近年、仕事に役立つ資格を取得しそのスキルをいかせる現場で働く女性は増えています。女性の場合は、結婚や出産でライフステージが変わると、仕事を辞めたり職場を変えたりせざるおえなくなることが多いですよね。また、年齢や体力などによっては、仕事を減らす・辞めるなどを余儀なくされることもあります。
けれども、資格を取得すれば、自分のライフスタイルに合わせてずっと続けられる仕事もあるのです。そこで、この記事では、女性に人気の資格ベスト3をご紹介しましょう。誰でも挑戦できて、仕事に役立つ資格をお探しの人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
女性に向いている資格とは?
ひとくちに女性に向いている資格といってもどのようなものがあるのでしょうか。華やかなファッション業界・おしゃれなデザイン業界・ソフトな対応が求められる子どもやお年寄りを相手にする業界など、女性向きの資格はいろいろあります。資格を選ぶときに重視したいポイントを考えてみました。
女性が資格に求める大切なポイントとは?
転職や就職・再就職の武器になる
資格の中には、趣味やステータスのために取るものもあります。たとえば、女性に人気の資格の一つとして着付けが挙げられますが、資格を取得して着付け師として活躍するのは、なかなか大変ですよね。
仕事にいかすのであれば、取得することで自分をアピールできるだけではなく、就職・転職先でもそのスキルを評価してもらえる資格がいいでしょう。
初学者でも挑戦できる
何年間も勉強をしなければならない、難易度の高い資格は合格するまでが大変です。初学者でも挑戦できる程度の難易度であれば、合格するまで挫折することなく頑張ることができます。
スキルや知識のほか「若さ」がなくても資格を活用できる
頑張って勉強し資格を取得しても、その資格をいかせる職場に年齢制限があると活用できないこともあります。また、特に年齢制限が設定されていなくても、年齢を重ねると体力的にキツイ、職場環境的に働きづらいということもあります。
そこで、せっかく資格を取得するのであれば、若さは関係なくスキル・知識をいかせるものがいいのです。
現在働きながら(育児や家事などをしながら)でも勉強できる
難易度の高い資格は、朝目覚めたときから夜寝るまで、日々勉強に時間を費やさなければ合格できません。今働いていたり育児や家事に追われたりしている人は挑戦することはできないですよね。そこで、仕事や家事をしながらでも、時間を作って勉強することが可能な資格がおすすめです。
通信講座で学べる
仕事や家事など、日々やることの多い女性は、資格取得のためにわざわざ学校に通うのは大変でしょう。平日はもちろんのこと、土日に時間を作って通学するのも面倒ですよね。また、通学の場合は授業料が高いのが難点です。
そこで、家にいながらにして通学レベルの学習が可能な通信講座で学べる資格がおすすめになります。合格に的を絞り、効率的に学習できる講座を選んでくださいね。
女性におすすめの3つの資格
前項の条件を満たす資格の中で、特にこの記事でおすすめしたいのは以下の3つになります。
- 医療事務
- 簿記
- FP(ファイナンシャルプランナー)
それぞれどのような資格なのか、特徴やメリットなどを次の項で詳しくご紹介していきましょう。
女性に人気の資格 診療報酬請求事務能力認定
正式名称 | 診療報酬請求事務能力認定試験 |
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資格種類 | 民間資格 |
分野 | 医療事務 |
認定団体 | 公益財団法人,日本医療保険事務協会 |
試験形式 | マークシート,実技 |
受験資格 | 特になし |
試験日 | 7月と12月の日曜日・祝日 |
受験料 | 9,000円 |
受験者数(2023年7月度) | 2,446人 |
合格者数(2023年7月度) | 905人 |
合格率(2023年7月度) | 37.0% |
偏差値 | 46 |
診療報酬請求事務能力認定がおすすめの理由
通信講座のアンケートなどで、常に女性に人気の資格No.1に輝くのが医療事務です。医療事務とは、病院やクリニックなどで、患者さんの受付や対応・医療費の計算・保険者へ診療報酬を請求する仕事になります。計算事務能力はもちろんのこと、丁寧で感じのいい接遇スキルなども求められる資格です。
医療事務は、複数の種類があります。中でも、最も難易度が高く、医療機関で高く評価されているのが診療報酬請求事務能力認定です。名前のとおり診療報酬明細書(レセプト)の知識やスキルを持ち、正しくスピーディーに作成する能力を問われる資格となっています。
診療報酬請求事務能力認定は、厚生労働省認可の公的資格で、そのほかは民間資格です。公的資格は、格付け的には国家資格に次ぐものなので、この資格を取得すれば、自分のスキルとして就職や転職の際、ほかの医療事務資格よりもアピールできます。難易度も高く誰でも簡単に合格できる資格ではありませんが、その分取得すれば強い味方になってくれるでしょう。
女性におすすめの理由
医療事務の資格や仕事は、年齢に関係なく女性に人気があります。その理由として、以下のことが挙げられます。
基本的にはデスクワーク
勤務先の規模にもよりますが、基本的にはデスクワークが中心です。大きな規模の病院では、診療報酬請求事務の仕事以外にも、受付・カルテ入力・クレーム対応なども行うことがあります。しかしながら、肉体労働ではないので身体的には年齢を経ても続けやすいのです。
時間の融通がききやすい
医療施設によっては、半日勤務・朝から夕方までのフルタイム・午後からなど、働く時間帯はいろいろあります。また、パート・アルバイト・正社員など雇用形態もさまざまです。そのため、自分のライフスタイルに合った勤務先を探しやすいのも人気の秘密でしょう。
長く続けられる
これから本格的な高齢化を迎えるにあたり、医療施設や介護保険施設は増加しています。医療施設がある限りスタッフも必要です。コンピューター化が進んでいるとはいわれているものの、医療スタッフ・出入りの業者・患者などの間をつなぐ、コミュニケーションスキルも持ち合わせた医療事務員は、よりニーズが高くなるでしょう。
また、医療施設は全国にあるため、結婚などで引っ越しをしても、仕事先を探しやすいのがメリットです。医療事務資格を取得するのであれば、医療事務の最高峰といわれる診療報酬請求事務能力認定を取得しましょう。
優先して採用してもらえる
診療報酬請求事務能力認定を取得すれば、強い味方となってくれます。また、資格手当を支給する医療施設も多いのです。簡単に取得できる資格ではありませんがその分、高いスキルの持ち主として優先的に採用してもらえるのもメリットです。
また、難易度の高い公的資格なのに、学歴や年齢など受験条件がないのも魅力でしょう。
女性に人気の資格 簿記
正式名称 | 日商簿記検定 |
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資格種類 | 公的資格 |
分野 | 会計・財務 |
認定団体 | 日本商工会議所,各地商工会議所 |
試験形式 | 筆記 |
受験資格 | 学歴・年齢・性別・国籍に関係なく受験可能 |
試験日 | 簿記2・3級:2月・6月・11月の年3回 |
受験料 | 簿記2級:4,720円 簿記3級:2,850円 |
受験者数(2023年2月) | 簿記2級:12,033人 簿記3級:31,556人 |
合格者数(2023年2月) | 簿記2級:2,983人 簿記3級:11,516人 |
合格率(2023年2月) | 簿記2級:24.8% 簿記3級:36.5% |
フォーサイト合格率(2023年2月) | 簿記2級:86.4% 簿記3級:87.5% |
偏差値 | 2級:58 3級:47 |
簿記がおすすめの理由
簿記というと、以前は自営業や会社の経理や会計部門で働く人だけに必要な知識というイメージがありました。けれども、現代ではビジネスパーソンなら、持っていて当たり前の資格といわれています。簿記を学ぶことで、会社に出入りするお金の流れが理解できるようになるだけではなく、企業活動の一連の流れも把握できるようになるのです。
簿記には3級〜1級まであり、2級以上になれば財務諸表を解読する力・会計の知識が深まり、帳簿の数字が持つ意味を理解して、経営管理や経営分析をする能力も身に付けられます。そのため、資格取得者は、企業の経理や会計部門だけではなく営業や経営に関係する部署でも歓迎されます。
簿記の資格は、全商簿記検定・全経簿記検定・日商簿記検定がありますが、企業からの評判が高い日商簿記を取得しましょう。また、受験をする際には、3級からスタートする人がほとんどですが、実務で求められるのは簿記2級以上です。転職や就職の武器にするには、簿記2級の取得を目指してください。
女性におすすめの理由
簿記の資格は、通信講座のアンケートでも女性に人気の高い資格として常に上位に入っています。どうして女性に人気が高いのでしょうか。以下の理由が挙げられます。
求人募集が多い
簿記資格をいかせる仕事としては、企業の経理や財務・会計部門になります。すべてを合わせて一般事務としているところも多いでしょう。一般事務の女性は常に求人が多いジャンルです。簿記2級を取得していれば、求人応募の際に、何の資格も持っていない人よりも有利になるでしょう。
履歴書に明記してアピールできる
日商簿記3級は最低限の簿記知識は持っています、日商2級簿記2級は即戦力で働ける知識を持っていますという証明になります。履歴書に書いて、自分の能力をアピールすることができます。
将来的なキャリアアップの基本となる資格
簿記は1級を取得すれば、税理士や会計士になる道が開けます。また、社労士や中小企業診断士などになるためにも、役立ってくれるでしょう。簿記資格は、企業の経理職で働くだけではなく、将来的には独立開業も考えている女性にとって、キャリアアップの基盤になってくれる資格なのです。
転職や再就職にも役立つ
女性の場合、結婚や出産でライフスタイルが大きく変わることも少なくありません。育児が落ち着いたので働きたい、夫婦共働きでないと家計が苦しいなど、さまざまな理由で、結婚・出産後も働くことも希望する女性は増加しています。
企業経営の基本である簿記資格を取得しておけば、仕事に対して意欲がある人材としてアピールできます。2級以上を取得していれば、即戦力としてみなしてもらえるため有利になるでしょう。
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料金・申込み
女性に人気の資格 FP
正式名称 | ファイナンシャル・プランニング技能士 |
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資格種類 | 国家資格 |
分野 | 金融 |
認定団体 | 厚生労働省 |
試験形式 | 筆記、マークシート、口頭、面接 |
受験資格 | FP2級:以下のいずれかに該当する人 ・3級FP技能検定の合格者 ・FP業務の2年以上の実務経験者 ・厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者 ・日本FP協会認定の「AFP認定研修」を終了した人 |
試験日 | FP2級〜3級 年に3回(5月・9月・1月)に実施 |
受験料 | FP2級 学科:4,200円 実技(個人資産相談業務):4,500円 実技(保険顧客資産相談業務):4,500円 |
受験者数(2023年1月) | FP2級 学科試験 29,466人 実技試験 23,994人 |
合格者数(2023年1月) | FP2級 学科試験 16,537人 実技試験 14,283人 |
合格率 | FP2級 学科試験56.12% 実技試験59.53% |
フォーサイト合格率(2023年1月) | FP2級 学科試験:93.8% |
偏差値 | 38〜57 |
FPがおすすめの理由
FP(ファイナンシャル・プランナー)は、税金・保険・年金・預貯金ほか、さまざまなお金に関する知識を持ち、顧客のライフプランを設計するお金の専門家です。
最近はお金に関する将来的な不安が増している中、注目が高まっています。
FPが持つ知識は以下の6分野です。
ライフプランニングと資金計画 | 年金・社会保険・教育費など |
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リスク管理 | 生命保険・医療保険・損害保険など |
金融資産運用 | 預貯金・株式・投資信託など |
不動産 | 不動産に関係する法律・税金・投資など |
相続 | 相続税・贈与税・遺産・事業分割など |
タックスプランニング | 所得税・住民税・法人税など |
FPのはば広いお金に関する知識は、特に銀行・保険・証券・不動産などの業界でニーズがあります。FPは企業内FPとして働く人がほとんどですが、経験を積みほかの関連資格を取得して独立しFP専業で働く人もいます。
女性におすすめの理由
FP資格は、国家資格であるFP技能士と民間資格のAFP・CFPがあります。初学者は、FP技能士がおすすめです。
FPの勤務先としては、FP事務所・銀行・信用金庫・証券会社・保険会社・投資顧問会社・不動産会社・事業会社などがあります。FPは金融や保険などに関する知識を持っていることが大切ですが、日々変化するそれらの情報を常にキャッチし、顧客に新しい情報をわかりやすく伝える能力も問われます。また、顧客のライフプランや人生設計、現状の財産などをヒアリングする立場なので、個人情報を厳守するのはもちろんのこと、きちんと間違いなく聴き取る力も必要です。
顧客の中には、「女性のほうが、生活に関するお金に詳しいので女性のFPがいい」と希望する人も少なくありません。また、人生設計の相談をするために「ある程度社会経験を積んだ中高年齢層がいい」という顧客も多いのです。
FP資格は、若さよりもキャリアが求められる資格といえます。また、仕事にいかせるだけではなく自分の人生や家庭の将来設計にも活用できるため、最近は女性に人気が高まっている資格なのです。
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料金・申込み
まとめ
現代は、昔のように、女性は結婚・出産をしたら家に入る時代ではなくなりました。いくつになっても自分の能力をいかした仕事をしたいと考える女性のほうが多いのです。
今回ご紹介したのは、年齢に関係なく取得でき、仕事も身体的にハードではなく続けやすいなどの理由で女性に人気のある資格です。それなりにきちんと勉強をする必要はありますが、初学者でも挑戦できます。自分の武器となってくれる資格なので、ぜひがんばって取得してくださいね。
参考:仕事を辞めたい…疲れた30代が考えるべきポイントや転職以外の選択肢|退職代行の教科書