子育て中でも取りやすいおすすめの資格

子育て中でも資格は取れる?勉強時間は作れる?……と、資格取得を迷っているママは少なくありません。2018年に行われたワーキンググループのアンケートによると、「産後1か月以内の女性の44.8%が仕事復帰、2か月以内に復帰した人は59%」にものぼりました。

現代は、女性も出産後、自分のためにも家計を支えるためにも、仕事を続けるのが当たり前の時代。そんなとき、強い味方になってくれるのが「資格」です。けれども、どのような資格を選んでいいのか迷ってしまいますよね。

そこで、ここでは「育児中に取得が可能なおすすめ資格」をご紹介します。子育て・家事と両立が可能な資格ですのでぜひ挑戦してみてくださいね。

子育て中の忙しい女性でも取得可能な資格

女性が出産後も仕事をするのが当たり前の時代に!

現代は、昔と違って「結婚・出産したら家庭に入り子育てや家事だけをする」という時代ではありません。出産休暇を取った後もすぐに復職する人が増加中です。また、出産・育児中に家で勉強し資格を取得して、それを武器に転職・再就職先を探す人もいます。その理由としては以下が挙げられているのです。

  • 将来を考えると不安なので安定した収入を得たい
  • 家計の足しにしたい
  • 家にこもってないで、社会参加をしていつまでもイキイキしていたい

出産後に復職する女性の多くは、誰でもできる簡単な仕事を望んでいるのではありません。ライバルに差を付けられるような資格を取得して、そのスキルをいかせる「やりがいのある仕事」をしたいと望んでいます。

資格の条件とは?

女性に向いている資格は数多くあります。しかしながら、子育て中の女性が勉強を続けられるとなると、条件があります。

  • 難易度が高過ぎない
  • 資格取得までに時間がかかり過ぎない
  • 通学しなくても通信講座で勉強ができる
  • 資格取得者の求人が多い

です。

このような条件を満たしている資格なら、子育てや家事に追われていても、自宅で時間の空いた際に勉強を重ねられます。

子育て中の女性におすすめの資格

フォーサイトでは、前項の条件を満たす人気資格があります。診療報酬請求事務能力認定・簿記・旅行業務取扱管理者の3つです。実際に、子育て中の女性に評判のいい資格となっています。それぞれのメリットや、おすすめの理由などをご紹介していきましょう。


おすすめの資格 診療報酬事務能力認定

正式名称診療報酬請求事務能力認定試験
資格種類民間資格
分野医療事務
認定団体公益財団法人,日本医療保険事務協会
試験形式マークシート,実技
受験資格特になし
試験日7月と12月の日曜日・祝日
受験料9,000円
受験者数(2023年7月度)2,446人
合格者数(2023年7月度)905人
合格率(2023年7月度)37.0%
偏差値46
診療報酬請求事務能力認定試験について詳しくはこちら

診療報酬事務能力認定がおすすめの理由

診療報酬事務能力認定は、「医療事務」資格の一つです。「医療事務」とは、病院やクリニックなどの医療施設で、医療費の計算・保険者に診療報酬を請求・患者さんの受付・問い合わせの対応などをする仕事です。医療事務には数多くの種類があるのですが、中でも一番難易度が高く「医療事務資格の最高峰」といわれているのが「診療報酬事務能力認定」になります。

診療報酬事務能力認定は、医療事務の中でも、最も重要な仕事である「レセプト(診療報酬明細書)作成」能力を問われる試験です。合格率は30%程度と、やや難しい試験ではありますが、医療機関では信頼の厚い資格になります。この試験に合格すれば、レセプト作成能力があることの証明になり、医療事務求人に応募する際に能力をアピールできます。

診療報酬事務能力認定試験に合格するためには、一般的に初学者の場合、400〜500時間ほど勉強時間が必要です。1日1〜2時間の勉強で、半年〜1年を目安にしてください。

子育て中の女性におすすめの理由

基本的に、医療事務は女性に非常に人気のある資格・仕事です。その理由としては以下のことが挙げられます。

  • 病院、クリニックなどは全国にあるため、場所を選ばずに仕事ができる
  • パート・アルバイト・正社員など、働き方がいろいろある
  • 勤務時間帯を選べる
  • デスクワークなので肉体労働と比べると体がきつくない
  • 結婚・出産などで休職しても復職や転職がしやすい

医療事務は女性にとっては、非常に働きやすい仕事なのです。けれども、その分、ライバルが多い仕事といえます。

医療事務は資格を持っていなくても働くことができますが、何かしらの資格を持っているほうが「即戦力」としてみなしてもらえるために、採用の確率は高くなるでしょう。中でも、医療機関の中では一番信頼度が高い診療報酬事務能力認定の資格取得者なら、ほかの人よりもワンランク上の仕事ができる人材として歓迎されます。さらに、病院によっては資格手当が付くのもメリットです。また、責任のある仕事でもあるため、やりがいも感じられるでしょう。


おすすめの資格 簿記

正式名称日商簿記検定
資格種類公的資格
分野会計・財務
認定団体日本商工会議所,各地商工会議所
試験形式筆記
受験資格学歴・年齢・性別・国籍に関係なく受験可能
試験日簿記2・3級:2月・6月・11月の年3回
受験料簿記2級:4,720円
簿記3級:2,850円
受験者数(2023年2月)簿記2級:12,033人
簿記3級:31,556人
合格者数(2023年2月)簿記2級:2,983人
簿記3級:11,516人
合格率(2023年2月)簿記2級:24.8%
簿記3級:36.5%
フォーサイト合格率(2023年2月)簿記2級:86.4%
簿記3級:87.5%
偏差値2級:58
3級:47
簿記の詳細情報

簿記がおすすめの理由

「簿記」は、経理や会計などの部署や、会社や商店の経営者が必要な知識というイメージを抱く人が多いものです。簿記は簡単にいうと、会社に出入りするお金の動きを日々記録することです。また、一定期間の帳簿を整理する決算時に「決算書」も作成します。

簿記は、会社や取引先のお金の流れがわかるようになるだけではなく、スキルをあげれば財務・会計・経営の知識も身に付くのです。簿記資格は、企業の経理・会計・財務部門、銀行業界、金融業界で役立ちます。最近は、経理や会計にPCソフトを導入しているところも増えましたが、基本的に簿記の知識を持っていないと、ソフトを使いこなすのも大変でしょう。

簿記資格を取得するなら、一番知名度が高く企業からも信頼されている「日商簿記」がおすすめです。日商簿記は3級〜1級までありますが、就職・転職などにいかすのであれば、2級の取得を目指してください。
簿記3級の勉強時間は50~100時間、2級は200~400時間必要といわれています。個人の知識や経験によっても異なりますが、1日1時間の勉強で3級なら3か月、2級なら5か月ほどで合格を目指せるでしょう。

子育て中の女性におすすめの理由

簿記は、企業会計の基本なので、経理・会計部門で働く際には欠かせない知識です。また、営業職や事務職でもその知識は役立ちます。

簿記の資格がなくても経理や事務などで働くことはできますが、単純な書類整理や入力作業だけしかできない人材では、仕事を長く続けたり職場でキャリアアップしたりするのは厳しいでしょう。これからは、簿記の知識を持ち「会計の全体像を把握しながら事務処理ができる」「経営者に説明できるような理論的な説明ができる」人材が求められる時代です。

子育て中の女性は、将来必要になる子どもの教育費などを考えると、すぐにでも働いてお金を蓄えたいですよね。子育てと仕事を両立するには、以前働いていた職場では時間的に厳しい……ということも多いでしょう。一般事務・経理・会計部門のパートやアルバイトを募集している会社では、簿記2級資格を取得している人材は、給料面で優遇しているところが多いようです。出産育児でブランクのある女性もOKで、勤務時間帯も応じてくれるところが少なくありません。スキルをいかしてワンランク上の仕事をするためにも、まずは3級から初めて2球取得を目指してくださいね。


おすすめの資格 旅行業務取扱管理者

正式名称旅行業務取扱管理者
資格種類国家資格
分野ビジネス
認定団体観光庁
試験形式筆記
受験資格特になし
試験日9月
受験料国内 5,800円(非課税)
総合 6,500円(非課税)
受験者数(2023年度)国内 8,960人
総合 4,699人
合格者数(2023年度)国内 3,270人
総合 1,050人
合格率(2023年度)国内 36.5%
総合 22.3%
フォーサイト合格率(2023年度)国内 78.7%
総合 51.9%
偏差値56
旅行業務取扱管理者について詳しくはこちら

旅行業務取扱管理者がおすすめの理由

旅行業務取扱管理者という資格は、旅行業界で唯一の国家資格です。旅行業務取扱管理者とは、どのような仕事をする人なのでしょうか。

  • 旅行プランの作成・管理・監督
  • お客さまへ旅行内容の説明・契約
  • 旅行の広告が適切かどうか管理する
  • 企画した旅行の、宿・乗り物の予約や手配などの管理や監督

このほか、旅行に関するさまざまなことを責任もって行う仕事です。
旅行業務取扱管理者は、各営業所に1人以上設置の義務があります。そのため、資格取得者は常にニーズがあります。
また、この資格は一度取得すれば一生ものです。結婚や出産で現場を離れても、再就職に役立ちます。

旅行業務取扱管理者は国家資格と聞くと「敷居が高そう」と思う人も少なくありません。しかしながら、受験には学歴・年齢・実務経験などは一切関係なく、誰でも受験することができます。
そのため、旅行業界の経験がない人でも挑戦しやすいのがメリットです。

旅行業務取扱管理者の試験は、「総合旅行業務取扱管理者(海外・国内の両方)」「国内旅行業務取扱管理者(国内のみ)」「地域限定旅行業務取扱管理者(限定地域)」の3種類があります。
総合旅行業務取扱管理者は10〜20%と難易度が高くなりますが、その分、旅行会社からの評価も高くなるというメリットがあるのです。勉強時間は総合で280時間、国内で180時間をめどにしましょう。

子育て中の女性におすすめの理由

旅行業務取扱管理者の試験は、総合で約40%近く、国内では88%近くが「旅行業界以外」の人(学生を含む)で占められています。

試験は全部マークシートで、60%正解すれば合格です。ほかの受験者の成績によって合格のレベルが変わることもなく、自分自身が60%の合格ラインを超えられればいいので比較的合格しやすい試験といえます。

旅行業務取扱管理者は女性に人気の資格です。旅行に興味がある人、旅行が好きな人なら、子育て中に通信教育で勉強して資格を取得しておくのがおすすめです。旅行会社で求人がある際に、この資格を取得していれば旅行に関する知識の持ち主として認められます。

実際に、「子育て中に資格を取得して求人の応募したところ、資格を持っていたことからパートで採用された」という女性もいます。パートであれば、働く時間帯も選べるため働きやすいですね。


子育て中の女性に取りやすい資格を得て仕事をしよう!

子育て中の女性は自分の自由になる時間が少なく、ストレスを抱えている人もたくさんいます。子育てがひとしきり落ち着いたら働きに出たほうが、家計も助かりますし、家にこもりっきりで「社会から離れてしまうのでは?」という不安も無くなります。

1日1〜2時間程度の勉強で、数か月〜半年ほど勉強すれば取れる資格なら、きちんと勉強計画を立てれば合格も可能です。出産後に復職を考えている多くのライバルに差を付けることもできます。

今回ご紹介した、診療報酬事務能力認定・簿記・旅行業務取扱管理者は、女性に人気のある資格です。いずれも、効率的な勉強ができる通信講座で学ぶのがおすすめ!家にいながらにして、通学レベルの勉強ができるのが魅力です。子育て中に資格を取得し、スキルを活かした仕事を手に入れ、安定した収入を手に入れてくださいね。