宅建を受験するまで~あと1時間勉強不足なら不合格だった~

性別女性
年代50代
試験年度2016年(28年度)
エリア神奈川県
勉強時間1000時間
勉強期間8ヶ月間
職業正社員(サラリーマン)
受験回数初学者(1回目)
eラーニング使用回数
※eラーニングの使用回数となり、実際の学習時間とは異なります。
宅地建物取引士資格取得を目指したきっかけ

実父が不動産大家業を営んでいますが、80歳ちかい高齢となり、事業継承を考えることとなりました。

どのような形で引き継ぐか考えたとき、自社で取引士を有する不動産業に形態変更するのはどうか、となりました。

父、母ともかつて宅地建物取引士の試験を2回受験しており、不合格でしたので、家族の宿願を果たす、私にとっては老いた父への親孝行という意味もありました。


フォーサイトを知ったきっかけ

フルタイム勤務、海外出張あり、大学受験生と同居の義母の認知症介護を抱えての挑戦でしたので、自分の時間がとれないのは明白でした。

かといって独学する時間的猶予やモチベーション維持も難しいと考え、通信教育に絞って検討しました。その中で、高い合格率に目が留まり、フォーサイトに資料請求しました。

他にも安価な講座や補助金の出る講座もありましたが、サンプル教材に満足したことと、他を探す時間がもったい無いと考えて申し込みしました。

4月から6月最初に小箱で教材が届きましたが、両手で抱えられるくらいで、「これだけやればいいんだ!」が第一印象だったのを覚えています。というのも、国立大志望の息子の本棚にはとてもたくさんの教材があって、それがアタマにあったからかもしれません。

合格率からして簡単な国家試験ではないことは想像できましたが、まずは何も先入観を持たず、業法のDVDを見始めました。窪田先生のハートフルな語り口に親しみを覚えて、(この段階では単語の意味もわかっていませんでしたが)とにかく見続けようとしました。

こまめに止めてはチェックテストをやりました。この辺りまでは大づかみで宅地建物取引士の試験範囲がどんな世界なのか把握しようとしていたと思います。

このころ、プライベートでは受験生の息子がまったく勉強に身が入っていないこと、同居の認知症を患う義母の様態が悪化、また仕事では事業部の責任者が辞職すると出来事が重なり、勉強時間が取れていませんでした。

業法テキスト1冊を終えるのに2カ月もかかりました。7月末フォーサイト事務局から90日前ですよ!というメールが入ります。この時点で、気を取り直して法令上の制限とその他の法令のテキストに着手しますが、あいかわらず勉強時間はコマ切れですので、集中して取り組むことができませんでした。

このころから単語カードを持ち歩き、通勤時間や食事時に暗記を開始しました。また、新しい分野に着手して覚えたはずの業法の内容を忘れ始め、記憶ていちゃくのため平行して過去問テキストをやり始めました。

このころからDVDではなく1.5倍速講座のみで勉強し始めます。早いスピードでも窪田先生の説明は聞き取りやすく大変重宝しました。お盆4日間の休みをとって全テキストと講座を聞き終わり、業法、法令上の制限、その他の法令までは過去門集1回目が終わりました。

しかし、ココで壁にあたりました。権利関係の過去問が制限時間の倍かけても解けないのです。おまけに誤答だらけで1回目はやっていないも等しい状態です。

「こんな状態で本当に合格なんかできるのか..」暗澹とした気分のお盆でした。時間を意識できるよう、ストップウォッチを首からかけて1ページ2問**分以内、というようにプレッシャーをかけながら解いていました。

また、各テキストの問題数を数え、1周何分あればできるかを表紙に大書して意識して取り組みました。9月このころから朝15分・昼休み15分、夜スタバで1.5時間勉強、帰宅23時という生活が始まりました。

週末はなるべく予定をいれずに勉強に充てたかったのですが、家族の雑事や仕事に往々にして阻まれました。また、中国と台湾へ二度の出張があり家にもいられませんでした。(飛行機の中でやってました)

しかし、こんな状態でも勉強している私を夫がみかねて(あきれて?)家事のある部分を受け持ってくれるようになりました。このころにフォーサイトから直前テキストと模試問題が到着。

「今は新しいことをやるべき時期ではない。出題頻度の高い分野*自分の苦手分野*基礎を確実にする」という一文に目が留まり、その通りだと思って赤ペンとテキストを持って行動する日々が始まりました。スキマ時間を徹底して勉強に充てました。

9月後半(1ヶ月前~)家にいると諸件が発生して集中できないので、いよいよ図書館へ行きだします。それも、営業時間がまちまちなので複数の図書館をさすらうように通いました。

フォーサイトのテキスト一式は量が少ないので、全部をバックパックに入れてどこへ行くにも持ち歩きました。

このころからどうしても覚えられないテキストのページはカラーコピー(テキストと同じ配色で見て覚える)とモノクロコピー(赤マーカーと緑シートで暗記用)でダイジェストをつくり寝る前に15分暗記しました。(直前講座のアドバイス参考にしました)

また、過去問講座などで拾った知識は単語カードにページを増やして綴じ込み何度もめくりました。それでも覚えられない税法や国土計画法の詳細はコピー用紙に書いて覚えるという方法をとりました。このあたりで過去問ノートを追加発注しました。

9月末定例の台湾出張に出ましたが、この時期は台湾は台風が多い時期でした。案の定大型台風が台湾を直撃。仕事は全休になってホテルに缶詰です。

窓から見える台北の街が刻々と停電していく中、「どうせやることないしな!」と過去問をといていました。ビルが揺れるので、4-5時間やって船酔いのようになっていました(笑)。

またどの店も開いていないので食べるものはバナナとチーズと水だけです。時折日本の事務所からスカイプが入るのでたまに打合せをはさみながら勉強をしました。このあたりで過去問は3-4周目に入っており、細い付箋形ポストイットをつけてたびたび間違える問題を目立たせ何度も取り組みました。

過去問テキストはすべて分野別に刷りインク色が違うため、記憶に残りやすかったです。このころ仕事は責任者の補充がなかったため多忙を極め、責任者業務自分でこなすようになっていました。

また、家人の容態もよくなく、気が休まりませんでした。フォーサイトの勉強をしていられると「自分の時間だ!」と嬉しかったのを覚えています。直前期フォーサイト模試を時間を計ってやりますが、合格点に到達しませんでした。

当然落ち込むのですが、このままだと「やっぱりだめだったね」ということになるので、合格するには対策を立てないといけません。そのままTACの模試を申し込み、受験しました。

結果は業法AだがそのほかはC判定。特に法令上の制限とその他法令の知識が繋がっていないのでポカミスを繰り返しています。このころから受験日まであと何時間勉強できるのか考え、過去問だったら何問解けるのか計算しだしました。

そして毎日、「あと何時間できる」と言い聞かせて優先順位をつけてやりました。というか、つけざるを得なかったといえると思います。毎日、4分野のテキストを高速皿回しするつもりで順番に弱点補強をしていきました。

ここで仕事でいきなりの海外来客対応日帰り関西出張等が入ります。複数の台湾人をひとりで引率してずっと英語で対応しながら関西地区巡回しなくてはなりませんでした。

とにかく盛りだくさんの出張内容にして疲れさせ、神戸発の帰路の新幹線で彼らが寝たのを見計らい、TACの市販模試を新幹線の中の2時間で1回分こなしました。

当日午前は図書館で最終の暗記項目チェックをし、フォーサイトのアドバイスに則って会場早め到着、お昼は軽めに!を徹底しました。

しかし、試験会場に大きなスズメバチが迷い込むというハプニングが・・・

ほかの受験者や監督官は怖がってしまい、試験開始遅延の可能性までありましたので、結果、野育ちの自分がハチを窓から出しましたが、「これでなんか忘れてたらこまるな~」とかえって冷静になれたようにも思います。

試験中はわからない問題もあったのですが、とにかくひたすら解きました。怪しい問題にはチェックを入れておき、解きなおしのときに図を描いたりロジックを想い出して確認しました。(模試を複数回こなしており、初回80分解きなおしに40分あてるというペースを体得していました)

試験後自己採点しましたが、結果は35点。最後まで迷っていた2問が間違ったほうで回答していたので、非常に悔しかったです。各所から合格ボーダーラインが発表されましたが、その2問が原因で落ちてたらいやだな・・と思いました。

しかし、来年の受験も見据え、簡単ですが受験勉強の振り返りをメモにしました。結果からすると事前の模試であぶりだされた法令関連の完成度が低かったので、もっとやりこむ必要があったと反省しています。

受験全体を振り返って本当にぎりぎりの合格で、けしてほめられたものではないと思います。あと1時間勉強時間が足りなくても不合格だったと思います。

フォーサイトの助言どおりのスケジュールとゆとりをもって取り組めば、こんなぎりぎり受験をしなくても良かったと思います(反省)。逆を返せば、こんなに勉強時間が少なくても(通算約330時間)、このフォーサイトの内容だけやりこむことで合格することも可能だ、ということです。

また、この一連の勉強で家族も変容しました。一時期迷いを生じていた息子は第一志望校の受験勉強にぐっと身が入りました。義父や夫の家事能力は飛躍的に向上。

大学生の娘は触発され中国語の勉強を開始しました。ルンバやスロークッカーなど便利な時短家事家電の導入も進みました。

そしてなにより、実の両親が合格を大変に喜んでくれました。本当に、おかげさまです。ありがとうございました。長文大変失礼いたしました。機会あればまたどうぞよろしくおねがいいたします。
0おめでとう

※プライバシー保護の観点より、筆者のお名前は仮名となります。



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