲を広げずに抑えるべき点を抑えて効率よく得点しましょう。
○フォーサイト通信講座について
選んだ教材に不安は一切なく、最後までフォーサイトで学習しました。フォーサイトの基本テキストは他社のテキストに比べ、教材のボリュームが少なく見えますが、決して内容が乏しいことはなく、合格レベルまで必要十分な情報量です。
また全ページカラーで、条文ごとに違う色でカラフルな構成になってます。ここがポイントで何度か読みこむと、テキスト該当部分の色まで頭に残って、記憶しやすいような気がします。自分は通勤電車で聴けるようCD講義を受講しました。
講師の加藤先生は説明がとても上手で、声が聴き取りやすく、何と言っても語り口が良かったです。
○直前期
直前期に学習する科目の順番は得意科目を先にやって、苦手科目や暗記科目を後にするのがポイントです。苦手科目、暗記科目を先にやると一周した時には結構忘れているからです。
○本試験の結果選択式
34/40点択一式50/70点選択式では8割、択一式では7割の正答率で点数だけ見ると余裕がありましたが、いざ本試験を振り返ると選択式の労働一般常識に救済(自分は2点しか取れず…)で救われ、7~8割以上得点しても決して安全圏ではありませんでした。
ちなみに最近多い正誤の個数問題は基本をしっかりマスターすれば恐れるに足りません。素直に回答し、あまり神経質になる必要はないと思います。(落としてもそんなダメージはないと思います)
○最後に
社会保険労務士を目指している皆さん、結果がすぐに出ず、心が折れそうなときも最後まであきらめずに頑張ってください。
この合格の喜びは自分にとって今まで味わったことのない素晴らしい体験でした。ぜひ皆さんにもこの気持ち良さを来年味わって下さい。