令和3年度 第53回社会保険労務士試験の解答速報・試験講評

2021/08/22

▼選択式試験の解答速報・試験講評動画

▼選択式試験・択一式試験の試験講評動画

解答速報

8月22日(日)に実施されました、令和3年度 第53回社会保険労務士試験の解答速報を公開いたします。

選択式

問1 労働基準法及び労働安全衛生法

ABCDE
18 11 14 10 3

問2 労働者災害補償保険法

ABCDE
20 13 10 6 3

問3 雇用保険法

ABCDE
1 4 1 2 1

問4 労務管理その他の労働に関する一般常識

ABCDE
4 1 1 4 1

問5 社会保険に関する一般常識

ABCDE
11 10 18 4 1

問6 健康保険法

ABCDE
16 11 10 3 6

問7 厚生年金保険法

ABCDE
2 6 11 14 9

問8 国民年金法

ABCDE
11 16 3 8 20

択一式

労働基準法及び労働安全衛生法

問1問2問3問4問5
E A C E A
問6問7問8問9問10
B E E D C

労働者災害補償保険法

問1問2問3問4問5
B C D D A
問6問7問8問9問10
A E D C C

雇用保険法

問1問2問3問4問5
D A E B B
問6問7問8問9問10
E A D E C

社会保険に関する一般常識

問1問2問3問4問5
B C B C D
問6問7問8問9問10
A C D A E

健康保険法

問1問2問3問4問5
B D E C A
問6問7問8問9問10
B D A E B

厚生年金保険法

問1問2問3問4問5
C E A B E
問6問7問8問9問10
D D E B D

国民年金法

問1問2問3問4問5
B E A B C
問6問7問8問9問10
B A E C B

試験講評

選択式試験について

8月22日に、令和3年度社会保険労務士試験が実施されました。
受験された方、お疲れ様でした。

今年度の選択式試験については、労働関連科目はかなり厳しい問題が多かったといえます。一方、社会保険関連科目は比較的得点しやすかったようです。

「労働基準法」は、最近の傾向どおり、判例の問題がありました。
Bは文脈と選択肢から正しい選択肢を選ぶことができなくはないレベルです。
Cはかなり長い語句が空欄となっていて、選択肢も紛らわしいものがあるので、難しかったといえます。
Aは判例ではなく、語句の解釈に関する問題ですが、規定の趣旨がわかっていれば、正しい選択肢を選ぶことはそれほど難しくはなかったと思われます。

「労働安全衛生法」は、Ⅾは基本的な内容でしたが、Eはかなり細かい内容でしたので、Eはできなくても致し方ないといえます。
これらから、判例の問題の正解状況によっては、基準点の引下げがあるかもしれません。

「労災保険法」のAとBは、やや細かい内容ですが、改正点なので、正解することができたのではないでしょうか。CからEは、基本的な内容といえます。ただ、Ⅾが「55」か「60」で迷ってしまう内容でした。
とはいえ、そのようなものがあったとしても、全体で考えれば基準点の確保は容易なので、労災保険法は基準点の引下げの可能性はかなり低いでしょう。

「雇用保険法」は、3つの空欄が過去の傾向どおり数字関連でしたが、その内容は傾向とは違い、ここのところ択一式で頻繁に出題されている行政手引からの出題でした。
とはいえ、AとBは、本則に沿った内容なので、正しい選択肢を選ぶことができるでしょう。しかし、CからEは、かなり難しい内容でした。
そのため、3点を確保することができない受験者が少なからずいると思われ、基準点の引き下げの可能性が高いです。

「労務管理その他の労働に関する一般常識」は、前年度の改正と厚生労働白書からの出題でした。
とはいえ、いずれの空欄も、多くの受験者が全く知らないと思われる内容でした。そのため、多くの受験者が推測で選択肢を選ぶような状況であったと思われます。
そのような状況ですので、基準点が下がる可能性がかなり高いです。

「社会保険に関する一般常識」は、いずれも法令からの出題で、基本的な内容といえます。
AとBの国民健康保険法は、正確に記憶していないことにより間違えてしまった受験者もいるかもしれませんが、全体でみれば、基準点の引下げが行われるような内容とはいえません。

「健康保険法」は、例年どおり数字を含んだ空欄がありました。
数字といっても、基本的なものでしたから、確実に正解しなければいけないレベルです。
Bの空欄は選択肢が長いことから、迷われた可能性があるかもしれませんが、こちらも正解しておくべきレベルです。
そのほかの空欄も難しいとは言えないので、3点以上確保することは容易でしょう。そのため、基準点の引下げはないでしょう。

「厚生年金保険法」は、いずれも基本的な内容でした。そのようなものだと油断をしてしまい、うっかりミスをしてしまうということがあるかもしれませんが、できるだけ得点を稼いでおきたい科目といえます。
そのため、基準点が2点に下がることはないでしょう。

「国民年金法」も厚生年金保険法と同様、いずれも基本的な内容で、過去に出題された語句もあることから、3点を確保することは難しくはないでしょう。
ただ、他の科目でも言えるのですが、選択肢を見て、迷ってしまい、誤ったもの選んでしまうということが起きる可能性がある空欄があります。
厚生年金保険法と同様にできるだけ得点を稼ぎたいレベルですが、そのような間違いをしてしまうと、思ったほど得点できないということもありそうです。とはいえ、基準点の引下げの可能性は低いでしょう。

全体として、前年度の問題と比べた場合、大きく変わったということはないので、受験者のレベルに大きな変化がないのであれば、トータルの基準点については、昨年度と同じで、基準点は、24~25点ではないでしょうか。
ただ、科目別の基準点の引下げの状況などにより、変わってくる可能性もあります。

択一式試験について

8月22日に行われた「令和3年度社会保険労務士試験」の択一式試験について講評します。

まず、問題冊子のページ数は68ページでした。平成10年度頃は50ページ前後、その後、平成10年代は50ページから60ページ、そして、平成20年代は60ページ以上が増え、ここ10年で60ページ以上は、今年で6回目でした。そして、これまで最も多かった平成27年度の64ページを上回っています。
このページ数だと、かなりのボリュームといえ、時間配分で苦戦したという方もいたかと思います。

それでは、各科目について見ていきます。

「労働基準法」は、通達や判例などからの出題が多かったですが、多くは一般的なテキストや参考書などに記載されている内容だったので、それほど難しいとは感じなかったのではないでしょうか。
そのため、全問正解も可能といえ、できれば5問前後は正解しておきたいところです。

「労働安全衛生法」は、昨年度に続きいずれもがそれほど高いレベルでなく、全問正解もあり得るものでした。ただ、問題文が長いものがあり、それにより惑わされたりしたものがあるかもしれません。

「労働基準法」と「労働安全衛生法」を合わせた10問で考えた場合、いずれもそれほど難しくはないことから、確実に基準点を確保し、できれば7点前後は取っておきたいです。

「労災保険法」は、事例や認定基準などの出題が多く、また、労災保険法の特徴である、1つのポイントに視点を置く問題が、いくつかありました。
認定基準を出題した問7は捨て問と考えてよい内容ですが、その他の問題は難しいとはいえ、手も足も出ないというレベルではありません。 問6は基本的な内容なので確実に正答を選び、そのほか数問を正解しておきたいところです。

「労働保険徴収法」は、基本的な内容が中心でした。ただ、問9は正答を選ぶうえで迷ってしまったということがあるかもしれません。
そうはいっても、3問とも正解できるレベルでしたので、「労災保険法」とのトータルで6点以上は取れるのではないでしょうか。

「雇用保険法」は、行政手引からの出題が多くありました。そのような問題は難しい内容でしたが、基本的な内容の問題もあったことから、それらを確実に正解し、3点は取っておきたいところです。「労働保険徴収法」は、3問とも難しくはないのですが、問8は正答を選ぶのに迷ってしまうことがありそうな問題で、問10は具体的な内容のため勘違いをしてしまうことがありそうな問題でした。
そのため、3問すべては正解することができなかったかもしれません。ただ、少なくとも2問は正解しておきたいです。
「雇用保険法」とのトータルで最低5点、できれば6点以上は取っておきたい10問です。

「労務管理その他の労働に関する一般常識」は、ここのところの傾向どおり、労働経済が2問で、法令等が3問、その内訳は、「労働契約法等」「労働関係法規」「社会保険労務士法」でした。
労働経済のうち「労働経済白書」は正解することができなくても致し方ないといえます。「就業形態の多様化に関する総合実態調査」については、出題実績があるので、正答を選べなくはない問題です。
法令の問題も極めて難しいというような内容ではないので、少なくとも2問は正解しておきたいレベルです。

「社会保険に関する一般常識」は、全体的に難しくはないのですが、勉強をしていない規定が含まれている問題があったと思われます。とはいえ、1問単位で見ると、消去法などにより正答の肢を選ぶのは、それほど難しくはなかったのではないでしょうか。
また、厚生労働白書からの出題がありましたが、白書そのものを学習していなくとも、正答を導き出すことができる内容でした。このような出題状況ですので、3問以上は正解したいところです。
1問か、2問しか正解することができないと、「労務管理その他の労働に関する一般常識」の状況によって、合計で、科目別の基準点である4点を確保できない可能性があります。

「健康保険法」は、通達や事務連絡の内容がかなり出題されますが、その傾向どおり、通達や事務連絡からの出題がいくつもありました。
見たこともないものがあったかもしれませんが、そのようなものばかりではなく、出題実績があるものや基本事項が多々出題されています。そのような出題内容だったので、5肢のうち2つまで絞れるが、その2つで迷ってしまうような問題がありました。そのため、思ったほど正解することができていないということが考えられます。
ですので、大量得点は難しいでしょうが、6問は正解しておきたいレベルです。

「厚生年金保険法」は、主に基本的な事項からの出題でしたが、問題文が長かったり、事例的な問題があったり、複数の論点が含まれていたりする問題が多々ありました。そのため、落ち着いて考えれば正誤の判断が容易なものでも、時間に追われていたことにより適切な判断ができなくなってしまい、間違えてしまった問題がありそうです。
そのような間違いをした受験者がいることを考えると内容に比べて正解率が下がっている可能性があります。ただ、それでも6点以上は取っておきたいレベルです。

「国民年金法」は、事例など具体的な内容の問題が出ることがよくあり、令和3年度試験でも、そのような出題がありました。そのうち多くは、基本を理解していれば正誤の判断ができるものでしたが、苦手意識が働き適切な判断ができなかった受験者もいたと思われます。
また、事例問題は時間を使うため、焦ってしまいミスをした受験者もいたと思われます。ただ、事例ばかりではなく基本的なものなど取組みやすい問題などがあったことから、ある程度の得点は可能だったでしょう。

トータルの基準点については、問題のレベルから考えた場合、昨年度(44点以上)よりは少し低くなる可能性があります。


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