社労士試験合格に必要な勉強時間は?効率的な勉強のコツも紹介

雇用者と従業員の間に立ち、労働や社会保険の問題解決の専門家となる社会保険労務士(以下:社労士)。この社労士になるには、国家試験である社労士試験に合格する必要があります。では、この社労士試験に合格するためには、どの程度の勉強時間が必要になるでしょう。
社労士試験自体、難関試験に分類されますが、当然それだけ多くの勉強時間が必要となります。この勉強時間を短縮するためには効率的に勉強するのがポイント。
この記事では、社労士試験合格に必要な勉強時間や、勉強時間を短縮する効率的な学び方に関して紹介します。
社労士試験に合格するために必要な勉強時間
社労士試験は国家資格試験の中でも難関試験に位置づけられています。労働に関する法律や保険・年金に関する法律が出題の中心となりますが、さらに雇用に関する問題や労務管理の問題など出題範囲が広く、さらにしっかりとその内容を理解していないと合格は難しい試験です。
ここで単に「難関資格」といってもなかなかイメージしづらい部分もあるでしょう。そこで、合格に必要な勉強時間やほかの人気資格との難易度比較からその難易度を紹介していきます。
独学の場合800~1,000時間が目安
法律の勉強をした経験がない方やほかの資格試験に挑戦したことがない方などの、初学者と呼ばれる方が独学で合格しようとした場合、およそ1,000時間の勉強時間が必要と言われています。
大学の法学部を卒業した、ほかの資格試験に独学で合格したことがあるといった、ある程度の知識や経験がある方であれば、800時間ほどの勉強時間でも合格可能と言われています。
独学で社労士試験合格を目指すのに必要な勉強時間は800~1,000時間。簡単な試験ではないことはこの勉強時間からも見てとれます。
予備校や通信講座を利用すれば500時間~
独学よりも効率よく学ぼうとした場合、予備校や通信講座などを受講し、専門講師の授業を受けるのがいいでしょう。
社労士試験に合格するために必要な勉強時間は、予備校や通信講座を利用した場合、500時間程度と言われています。もちろん個人差はありますが、独学の半分程度の勉強時間で合格できるという計算になります。
他の資格試験と比較すると?
社労士試験の難易度を他の資格試験と比較してみましょう。
社労士は独占業務を持つ士業です。同じような性格を持つほかの士業の資格と難易度を比較していきます。
独占業務を持つ士業のひとつである、司法書士の試験も難関資格として知られています。司法書士試験に合格するために必要な勉強時間は、独学で約3,000時間。社労士試験と比較してもかなり難易度の高い試験となります。
もう一つ、独占業務を持つ士業資格として人気の行政書士試験と比較してみます。行政書士試験に合格するために必要な勉強時間は、独学で約1,000時間。勉強時間自体は社労士試験とほぼ同等ですが、行政書士試験には受験資格がありません。ここがちょっとした差といえます。
難易度比較を考えると、司法書士試験と比較すれば社労士試験はそこまで難易度が高い資格ではありません。行政書士試験と比較した場合、勉強時間の面では、やや行政書士試験の方がやや難易度は高いことになります。
ただし、行政書士試験には受験資格がなく、誰でも挑戦できる資格。一方社労士試験は大卒など受験資格が存在する試験です。受験をするという点で社労士試験の方が難易度は高く、総合して考えると、行政書士試験と社労士試験の難易度はほぼ同等と考えられるでしょう。
勉強の開始時期と勉強期間
では、実際に社労士試験を目指す方は、どの時期に勉強を始め、どのくらいの勉強期間を確保すべきかを考えていきましょう。
もちろん勉強を始めるベストのタイミングは、「社労士試験を目指そう」と思い立った瞬間です。この瞬間がもっともモチベーションが高く、勉強のスタートダッシュを決めやすくなります。
とはいえ、これでは問題の解決になりません。理論的に勉強をスタートするベストタイミングを考えていきましょう。
9月スタート&1年間での合格を目指そう
社労士試験は例年8月の下旬に行われます。この試験タイミングを考えた場合、勉強スタートのベストタイミングは9月。ここから1年間の勉強期間で試験合格を目指すのがおすすめとなります。
社労士試験合格に独学で挑む場合、必要な勉強時間は800~1,000時間。これだけの勉強時間を1年間で確保できるかどうかという問題はありますが、この時期に勉強をスタートさせる意味はあります。
多くの予備校などで、社労士講座が始まるのがこのタイミング。さらに市販の参考書や問題集の最新版が発売されるのも9~10月が中心です。9月のタイミングで勉強を始めることで、最新の参考書などが利用できるというメリットがあります。
実際に社会人が1年間で合格できるのか?
では、実際に一般の社会人が1年間の勉強期間で合格できるのかどうかをシミュレーションしてみましょう。
1年間は約52週間。この52週間で1,000時間を確保すると考えると、1週間で20時間の勉強時間が必要になります。1週間で20時間の勉強時間を確保する場合、考えられるパターンとしては、仕事のある5日間は2時間ずつ、仕事が休みの日に5時間ずつ確保するパターンでしょう。
平日2時間、週末5時間と考えると、理論上は実行可能にようにも感じるかもしれません。しかし、実際に1年間これだけの勉強時間を確保し続けるのは、相当厳しいでしょう。
仕事をしている以上、残業が多い時期もあるでしょうし、接待等で帰宅が遅くなることもあるでしょう。また、週末といっても家族サービスの時間や恋人とのデートの時間など、勉強時間以外に必要な時間はあるでしょう。
冷静に考えれば、1年間で1,000時間の勉強時間確保はかなり厳しいライン。より効率的な勉強方法を見つけ、勉強時間自体を短縮する必要があります。
効率よく学ぶためのポイント
社労士試験対策として、より効率よく学ぶためには、どのような考え方で勉強していくべきかを考えていきます。
試験の出題傾向や自身の弱点を把握する
社労士試験は出題範囲が広いため、すべての範囲を平均的に勉強しようとすると、どうしても多くの勉強時間が必要になります。
そうならないためにも必要になるのが、社労士試験の出題傾向の把握と自分自身の弱点の把握です。
出題傾向を把握することで、試験範囲の中での頻出分野を知れます。この頻出分野を重点的に学ぶことで、勉強時間は短縮できます。
また、自分の弱点に気づければ、弱点を補強することに勉強時間を多く割けるでしょう。
すべての分野を平均的に学ぶのではなく、より重要な分野や、自分が苦手な分野を集中して学ぶことで勉強効率を上げられます。
勉強期間を長期化させない
勉強の効率を上げるには、モチベーションが高い状態で勉強する必要があります。反対に言えばモチベーションを下げないことが勉強効率を上げることに直結するでしょう。
モチベーション低下の最大の原因が「飽き」です。勉強期間が長くなることで勉強に飽きてしまい、モチベーションは下がります。モチベーションが下がれば勉強効率が下がり、より長期間の勉強期間が必要になるという悪循環に陥ります。
上で勉強期間を1年間と定めたのは、モチベーションが低下しにくいように、できるだけ短期間の勉強期間を設定したからです。
社労士試験合格を目指すのであれば通信講座がおすすめ
社労士試験により短期間で合格を目指すのであれば、独学よりも通信講座の受講がおすすめです。なぜ通信講座をおすすめするのか、その理由を解説します。
より効率的に学べる理由
最初に紹介した通り、予備校や通信講座を利用すれば、500時間程度の勉強時間で社労士試験合格を目指せます。予備校や通信講座には、重点的に学ぶべきポイントをしっかりと把握したうえで作成されたカリキュラムがあり、このカリキュラムに沿って学ぶだけでも勉強効率は上がります。もちろん専門講師による授業を受講できることも大きなプラスです。
ではなぜ通信講座がおすすめかというと、通信講座は日本全国どこに住んでいても自宅で受講できるという大きなメリットがあるから。
予備校の場合、自宅から通学可能圏内に教室がないと、そもそも通学ができません。通学できる範囲に教室があっても、授業が映像であれば予備校に通うメリットは大きくありません。
そう考えると、自宅で通信講座を受講する方が、通学時間がない分より効率的に学べるでしょう。
通信講座であれば1年間の勉強時間で十分合格が目指せる
通信講座を利用すれば、500時間程度の勉強時間で社労士試験合格を目指せます。これを1年間の勉強期間でクリアしようと考えた場合、1週間の勉強時間は約10時間。
平日に1時間ずつ、週末に2.5時間ずつ勉強すればクリアできるレベルになります。この勉強時間であれば、プライベートな用事や残業などがあっても十分クリア可能でしょう。
おすすめ通信講座「フォーサイト」の特徴
社労士試験合格には通信講座がおすすめですが、通信講座の中でもフォーサイトの通信講座がおすすめです。
そこでフォーサイトをおすすめする代表的な理由をいくつか説明しておきましょう。
出題傾向を踏まえて効率的に学べる
フォーサイトでは、社労士試験に精通した講師やスタッフが、毎年の出題をチェックししっかりと出題傾向を研究しています。そのうえで専用のテキストを作成し、そのテキストに沿って効率的に学べるカリキュラムを組んでいます。
フォーサイトの社労士講座を受講することで手に入るテキストを、バリューセットの中から紹介しておきましょう。
★社労士対策講座(バリューセット3)に含まれるテキスト
- 基礎講座
- 過去問講座
- 直前対策講座
- 過去問一問一答演習
基礎講座から過去問、さらに直前対策専用のテキストなど、非常に充実したテキストが手に入り、効率的に学べます。
ManaBunを利用してスキマ時間を勉強時間に
フォーサイトをおすすめするもうひとつの理由がeラーニング教材「ManaBun」です。eラーニングとは、スマホやタブレットを利用して、場所を選ばずに行う勉強方法。毎日の通勤時間や、家事のちょっとしたスキマ時間などに、気軽に利用できる教材となります。
ManaBunにはスマホの小さな画面で視聴するのに適した専用講義動画や、講義の音声データなどもあり、どんな時でもどんな場所でもすぐに勉強できる教材です。
毎日のスキマ時間を勉強時間に変換できれば、毎日の勉強時間をさらに確保でき、より効率的に学べます。
まとめ
社労士試験に合格するには、独学で800~1,000時間、予備校や通信講座を利用しても500時間ほどの勉強時間が必要です。社労士試験合格を目指すのであれば、最低でも1年間程度の勉強期間を確保しましょう。
長い勉強時間が必要な社労士試験ですので、対策のポイントは効率的に学ぶこと。そのためには試験の出題傾向を把握し、重点的に学ぶことが重要になります。
社労士試験は独学でも挑戦は可能ですが、より効率的に学ぶのであれば通信講座の利用がおすすめ。通信講座の中ではeラーニング教材に力を入れているフォーサイトの社労士講座がおすすめとなります。