高校生に人気のおすすめ資格!資格取得のメリットや選び方も紹介!

資格取得と聞くと、社会人の方がキャリアアップや昇進、転職のために目指すというイメージがあるかもしれません。

しかしそもそも資格を取得するということは、その資格を活かしてどのように生活していくかというのが大きなポイント。その点では高校生や大学生が資格取得を目指すというのは不自然な行為ではありません。

数ある資格の中には高校生でも取れる資格はあります。しかも将来的に有用な資格も多数あります。

この記事では高校生が取得を目指すのにおすすめの資格を厳選して紹介。また高校生が資格取得を目指す際に考えるべきポイントにも触れていきたいと思います。

高校生におすすめする資格の特徴

世の中には多数の資格があります。国が認可した国家資格から、民間企業や団体が認定する民間資格まで、かなりの種類の資格が存在しています。

この多数の資格の中で、高校生が取得できる資格は一部にすぎません。また、取得はできるものの、将来的にそこまで役に立たない資格という資格も存在します。

そこで高校生が取得を目指すべき資格、目指すといい資格に関して、その特徴を紹介していきましょう。

受験資格に年齢や学歴・職歴がない

まずはなにより挑戦できる資格である必要があります。資格の中には学歴や実務経験などの受験資格が存在するものがあり、こういった資格は基本的に高校生は挑戦できません。

また、自動車の運転免許証のように年齢による受験資格が存在するケースもあります。高校生の間に取得するということを考えると、こうした条件が付かない資格の中からどの資格を目指すかを選ぶ必要があります。

学業をおろそかにせずに取得できる

高校生の本分は勉強であり、部活動であり、学校生活を送ることです。高校生は学校の中で集団で生活するということを経験し、その中でどのように振舞うかを身に着ける必要があります。この集団生活の経験が、将来社会に出た際大きく役立つことになります。

まずは何より高校生活を楽しむ、満喫するということを最優先に考えましょう。

仮に高校を卒業後はすぐに社会に出る予定の方でも、高校生としての本分は学校での勉強です。資格取得を目指す場合でも、これは変わりませんので、学校の勉強に影響を与えない範囲で挑戦できる資格を狙いましょう。

いろいろな分野の基礎知識が身につく

最初に説明した通り、資格には数多くの種類が存在します。こうした資格の中には、段階的になっている資格が存在します。日商簿記や情報処理技術者試験、危険物取扱者などがこうした段階を持つ資格となります。

こういった段階がある資格の場合、高難易度の資格に関しては受験資格があったり、高校生では取得が難しいほど難易度が高くなるケースが多くなります。

こういった資格でも、基礎的な難易度の資格であれば高校生でも十分取得可能な資格はあります。資格はある分野に関する専門知識を持つことを証明するものですから、基礎的な難易度の資格であっても持っていることには大きな意味があります。

また、基礎的な難易度の資格を取得することが、次の段階の資格に挑戦する受験資格となっているケースもあります。

すでに将来どの道に進むかをある程度決めている方は、高校生の内に基礎的な資格を取得しておき、将来的により上位の資格を目指すというのもおすすめの考え方です。

高校生が資格を取得するメリット

社会人と比較すると高校生には多くの時間があります。

毎日学校があるといっても、授業が終わるのは15時頃。毎日18時以降まで働く社会人と比較すれば、より多くの余暇の時間があるということになります。

高校生は社会人と比較すれば、余暇の時間が多いのは間違いありません。しかし、その分高校生は学校の勉強をしなければいけません。

上記の通り高校生の本分は学校の勉強です。その学校の勉強をしながら、さらに資格取得の勉強をすると考えると、毎日のスケジュールはなかなかハードになります。

では、そこまでして高校生が資格を取得するメリットはあるのか?この点に関して解説していきましょう。

進学や就職で有利になる

資格にはさまざまな種類があり、その中には就職や進学で有利になる資格もあります。こうした資格は高校生のうちに取得することが大きなメリットとなるでしょう。

特に高校卒業後に就職を考えている方にとって資格取得は重要です。一般的に高卒の方と大卒の方を比較すると、初任給という点ではどうしても高卒の方の方が劣る傾向にあります。大卒者と比較して4年以上長く働くわけですから、これは仕方のないところ。

しかし、資格を取得していることで初任給が上がる、もしくは初任給にプラスして資格手当を受け取れるという可能性があり、収入の面で大きな差が出ることになります。

進学をする方でも、資格を取得することで進学がしやすくなり、結果将来的に自分が進みたい道を選びやすくなるというメリットもありますので、高校生の内に資格を取得することはいい選択ということができます。

自分に自信がつく

高校生に限らず、自分で取得する資格を決め、そのための勉強を行い、試験に合格して資格を取得するというのは、大きな自信につながります。

こうした自信は高校での勉強はもちろん、大学に進学した後の勉強や、社会に出た後の仕事にも直結するもの。自分はしっかり努力すれば目標を達成できるという成功体験は、いろいろなシーンで自信を与えてくれます。

こうした成功体験を活かすのであれば、体験は早い方がおすすめ。高校生のうちに資格を取得するという体験をすることで、この先の長い人生で大きなメリットとなっていくでしょう。

勉強のコツがつかめる

資格を取得するには試験に合格する必要があります。試験に合格するには勉強をする必要があります。資格を取得するということは、自身で考えて勉強を続けた結果が出たということになります。

資格取得のための勉強を経験すると、勉強をするコツを身に着けることができます。この勉強のコツというのは将来的にも大きく役立つものとなります。

大学入試の勉強や、社会に出た後の昇進試験や資格試験など、高校を卒業した後も勉強をする機会は少なくありません。そんな機会に効率的に学べるというのは大きなメリット。このメリットを早いうちに手に入れることができるのは大きいといえます。

資格取得に向いている高校生は?

高校生が資格を取得するのはメリットが大きく、おすすめとなります。では、どのような高校生に資格取得おすすめするのか。このあたりを解説しておきましょう。

まず、より大きなメリットを感じられるのが、高校卒業後に就職を考えている方です。いきなり就職ではなくても、進学以外の道を考えている全ての方におすすめとなります。

上記の通り、高卒という学歴の場合、大卒者よりも初任給が安くなります。また、学歴から選べる職種もある程度限られるというのも事実でしょう。

しかし、自身が進む道で有用な資格を持っていれば、こうしたデメリットをある程度相殺できる可能性があります。収入の面はもちろん、職業選択の幅が広がるというのが大きなメリット。

自分が進みたい道はあるものの、高卒という学歴がネックでその道を選ぶのが難しいということも少なくなりますので、卒業後就職を考えている高校生に資格取得はおすすめです。

反対におすすめしづらいのが、部活動などに力を入れている高校生です。繰り返しになりますが、高校生の本分は勉強であり高校生活です。部活動に真剣に向き合っている方は当然練習時間も長く、資格取得のための勉強時間を確保するのが難しくなります。

もちろん部活動や学業に影響が出ない範囲の勉強で取得できる資格もあるかと思いますが、資格取得の勉強のために、学業や部活動がおろそかになるのはおすすめできません。

高校の部活動ができるのは高校生の間だけ。資格の取得はいつでも挑戦可能です。学業や部活動を犠牲にしてまで挑戦するというのはおすすめできません。

高校生におすすめしたい資格6選

高校生が資格を取得するメリットや、どんな高校生に資格取得をおすすめするのかなどを紹介してきました。ここからは具体的におすすめしたい資格を厳選して紹介していきたいと思います。

紹介する資格は高校生でも受験でき、しかも社会に出ても有用な人気資格から選びました。ぜひ資格取得の参考にしてください。

資格名称 資格の種類 受験資格 上位資格 必要な勉強時間
ITパスポート 国家資格 ナシ アリ 約100時間
危険物取扱者【乙種4類】 国家資格 ナシ アリ 40~60時間
TOEIC 民間資格 ナシ ナシ 検定試験
宅地建物取引士 国家資格 ナシ ナシ 300~500時間
日商簿記【2&3級】 民間資格 ナシ アリ 400~500時間
基本情報技術者 国家資格 ナシ アリ 150~200時間

ITパスポート

正式名称ITパスポート
資格種類国家資格
分野IT
認定団体経済産業省
試験形式四肢択一式
受験資格特になし
試験日随時
受験料5,700円
受験者数(2022年度)231,526人
合格者数(2022年度)119,495人
合格率(2022年度)51.6%
フォーサイト合格率(2022年度)96.2%
偏差値45
ITパスポート検定について詳しくはこちら

ITパスポート資格は、ITを取り扱うすべての方を対象とした、ITリテラシーの有無などを証明する資格です。情報処理技術者試験の区分のひとつであり、より上位の資格もあります。

現在日本国内にある企業で、ITを全く活用していないという職種はほぼありません。ITを扱う方ということは、全ての職種の方が対象の資格であり、職種を選ばず役立つ資格です。

特に高校卒業後就職を目指す方におすすめの資格で、必要な勉強時間もそこまで長くない資格のため、多くの高校生におすすめの資格となります。

危険物取扱者【乙種4類】

正式名称危険物取扱者乙種4類
資格種類国家資格
分野工業
認定団体都道府県知事
試験形式マークシート
受験資格特になし
試験日随時
受験料4,500円
受験者数(令和4年度)223,009人
合格者数(令和4年度)70,211人
合格率(令和4年度)31.5%
フォーサイトの合格率-
偏差値45
危険物取扱者について詳しくはこちら

危険物取扱者はその名の通り、火災や爆発の危険性がある物質も取り扱えるようになる資格です。危険物取扱者には甲種・乙種・丙種の資格があり、高校生におすすめしたいのが乙種資格になります。

乙種資格はさらに6つの類に分けられますが、特におすすめしたいのが乙種4類の資格。乙種4類の資格を取得すると、ガソリンや軽油など、引火性液体を取り扱えるようになります。

引火性液体は取り扱う業種が多く、就職の際などにも役立つほか、高校生がガソリンスタンドでアルバイトする場合にも有利になる資格となります。

危険物取扱者資格には、最高難易度の甲種資格があります。この甲種資格には受験資格があり、大卒や実務経験のほかに、特定の乙種資格を取得するという受験資格があります。

乙種4類資格もこの特定の資格の一つであり、高校を卒業して就職する予定の方が、将来的に甲種資格を取得するためのステップにもなります。

TOEIC

 
正式名称 TOEIC Listening & Reading Test(TOEIC L&R)
TOEIC Speaking & Writing Tests(TOEIC S&W)
受験料 TOEIC L&R 7,810円
TOEIC S&W 10,450円
試験日程 TOEIC L&R 毎年10回(2&8月以外の毎月)
TOEIC S&W 毎年12回(毎月)
高校生目標スコア 500~600

自身の英語能力を証明できるTOEIC資格。細かく分けると5つのテストがありますが、高校生向けのメジャーな試験はL&RとS&Wの2つ。L&Rがインプット系、S&Wがアウトプット系の試験となります。

就職や進学で重視される傾向が強いのがL&Rテストですが、中にはL&R+S&Wの合計点で判断するケースもありますので、基本はL&R、できればS&Wという形で目標にするといいでしょう。

TOEICは自身の英語力を証明する検定試験ですので、合格や不合格はありません。とはいえ目指すべきスコアはあり、高校生の場合500~600点あたりが目標となるでしょう。

就職や進学のためにTOEIC受験を考えている方は、自身が目指す就職先や進学先の情報を確認し、必要なスコアを確認しておきましょう。

宅地建物取引士

正式名称宅地建物取引士
資格種類国家資格
分野不動産
認定団体国土交通省
試験形式マークシート
受験資格学歴・年齢・性別・国籍に関係なく受験可能
試験日2023年10月15日(日)
13時~15時
受験料8,200円(予定)
受験者数(2023年度)233,276人
合格者数(2023年度)40,025人
合格率(2023年度)17.2%
フォーサイト合格率(2023年度)76.1%
偏差値55
宅地建物取引士・宅建士について詳しくはこちら

高校生が挑戦でき、しかも将来的にも有用な人気資格の代表と言えば宅地建物取引士です。一般的には宅建士とも呼ばれる資格で、不動産取引の現場では必須の資格となります。

高校生が受験できる資格の中では珍しく、独占業務を持つ宅建士。独占業務とはその資格を取得している方以外はできない業務であり、独占業務を持つ資格は、実務の場でも有用視されることが多い資格となります。

主に不動産関係、特に不動産取引が多い取引業や仲介業で重宝される資格です。不動産仲介業の営業職は、学歴に関係なく成果実績で収入が決まる歩合制が多いのが特徴。つまり高卒で就職しても、大きな収入を目指せる職種として人気の職種となります。

日商簿記【2&3級】

正式名称日商簿記検定
資格種類公的資格
分野会計・財務
認定団体日本商工会議所,各地商工会議所
試験形式筆記
受験資格学歴・年齢・性別・国籍に関係なく受験可能
試験日簿記2・3級:2月・6月・11月の年3回
受験料簿記2級:4,720円
簿記3級:2,850円
受験者数(2023年2月)簿記2級:12,033人
簿記3級:31,556人
合格者数(2023年2月)簿記2級:2,983人
簿記3級:11,516人
合格率(2023年2月)簿記2級:24.8%
簿記3級:36.5%
フォーサイト合格率(2023年2月)簿記2級:86.4%
簿記3級:87.5%
偏差値2級:58
3級:47
簿記の詳細情報

企業の経理担当者として働く場合に取得しておきたいのが日商簿記の資格です。日商簿記には1~3級の資格があり、高校生で取得をするのであれば2&3級がおすすめとなります。

2級資格を取得すれば、中小企業の経理担当者として十分な知識とスキルが身につきます。日本国内の企業の90%以上が中小企業ですから、2級の取得でも十分に活躍できるでしょう。

日商簿記をおすすめするポイントは、職種を限定せずに活躍できるという点。職種に関わらずデスクワークを希望するという方はぜひ取得しておきたい資格となります。

基本情報技術者

正式名称基本情報技術者試験(FE)
資格種類国家資格
分野情報
認定団体独立行政法人情報処理推進機構
試験形式CBT(Computer Based Testing)方式
受験資格特になし
試験日5月(上期試験)
10月(下期試験)
受験料5,700円
受験者数(2023年度)89,473人
合格者数(2023年度)43,348人
合格率(2023年度)48.4%
フォーサイト合格率
偏差値48
基本情報技術者試験の詳細情報

基本情報技術者はITパスポートと同じく、情報処理技術者試験の区分の1つです。ITパスポートとの違いは、より専門性の高い知識が必要になるという点。

ITパスポートがすべての社会人向けの資格であるのに対し、基本情報技術者はITエンジニア向けの資格。ITエンジニアを目指す方が、最初に目指す入門編的な資格となっています。

将来的にIT関係の技術者を目指している、IT業界を目指しているという方は、ぜひ取得を目指しておきたい資格です。

資格を選ぶ際のポイント

高校生が資格取得を目指す場合、選ぶポイントは大きく分けて2つ。どちらかを意識して目指すべき資格を選ぶのがおすすめです。

そんな資格を選ぶ際のポイントを紹介していきましょう。

将来進みたい道をイメージして選ぶ

ひとつ目のポイントは将来性です。特に将来進みたい道が決まっているという方は、その道で活かせる資格の取得を目指すのがおすすめとなります。

また、将来的に取得したい資格がすでにある場合は、その資格取得の足がかりになるような資格を目指すのもおすすめです。情報処理技術者や日商簿記のように、上位資格がある資格であれば、その中でも入門編的な資格を取得する方法です。

入門編的な資格では実務の場で役に立たないかと言われればそんなことはありません。確かに上位資格の方が有用ですが、資格がない場合と比較すれば大きな差となります。

また、入門編的な資格を取得するために必要な知識は、より上位の資格を受験するためにも必要な知識です。こういった基礎的な知識が高校生の間に手に入るのは大きなメリットとなるでしょう。

今の自分に必要な資格を選ぶ

高校生である今の自分に必要な資格というのも資格を選ぶポイントとなります。

将来の道はまだ決まっていない、これから人生を経験していく中で将来を決めるといった方には、まだ将来的なことを考えて資格を取得するというのは難しくなります。とはいえそれが悪いことではありません。

大学を卒業する時点でも、自身の将来が固まっていない方が多数います。それよりも若い高校生が、将来をイメージできるかと言えば難しいということになります。

高校生である今の自分に必要な資格とは、今すぐに活用できる資格や、今だからこそ挑戦する意味がある資格です。上の表でいえば危険物取扱者【乙種4類】やTOEICなどが当てはまります。

高校生は学業が最優先であることを忘れずに

高校生が資格を取得すること自体には、大きなメリットがあり、おすすめというのが結論です。ただし、繰り返しになりますがあくまでも高校での勉強や高校生活が優先事項であることは忘れないようにしましょう。

資格の取得はいつでもできます。社会人になってからでも十分取得することが可能です。しかし高校を卒業した後に、改めて高校生活を送ることはできませんし、高校の勉強ができるのも高校生のみです。

勉強のほかにも部活動や委員会活動、文化祭や体育祭などは高校生の時にしかできない貴重な体験。こういった貴重な体験をおろそかにしてまで資格取得を目指すのは本末転倒です。

まずは高校生としてしっかり学校の勉強をする、部活動に力を入れるなど、高校生活を十分に楽しみ、そのうえで余った時間を使って資格取得を目指すようにしましょう。

まとめ

高校生のうちに取得が可能な資格もたくさんあります。どの資格を取得するかはその方の判断次第ですが、おすすめの資格はあります。

高校生は社会人と比較すれば、毎日の生活の中で自由になる時間が多くあります。こうした余暇の時間を上手に活用すれば、資格取得は十分に目指せるでしょう。

高校生が取得を目指す資格は、将来的に活用できる資格や、今現在の自分に合っている資格ということになります。特に将来どんな仕事に就きたいか、どんな生活を送りたいか決まっている方は、どの資格を目指すかも判断しやすくなるでしょう。

高校生におすすめしたい資格を6種類紹介しましたが、ここで紹介した資格は広く一般的に活躍できる資格。分野ごとにはさらに多くの資格がありますので、自分の目で判断して目指す資格を選ぶといいでしょう。

高校生が資格取得を目指す際の注意点は、あくまでも学業最優先であるということ。学業だけではなく、高校生活、高校でしかできない経験を優先して考えるのがおすすめ。

資格取得の勉強が、高校の勉強や高校生活に悪影響が出ないように十分注意して、資格取得を目指すようにしましょう。

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