三度にわたる挑戦
【社会保険労務士】
2020年(平成32年度)合格
- 勉強期間
- 10ヶ月間
- 受験回数
- 3回目
- 職業
- 正社員(サラリーマン)
- 年代
- 30代
- 性別
- 男性
私が社会保険労務士を目指そうと思ったのは、名刺に書ける位の資格を有していなかったことを漠然と不安に思ったことがきっかけでした。今もサラリーマンをしていますが、この先ずっとサラリーマンという選択肢しかないのは辛いですし、独立開業も狙える資格を探しました。ある通信教育のサイトで、自分に向いている資格を診断したのですが、そこで一番に出てきたのが、社会保険労務士でした。当初全く知らない資格で、その職務内容を調べてみると、自分の生活にも馴染みのある社会保険や労務管理のエキスパートと言うことで、ぜひ目指してみよう!と決意しました。
■1回目の受験
社会保険労務士を目指そうと決意し、本格的に勉強を開始したのは、2018年の4月からでした。当時、妻と相談し、妻の実家があり、私も学生時代に住んでいたことのある福岡へ移住する為に、会社を退職したところでした。4月から8月まで、仕事がない分時間はたくさんあったので、社会保険労務士試験の勉強だけに集中しよう!と意気込んでおりました。いろいろ調べてみると、フォーサイトの社会保険労務士講座が安価であり、合格実績も他社に比較して良かったので、フォーサイトに頼ろうと決めて申込をしました。教材が届いて勉強を開始したのですが、予想以上にボリュームがあり、また法律の勉強も全くしてこなかったので、早く先に進まなきゃという焦りがどこかにあったのは事実です。教材はフルカラーでシンプル、かつとても分かり易く、加藤先生の講義も素晴らしかったです。ただ、今になって思うと、時間がないという焦りからか、過去問重視の勉強になっており、せっかくの基礎講座(テキスト)の勉強が手薄になっていたと思います。6~7月に、他校の模試を受けましたが結果はD判定でした。また、本試験に臨んだ結果は以下の通りです。
第50回(平成30年度試験)
選択式32点(科目ごとの基準点割れなし)、択一式42点(科目ごとの基準点割れなし)
択一式の総得点が3点足りずに不合格でした。これは紛れもなく基礎がおろそかになっていた結果だと反省し、次は「基礎」に重点を置いて勉強しようと決意しました。
■2回目の受験
フォーサイトの教材・サービスが素晴らしかったことと、再チャレンジをするなら慣れ親しんだ講義・教材を使うのが最良と考え、迷わずフォーサイトの講座を申し込みました。再チャレンジの方向けに、更に良心的な価格設定になっていたことも大変有り難かったです。自己採点で不合格を確信していたこともあり、勉強は9月から始めておりました。また、就職活動も同時に行い、その年の12月から、正社員として一般企業に就職致しました。フルタイムで働きながらの勉強は経験がなかったので、どのように時間を捻出すればいいかを、最も考えました。結果、通勤中やお昼休みのスキマ時間に加え、朝早く起きて1時間勉強する、と言う習慣を確立しました。土日祝日は、最低でも5時間は勉強することをノルマとしました。そうすると、最低でも週に20時間は勉強時間を確保することが出来、また限られた時間の中での勉強なので、一時間当たりの勉強の密度は、1回目の受験時より濃かったと思います。なお、勉強時間は、1回目受験の時から、記録として残すようにしていました。記録があれば勉強している・していないが明瞭になりますし、総勉強時間が増えれば、自信にも繋がるからです。
1回目の反省を活かし、徹底的に基礎に重きを置き、テキストを最低3回は回す(精読→講義視聴→精読)こととしました。過去問講座も、出来ている問題も含めて、労働経済など一部を除き、3回は解くこととしました。結果、他校の模試ではB判定を取ることが出来ました。これは行ける!と自信を持って試験に臨みましたが、結果は選択式の1点に泣くという、この試験ではよくあるパターンにハマってしまいました。本試験に臨んだ結果は以下の通りです。
第51回(令和元年度試験)
選択式33点(労一で基準点割れ)、択一式56点(科目ごとの基準点割れなし)
基礎に重点を置いて勉強した結果、択一式で大幅な点数UPが出来たのは大きな収穫であった反面、労働経済・白書対策がおろそかになり、その結果、くせ者の労一選択式で1点に泣くことになってしまいました。
■3回目の受験
過去2回の反省を活かし、基礎をしっかり固めることと、労働経済・白書対策をおろそかにしないことを意識しました。加えて、選択式での足切りが一番のネックだと感じていたので、市販の選択式対策問題集を1冊買い、勉強しました。フォーサイトに頼るという方針を変えることはしませんでした。なぜなら、テキストの薄さは他校に比べて一番ですし、合格に必要な情報を精査して、ボリュームの少なさで攻めている点に、非常に好感を持てたからです。ただでさえ膨大な試験範囲なのに、不要な細かすぎる知識など、入れている余裕はないというのが私の考えでした。新型コロナウィルスの影響で模試は受けてないのですが、本試験に臨んだ結果は以下の通りです。
第52回(令和2年度試験)
選択式36点(科目ごとの基準点割れなし)、択一式54点(科目ごとの基準点割れなし)
結果的には救済措置にもかからず、パーフェクトな合格でしたが、労基安衛の選択式は3点ギリギリでしたし、労一の選択式は4点でしたが、こちらについては試験会場で問題を目にした瞬間、完全に頭が真っ白になり、今年もダメかと本気で諦めかけました。しかし、最後まで諦めないことが合否を分ける、と加藤先生もおっしゃっておりましたし、最後は意地で、何とか答えをひねり出して埋めました。「就労条件総合調査」が入りそうな箇所が2箇所あったので、2箇所ともに「就労条件総合調査」を入れました。これで満点の可能性は消滅しますが、基準点割れのリスクヘッジにはなると考えたからです。その様なある種の老獪さも、この試験には必要だと思います。
■試験を終えての所感
自己採点で合格を確信した時は、本当に嬉しかったです。そこから合格発表までおよそ2か月あるのですが、正直とても長く感じました。正式な合格を確認した時は、ホッと一安心という感じでした。
フォーサイトの講義は素晴らしく、加藤先生は無駄なく中身の濃い授業をされる印象、二神先生はとにかく分かり易さに重きを置いて、記憶に定着するような授業をされる印象です。二神先生は語呂合わせもお得意で、実際に私も、数字関連などは語呂を作って覚えていました。
教材はどれも使いやすく無駄のないものですが、私が特に素晴らしいと感じたものとして、直前対策講座の「横断まとめ編」と「白書・統計対策編」があります。「横断まとめ編」は類似規定の細かな違いを明確に出来ますので、リファレンスブックとして、気になる箇所のみ選別して繰り返し確認していました。「白書・統計対策編」はあれだけの少量でありながら本試験ではかなり助けられました。実際、社一の選択式で社会保障給付費の総額が出た時は、これは貰った!と試験中にほくそ笑んでおりました。択一式の一般常識でも、「白書・統計対策編」で学習していたことによって、得点に繋がった問題がありました。
これから社会保険労務士試験に挑む方々に向けてアドバイスできるとしたら、
・合格に向けて最後まで諦めないこと(試験中も含めて)
・基礎(テキスト)をおろそかにしないこと
・白書統計も含めて、選択式対策はしっかりすること
が挙げられると思います。
1回目の試験で不合格になった時、正直続けようか迷ったのですが、ここまでの努力を無駄にするな!と再チャレンジに向けて背中を押してくれた妻には、本当に感謝しています。今後は、苦労して得た社会保険労務士試験合格を活かし、社会保険労務士として、自分の為でなく世の中の為になるような仕事が出来ればと思っております。最後に、お世話になった加藤先生、二神先生、フォーサイトスタッフの方々、今まで本当にありがとうございました。