貿易用語 L/G(Letter of Guarantee)ってどんな書類?!

 L/G(Letter of Guarantee)
目次

L/Gとは?

L/G(エルジー)とは、Letter of Guaranteeの略で、「保証状」を意味します。
貿易取引において、当事者間で損害が発生しそうなときに、一方がこれを保証する旨を記載した念書のことです。

誰が誰に対して、何のためにL/Gを差し入れるのか?に注目して、3パターンに大別します。

  • 主に「輸出者が」、B/L訂正のために「船会社に」差し入れするL/G
  • 銀行を介したL/C決済貨物の「輸出者が」、L/C*と船積書類との間に相違(ディスクレ)があった場合、それでも買取してもらうため「取引銀行に」対して差し入れするL/G
  • 「輸入者が」、B/L*到着前に貨物を引取るため、「船会社に」差し入れする銀行の連帯保証が付いたBank L/G

*B/L(bill of lading:船荷証券)…船会社が発行する貨物引換証。貨物と同等の価値を持つ有価証券であり、貿易取引における重要書類。
*L/C(letter of credit:信用状)…輸入者の取引銀行が輸出者に対して発行する代金の支払い確約書。L/C付取引、L/C決済などと表現されます。輸出者は銀行にL/C条件に基づいたB/Lなど船積書類を買い取ってもらい代金を回収します。輸出地の買取銀行は輸入地のL/C発行銀行から、L/C発行銀行である輸入者の取引銀行は輸入者から、船積書類と引き換えに代金をもらう仕組みになっています。

それでは、上記3パターンのL/Gについて、もう少し詳しくみていきます。

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①船会社に提出するB/L訂正用のL/G

まず、ひとつめは、B/L訂正用のL/Gです。

B/Lには輸出に際して船会社に提出された書類を基に、貨物の受取人や貨物情報などが記されています。内容に誤りがあると輸入者が貨物を引き取れなくなる恐れがありますので、記載事項に変更がある場合は、通常、輸出者がL/Gを作成して船会社に提出、正しい内容のB/Lを発行してもらうことになります。

B/L訂正用のL/Gの書式について、船会社によっては指定のフォーマットがあり、ホームページからダウンロードします。「訂正に関して問題がおきれば、私たちが責任を取ります」という趣旨の文言が添えられており、B/L no.や訂正のビフォア・アフターの内容を慎重にタイプした上で、サインをします。

「船会社B/L訂正ご担当者さま L/Gを送付いたしますので、B/L amendをお願いします。B/L原本はまだ揚げていません。」

船会社で訂正が終わるとRevised B/LのコピーとB/L訂正料の案内がきます。

②L/C買取銀行に差し入れるL/Gネゴ

何やら呪文のような見出しですが、要するに信用状取引において銀行に差し入れるL/Gです。

銀行を介したL/C決済の場合、輸出者は取引銀行にB/Lなどの船積書類を買い取ってもらい代金を回収しますが、もし、L/Cの内容と船積書類とに相違があると買取りをしてもらえなくなる恐れがあります。ディスクレといわれる事態です。ディスクレとは、ディスクレパンシー(Discrepancy:不一致)の略で、L/Cと船積書類の相互間に矛盾や不一致があることを指します。

万一、ディスクレが起きた場合の対応方法のひとつとして、L/Gネゴが挙げられます。L/Gネゴ(L/G Negotiation)とは、「内容の不一致については輸出者がすべて責任を負います」というL/Gを輸出者が銀行に差し入れることにより処理します。

ただし、ディスクレ自体が解消するわけではないので、買取りしてもらえるかは、輸出者の能力が考慮されます。些細なディスクレの場合などに用いられる方法です。

ちなみに、重要なディスクレの場合は、輸出地の買取銀行が輸入地のL/C発行銀行に対して電信でディスクレの承諾か拒否かの照会する「ケーブルネゴ(Cable Negotiation)」や、他に対応のしようがない場合は、銀行が買取ではなく、取り立て扱いで輸入地のL/C発行銀行に対して書類を受理するように依頼する「取り立て(Approval)」という処理方法が用いられます。

③ B/L到着前貨物引取りのためのBank L/G

輸入者は貨物の引換証であるB/L原本を輸入地の船会社に提出することで、貨物の引取り手続きを進めることができます。しかし、本船が日本に到着しているにもかかわらず、B/Lが輸入者の手元に届いていないことがあります。

このような場合、輸入者がB/Lなしに貨物の引き渡しを受けるため、船会社にL/Gを差し入れる方法があります。輸入者だけが保証するL/Gでは船会社は心もとないですよね。通常は輸入者の取引銀行が連帯保証することになります。これをBank L/Gといいます。

輸入者はB/Lの代わりにBank L/Gを船会社に提出。B/L原本が届いたら、即座にB/L原本を船会社に差し入れ。船会社からBank L/Gを回収し、銀行に返却するという流れです。

ごく稀に、信用度の高い輸入者単独のL/G 、いわゆるSingle L/Gと引き換えに船会社が貨物を引き渡すケースもあります。

まとめ

L/G(保証状)が用いられる以下3つのシーンをご紹介しました。

  • 主に「輸出者が」、B/L訂正のために「船会社に」差し入れするL/G
  • 銀行を介したL/C決済貨物の「輸出者が」、L/Cと船積書類との間に相違(ディスクレ)があった場合、それでも買取してもらうために「取引銀行に」対して差し入れするL/G
  • 「輸入者が」、B/L到着前に貨物を引取るため、「船会社に」差し入れする銀行の連帯保証が付いたBank L/G

L/Gは、わたしが通関業者に入社して耳にした貿易用語ランキングベスト3に入ります。
1位 B/L
2位 L/C
3位 L/G

貿易の世界において、重要な書類のうちのひとつですので、ぜひ覚えておきましょう。