中小企業診断士とのダブルライセンスにおすすめの資格4選

中小企業診断士とのダブルライセンスにおすすめの資格4選

中小企業診断士は経営に関する幅広い知識を求められる資格です。そのため、経営に関わるほかの資格との相性がとても良いという面があります。 J-Net21の2016年の統計によれば、税理士や社労士、行政書士あるいは弁護士といった資格とあわせて持つと仕事の幅が大きく広がるという回答が多く見られます。 たとえば、税理士とのダブルライセンスであれば、税に関する悩みを抱える企業に対して、ニーズを掘り起こしていく機会が増えていくでしょう。 中小企業診断士の幅広い知識に、他の資格が持つ専門性が加わることでより適切なコンサルティング業務が行えるようになるはずです。 このコラムでは、中小企業診断士とのダブルライセンスにおすすめする「税理士」「社労士」「行政書士」「弁護士」について、それぞれダブルライセンスによりどのようなメリットや効果があるかをご紹介します。

目次

中小企業診断士の仕事に税理士の資格は役立つ?

税理士は確定申告の代理や税務署に提出する書類の作成、会計業務から会計参与などの会計や税務に関する業務を行う専門家です。 決算や融資、助成金などの知識に精通しており、企業の税務申告などの業務を請け負うことができます。税金だけではなく、資金管理におけるエキスパートであるため、経営に直接関わる面もあります。 中小企業診断士として、企業の財務や税務に詳しくなることは大いに役立つといえるでしょう。

ダブルライセンス取得による相乗効果とは

経営者にとって、税理士というのは経営の相談をする相手として考えられています。 資金繰りや課税に関する問題など、企業を経営するうえで財務や経理は避けて通れないものだからです。

つまり、税理士の資格を持つということは中小企業との関わりが増え、より多くの顧客を獲得する可能性があります。 また、財務や金融という専門分野が生まれることで、診断士としての評価が上がることも期待することができます。 加えて、税理士には独占業務がある点も見逃せません。 独占業務とは、「その資格がなければ行うことが許されない業務」のことであり、税理士の資格を得ることで確定申告などの書類を作成することができ、さらに仕事の幅が広がっていくでしょう。 そして、中小企業診断士の資格だけでは反応がなかった企業からの依頼も受けられるようになるはずです。

ダブルライセンスで得られる仕事とは

税理士とのダブルライセンスにより、コンサルティング業務において、経理や税務の面から経営アドバイスが行えるでしょう。企業が抱える悩みのなかでも、財務というのはとても重要ですから、企業を資金管理などの面から支えられる診断士というのは重宝されるはずです。これから新しい事業を始めようとする起業家などにとっても同様でしょう。 税理士会には金融機関などとのつながりもあり、地方金融機関や地方公共団体などが行う中小企業支援を活用するといった仕事もできるようになります。

中小企業診断士の仕事に社労士の資格は役立つ?

社労士とは社会保険労務士法にもとづいた国家資格であり、企業を支える「人材」に関する専門家です。社会保険や労働関連の法律について精通していて、事業の健全な発達と労働者の福祉向上を目的としています。 具体的な業務としては、社会保険などの届け出の作成や就業規則の作成、労働トラブルの解決などです。企業が人材を雇用するうえで必要な業務を請け負うだけではなく、使用者と労働者の調整なども行います。 労務管理は企業の健全な成長には欠かせませんから、社労士の資格は診断士としての顧客となる中小企業と関わりを増やすことにも役立つでしょう。 また、労務のプロとしての視点から、企業へのアドバイスができるようになることも強みになります。

ダブルライセンス取得による相乗効果とは

社労士は保険関係の書類作成だけではなく、就業規則の作成や退職金制度および賃金制度や人事評価制度などの経営に大きく影響するものついての専門家でもあります。 社労士としての知識は、中小企業のコンサルティングにとって有益なものが多く、だからこそ、社労士とのダブルライセンスは、中小企業診断士としての業務に新しい可能性をもたらすでしょう。 さらに、社労士には保険の手続きなどに関する独占業務もあり、そうした業務も一緒にこなすことで収入を安定させるといったメリットもあります。 人事の専門家である社労士の資格と知識があれば、その企業で働く労働者からの視点も交えるなどすることで、中小企業診断士としての仕事の質を上げることもできるのです。

ダブルライセンスで得られる仕事とは

社労士としての知識や経験によって、企業の人事評価制度や賃金制度の見直しといったコンサルティング業務を得意とした中小企業診断士として、活躍する可能性を広げることができます。 経営において、労働者とどのように向き合うかというのは大きな課題です。
人事に強く経営にも詳しい中小企業診断士として評価されるようになれば、相談したいという経営者が増えていくでしょう。 人事という得意分野をつくるという意味でも、社労士の資格を一緒に持っておくメリットは小さくありません。

中小企業診断士の仕事に行政書士の資格は役立つ?

行政書士の業務というのは、主に官公署へ提出する書類を作成するというものです。 債権債務に関する手続きや土地の活用などに関する申請手続きなど、公的な書類作成や手続き業務を専門とする職業になります。 こうした書類作成は、企業においても重要であり、会社設立や開業手続きなどを行政書士が行う場合も少なくありません。 その過程においてコンサルティングを行う場合もあり、起業や経営に関して踏み込んだ仕事を求められることもあります。 たとえば建設業や飲食店を始める際の許可申請や知的財産などの登録申請といった事業の根幹に関わる業務に携わる場面もあるため、中小企業診断士との親和性も高く、ダブルライセンスに向いた資格だといえます。

ダブルライセンス取得による相乗効果とは

行政書士は書類作成のプロであると同時に法律の専門家でもあります。 多くの独占業務を持っているため、安定した収入を確保できる資格ともいえます。 会社設立の手続きや新事業を始める際などの許認可申請など、企業と関わるチャンスが増えるというメリットもあり、中小企業診断士としては、1つでも多くの企業と関わることはとても重要です。そこから顧客が増える可能性もありますので、行政書士資格を持つというのは企業から業務を受けるチャンスを増やすことにつながります。 また、法律に関する知識が深まることで、法務の視点から経営にアドバイスを行えるようになるでしょう。 得意とする分野が増えることは、中小企業診断士としての強みといえます。

ダブルライセンスで得られる仕事とは

行政書士とのダブルライセンス取得は、中小企業診断士としての経営サポートやコンサルティング業務だけではなく、実務的な書類作成や申請まで請け負うことができるようになります。 中小企業診断士としての資格だけでは手の届かない支援が可能になることで、企業からより大きな信頼を得られるようになるでしょう。 また法務の面からのアドバイスによって、企業のトラブルを解決したり事前に予防策を練ったりすることもでき、法律関係を得意分野とすることで、新しい可能性を模索するチャンスを得られます。

中小企業診断士の仕事に弁護士の資格は役立つ?

弁護士は法律に関する専門家であり、主な業務は民事事件や刑事事件、企業法務など法律関連の業務全般となっています。 企業法務の場合は、契約書の作成や株主総会の運営、社内マニュアル作成、企業間の訴訟や交渉の対応など範囲が広いです。 企業経営において、法律関係のトラブルというのは少なくないため、弁護士の資格を持っておけば、中小企業診断士として活躍する場も増えていきます。 また、法律に関する専門的な知識が経営者から求められる場面では、大きな存在感を持つこともできるはずです。 問題や課題を解決するにあたり、法務の面からアプローチできるということは、それだけ経営コンサルティング業務の幅が広がり、中小企業診断士としての評価も上がるでしょう。

ダブルライセンス取得による相乗効果とは

企業経営において法律に関する知識を持っておくのは重要なことであるものの、すべての経営者が法律を熟知できるわけではありません。 だからこそ、経営支援を担う中小企業診断士が弁護士資格を持っているということは大きな魅力です。 企業経営に関する専門性と、法律への知識が合わさることで新しい可能性を提示することもできるでしょう。 弁護士とのダブルライセンスは、中小企業診断士としてのチャンスを広げてくれます。 法人としての企業のあり方を含めて経営コンサルティングを行えるようになることで、診断士としての独自色が出せるようになるという意味でも2つの資格を持っておく意味は大きいでしょう。

また、弁護士としての独占業務もありますから、収入の安定にもつながります。

ダブルライセンスで得られる仕事とは

弁護士の資格を取得すれば、企業における紛争が発生した場合に交渉や裁判の代理人として活動することができます。 法律と経営の専門家として、問題解決にあたることができれば、企業からの信頼というのは間違いなく高まっていくでしょう。 また、法律の専門家として相談を受ける機会も増えていくはずです。 企業経営と法律は切り離せないもので、中小企業診断士と弁護士の資格は相性の良いものといえるでしょう。

中小企業診断士とのダブルライセンスを効率良く取得しよう

中小企業診断士資格の取得段階でも、ダブルライセンスには大きなメリットがあります。

  • 税理士資格……一次試験のうち、財務と会計の科目が免除
  • 弁護士資格……経営法務の科目が免除
  • 社労士資格……科目の免除にはならないものの、一次試験科目「企業経営理論」において知識を活かせる
  • 行政書士資格……会社法に関する知識は一次試験において大いに役立つ

診断士とこれらの資格をダブルライセンスする場合、資格取得においても重複する知識があるため、効率良く資格を得られます。

まとめ

中小企業診断士と相乗効果を得られる資格を取得できれば、業務の幅が広がり、新しい活躍の場を得られるようになります。 キャリアアップを目指すという意味でも、ダブルライセンスには大きな価値があるので、ぜひ目指してみることをおすすめします。