券外務員の勉強時間は一種80〜100時間、二種50〜80時間で十分?社会人のための最短合格スケジュール

「証券外務員の勉強時間はどれくらい?」——入社日や配属日が決まっている人にとって、これは最優先で知りたい情報です。ところが「二種は50〜80時間」と分かっても、そこから具体的な計画には落とし込めません。1日どれくらいやればいいのか、いつ受験すればいいのか、間に合わなかったらどうなるのか。この記事では、標準学習期間の目安を週あたりに割り戻し、CBT方式の通年受験を活かして受験日から逆算する順序に並べ替えます。不合格だった場合の30日ルールも計画に織り込みます。

なお、本記事は「証券外務員の試験ガイド」の一部です。試験や資格の基本情報から確認したい方は、まずこちらのページをご覧ください。

もくじ

学習時間の目安|二種は50〜80時間、一種は80〜100時間

種別ごとの目安

フォーサイトが示す標準学習期間と学習時間の目安は、二種が1〜2ヵ月・50〜80時間、一種が1〜3ヵ月・80〜100時間です。

一種のほうが長いのは、出題範囲が広がるためです。一種の出題科目は、二種と同じ3分野14科目に商品業務の「デリバティブ取引」が1科目加わった15科目で、問われ方も二種の「基礎的知識」に対して一種は「実務的、専門的知識」とされています。その差の分だけ、学習時間が加算されます。

この数字は「最短ならこのくらい、余裕を見るならこのくらい」という幅として受け取るのが正確です。一点の数字として覚えてしまうと、そこに届かなかったときに計画そのものを見失います。

証券外務員の標準学習期間と学習時間の目安(二種=1〜2ヵ月・50〜80時間/一種=1〜3ヵ月・80〜100時間)を幅で示した図

科目ごとの中身と配点は証券外務員試験の出題科目と配点で扱っています。

なぜ「幅」で示されているのか

出発点が人によって違う

学習時間が幅で示されるのは、出発点が人によって違うためです。

二種の出題範囲は3分野14科目——法令・諸規則、商品業務、関連科目——で構成されています。金融の業務経験がある人と、まったく触れたことがない人とでは、同じテキストの同じページを読むのにかかる時間が変わります。

たとえば関連科目には財務諸表と企業分析や証券税制が含まれます。業務や学業で近い内容に触れたことがあれば、その部分は読むだけで進みます。逆に用語の意味を調べるところから始まる場合は、最初の1冊にかかる時間が読めません。

ただ、これは始めてみれば分かることでもあります。テキストを1章分進めた時点で、自分が目安の下限に近いのか上限に近いのかは、おおむね1〜2週間で見当がつきます。最初に決め打ちせず、走り出してから幅の中で自分の位置を確かめてください。

週あたり・1日あたりに割り戻す

二種の場合(試算)

50〜80時間という数字は、期間で割り戻すと1週間の予定に落とし込めます。二種の標準学習期間は1〜2ヵ月なので、その範囲で計算します。

二種で60時間を2ヵ月(約8週間)で積むなら、週あたり約7.5時間です。平日1時間×5日+休日1.5時間×2日程度の配分になります。同じ60時間を1ヵ月(約4週間)で積むなら週あたり約15時間となり、平日2時間×5日+休日2.5時間×2日程度が必要です。

ここで分かるのは、「1日◯時間」を先に決めるのではなく、確保できる週あたりの時間から期間のほうが決まる、という順序です。

一種の場合(試算)

一種は80〜100時間・1〜3ヵ月が目安です。範囲が広がる分、同じペースなら期間が伸びます。

90時間を3ヵ月(約12週間)で積むなら週あたり約7.5時間。2ヵ月(約8週間)に縮めるなら週あたり約11時間強になります。期間を短くしたいなら週あたりの時間を増やすしかありません。ここは計算どおりです。

この試算の位置づけ

上記の週あたりの数字は、目安として示されている学習時間と標準学習期間から計算した換算値です。公表されているのは総時間と期間までで、1日あたりの推奨時間は示されていません。また、この時間を積めば合格するという意味でもありません。自分の生活に合わせて、平日と休日の配分を入れ替えて計算し直してください。

学習時間を週あたりに換算したマトリクス(二種50/60/80時間・一種80/90/100時間×1〜3ヵ月)

総時間を「週あたり」に翻訳できれば、計画は具体的になります。働きながらの時間の作り方は働きながら証券外務員を目指す、学生の場合は大学生向けの証券外務員対策で扱っています。

順序を逆にする|受験日を先に決めて逆算する

締切は自分で作る

証券外務員試験はCBT方式で、土日・祝日・年末年始を除き、通年で実施され、出願は随時受付です。年度別の試験日程表がなく、年度単位の一斉締切もありません。ただし受験日ごとに予約の受付期間が定められているため、受けたい日に受けるには早めの予約が必要です。

これは日程の自由度という利点ですが、同時に「外から与えられる締切がない」ということでもあります。一斉試験なら試験日そのものが学習を後押ししてくれますが、この試験ではその力を自分で作ることになります。だからこそ、受験日を先に予約してから学習計画を組む順序が有効です。

「準備ができたら受ける」ではなく「この日に受けるから、ここまでに仕上げる」に組み替える、ということです。

逆算の手順

逆算は次の順で行います。

  1. 期限(入社日・配属日など)を確認する
  2. その手前に受験日を置く(予約の受付期間内に収まる日を選ぶ)
  3. 受験日から学習期間(二種1〜2ヵ月/一種1〜3ヵ月)を引いて学習開始日を決める
  4. 週あたりに確保できる時間から、総時間が足りるかを確認する

総時間・期間・週あたりの時間の3つは連動していて、どれか1つを決めれば残りが決まります。週あたりに確保できる時間が足りない場合は、受験日を後ろにずらすか、学習開始を早めるかの二択です。順序を逆にすると、「間に合うかどうか」が感覚ではなく計算で分かります。

期限から受験日、学習開始日へと逆算するスケジュールの時系列図(二種の例)

申込・予約の手続きそのものは証券外務員試験の日程と申込方法で扱っています。

30日ルールを計画に織り込む

やり直しには約1ヵ月かかる

合否は試験終了時の画面に表示される正解率で分かります。正解率70%以上が合格の基準です。受験回数そのものに制限はありませんが、不合格だった場合(欠席の場合は含みません)、当該受験日の翌日から起算して30日を経過する日までは、日本証券業協会主催のすべての試験を受けることはできません。

つまり、期限が決まっている人にとって、1回目の受験日は「合格するつもりの日」であると同時に「やり直しの余地が残るかどうかの分かれ目」でもあります。1回目を期限の1ヵ月以上手前に置いておけば、万一のやり直しが計画の中に収まります。

合格するつもりで受けるのは当然として、日付の設計にはこの余地を入れておくほうが安全です。

合格基準と得点の考え方は証券外務員試験の合格点で詳しく扱っています。

学習時間の中身|どこに時間を使うか

読む時間と、解く時間

総時間の使い方は、テキストを読む時間(インプット)と問題を解く時間(アウトプット)に分かれます。その配分を決める手がかりは配点です。

二種は〇✕方式50問(各2点=100点)と五肢選択方式20問(各10点=200点)で構成され、得点の3分の2が五肢選択方式に集まります。一種も〇✕方式70問(140点)と五肢選択方式30問(300点)で同じ構造です。

五肢選択方式は選択肢の切り分けに慣れが必要で、読むだけでは点数になりにくい形式です。合格基準は二種が300点満点のうち210点以上、一種が440点満点のうち308点以上ですから、〇✕方式を全問正解しても届きません。限られた総時間の中では、配点の重い形式の演習に時間を残す配分が合理的です。

仕上げの時間を残す

総時間を見積もるときは、最後に本番形式で解く時間を確保しておきます。試験時間は二種が2時間、一種が2時間40分で、時間内に解き切る練習が要るためです。

教材の面では、模擬試験が二種で1回、一種+二種で2回用意されています。「読み終わったら受験」ではなく「本番形式で基準点を超えたら受験」の順で計画を締めると、受験日を動かすかどうかの判断も早くできます。

どの科目にどう時間を割くかは証券外務員の科目別勉強法、問題演習の進め方は証券外務員の過去問の使い方、満点ではなく合格点を狙う考え方は合格点主義という考え方で扱っています。

時間を作る|スキマ時間の使い方と進捗管理

まとまった時間が取れない前提で組む

仕事と並行する場合、週あたりの時間は「まとまった時間」ではなく「細かい時間の合計」で作ることになります。

平日に2時間続けて机に向かうのは難しくても、移動時間や待ち時間、昼休みの一部を合わせれば1日1時間近くになることがあります。講義動画の視聴、テキストの読み進め、確認テストのように、細かく区切って進められる形式の学習をそこに割り当てるのが基本です。

通勤・昼休み・帰宅後などの細かい時間を積み上げて1日約60分になることを示した図

「1日にどれだけ机に向かえるか」ではなく「1週間で何時間を積み上げられるか」で計画すると、現実的な数字になります。

進捗を管理する手段

計画を立てたあとに必要なのは、その計画が守れているかを確認する手段です。締切が外から与えられない試験なので、進捗のずれに自分で気づけないと、受験日が近づいてから慌てることになります。

フォーサイトのeラーニング「ManaBun」では、講義動画・音声、デジタルテキスト、確認テスト、合格カード、用語集が使え、学習スケジュールの作成と進捗の管理、質問フォームも同じ環境にまとまっています。学習できる時間帯を登録するとスケジュールが組まれ、進み具合を確認しながら進められます。

「今日何をやるか」を毎回考えなくてよくなると、限られた時間を学習そのものに使えます。

証券外務員講座 伊藤亮太 講師
講師コメント

学習時間について質問をいただくと、私はいつも「一日何時間ですか」ではなく「一週間で何時間取れますか」と聞き返しています。平日の予定は日によって崩れますが、一週間という単位で見ると、崩れた分をどこかで取り戻せるからです。そして証券外務員試験は受験日を自分で決められる試験です。日付を先に置いてしまえば、そこから毎週やることは自然に決まります。決まらないまま迷っている時間のほうが、実はいちばん多く失われます。まず一週間分の時間を数えるところから始めてみてください。

証券外務員講座 伊藤亮太 講師

ManaBunでできることは証券外務員講座のeラーニング、スケジュール機能は学習スケジュール、スキマ時間の使い方はいつでもどこでも学べる仕組みで扱っています。独学と通信講座のどちらで進めるか迷っている場合は証券外務員は独学で合格できるかもあわせてご覧ください。

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この記事のまとめ

ここまでの内容を、計画を立てるときに見返せる形で並べ直します。

学習時間の目安は、二種が標準学習期間1〜2ヵ月・50〜80時間、一種が1〜3ヵ月・80〜100時間。単一の値ではなく幅として受け取る。自分が下限寄りか上限寄りかは、始めて1〜2週間でおおむね見当がつく
総時間は週あたりに割り戻す。二種60時間なら2ヵ月で週約7.5時間、1ヵ月で週約15時間(いずれも目安からの換算値)
CBT方式で通年受験できるため、受験日を先に決めて逆算する順序に組み替えられる
不合格の場合、次の受験まで30日の待機期間がある。1回目は期限の1ヵ月以上手前に置く
時間の配分は配点で決める。得点の3分の2が五肢選択方式に集まるため、演習の時間を残す
週あたりの時間は細かい時間の合計で作る。ManaBunでスケジュールの作成と進捗の管理ができる

この記事のまとめ

この記事のまとめ

よくある質問

証券外務員の勉強時間はどれくらい必要ですか?

フォーサイトが示す標準学習期間と学習時間の目安は、二種が1〜2ヵ月・50〜80時間、一種が1〜3ヵ月・80〜100時間です。前提となる知識や使える時間は人によって違うため、単一の値ではなく幅として捉えてください。

1日何時間くらい勉強すればよいですか?

公表されているのは総時間と期間までなので、そこから割り戻して考えます。たとえば二種で60時間を2ヵ月で積むなら週あたり約7.5時間(平日1時間+休日1.5時間程度)、1ヵ月なら週あたり約15時間です。これは目安からの換算値で、1日あたりの推奨時間が公表されているわけではありません。

一種と二種で勉強時間はどれくらい違いますか?

二種が50〜80時間、一種が80〜100時間です。一種の出題科目は、二種と同じ3分野14科目に商品業務の「デリバティブ取引」が1科目加わった15科目で、問われ方も二種の「基礎的知識」に対して一種は「実務的、専門的知識」とされています。その分の時間が加算されます。

いつ受験すればよいですか?

CBT方式で通年受験できるため、受験日を先に決めて逆算する進め方をおすすめします。期限(入社日など)の手前に受験日を置き、そこから学習期間(二種1〜2ヵ月/一種1〜3ヵ月)を引いて学習開始日を決めます。

不合格だった場合、計画はどうなりますか?

不合格の場合、次の受験まで30日の待機期間があります。期限があるなら、1回目の受験日を1ヵ月以上手前に置いておくと、やり直しが計画の中に収まります。

働きながらでも間に合いますか?

まとまった時間ではなく、細かい時間の合計で週あたりを作る形になります。フォーサイトのeラーニング「ManaBun」では講義動画・音声やデジタルテキスト、確認テストをスキマ時間に進められ、学習スケジュールの作成と進捗の管理も同じ環境で行えます。

学習時間はどこに使うべきですか?

配点の重い五肢選択方式の演習に時間を残してください。二種は〇✕方式が満点でも100点で、合格ラインの210点には届きません(一種も〇✕方式140点満点に対し合格は308点以上です)。

この記事の監修は伊藤 亮太 講師(いとう りょうた)
伊藤亮太講師
仕事に活かすためには丸暗記ではダメ
出身
岐阜県大垣市
趣味
旅行、御朱印巡り
尊敬する人
福沢諭吉
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