中小企業診断士試験における過去問の使い方は?

更新日:2022年12月22日

中小企業診断士試験の合格を目指すには、過去問が重要です。しかし使い方がわからない方もいるでしょう。この記事で正しい活用法がわかれば、スムーズな勉強につながります。効率的な勉強がわかれば、独学での合格にも近づけるでしょう。

今回は中小企業診断士の過去問との付き合い方がわからない方のため、適切な活用法をまとめました。

目次

中小企業診断士試験では過去問の有効活用が重要

中小企業診断士試験に合格するには、過去問の有効活用が欠かせません。過去問は試験の全体像をつかむためのツールだからです。これから挑む関門を知らなければ、まともに戦えないでしょう。

試験に挑むときは、問題の傾向を知ってください。何もわからずに挑むと、対応できないからです。中小企業診断士の知識をやみくもに得るだけでなく、問題構成や出題傾向を知りながら、重要なポイントから拾っていきましょう。そのためには過去問が重要です。

中小企業診断士を目指すなら、まずは必要知識の習得に入りましょう。重要な知識を知るには、過去問のチェックが欠かせません。

中小企業診断士試験の過去問選びのポイント

中小企業診断士試験では、過去問の選定がポイントになります。論点別をメインに使いましょう。また模試感覚で問題を解けるように、年度別も買ってください。この場合は10年分以上が望ましいといえます。このように過去問選びにはコツがあるので、以下で詳細を見ていきましょう。

メインは論点別

問題演習のメインとして、論点別の過去問を選んでください。似たような問題を続けて解くため、出題者の意図に沿って要点を理解できるからです。出題者の意図を知れば、それに答える方法もわかります。こちらの確立で、要点理解がスムーズになるでしょう。

たとえば中小企業診断士の一次試験の科目に「経済学・経済政策」があります。ここではマクロ経済やミクロ経済がテーマです。過去問があると、そのなかからとくに重要なポイントを見つけられます。重要点の理解から科目全体のマスターにつながり、得点力向上を目指せるのです。

このように過去問は、テーマごとの要点を見つけ、合格へ近づくために重要といえます。

模試感覚で挑むために年度別も買おう

年度別の過去問も用意しましょう。年度別は、その年度における実際の問題構成を丸ごと載せています。そのため本番に即した環境で解いていけるでしょう。模擬試験がない時期は、年度別の過去問で代用できます。

このような過去問を見ることで、時間配分の練習になります。資格試験の問題構成自体は、過去問から大幅に変わりません。模試の実施日は限られていますが、年度別の過去問ならいつでもチャレンジできます。ここから時間配分や戦略を見出せるでしょう。

このように年度別の過去問は、いつでも実力診断ができる点で有用です。

10年分が望ましい

過去問をマスターするには、10年分が望ましいといえます。問題の傾向やタイプを幅広くカバーするためです。傾向からの対策が整えば、問題をスラスラ解いていけます。理解度向上により、合格へのモチベーションも高まるでしょう。

10年分あれば、問われやすい要点もわかります。10回分のうち、過半数で類似問題を見るときがあるでしょう。そこで問われる要点は、中小企業診断士試験でもとくに重要です。実際の業務でも欠かせない可能性があります。

このように10年分の過去問を解くことで、試験本番や実務を見据えられるでしょう。

一問一答形式で解く過程を鍛えられる

問題演習のメインとして、一問一答形式も見逃せません。効率的に問題を解き進められるからです。

一問一答式の特徴は、手軽に要点を覚えられることです。たとえば中小企業診断士試験は、一次試験がマークシートによる択一式で、二次試験が記述式と面接です。

択一式は選択肢から正解を選ぶために、簡単に思う方もいます。しかし正誤を正確に見分けないと、誤答が増えます。そのため選択肢ごとの正誤判別が重要です。一問一答式の過去問は、ひとつずつ文章を理解する練習なので、正誤判別の練習になるでしょう。

また一問一答形式は、好きな時間に好きな問題数だけ解けます。少ししか空き時間がないときでも、数問解くだけで理解が進むのです。このように隙間時間の活用を重ねれば、最終的な勉強量が増えるでしょう。一度あたりの勉強時間が少なければ飽きが来ません。そして少しずつ時間を重ねれば、最終的な学習量は膨大になるでしょう。

以上から一問一答形式をメインに使えば、知識のブラッシュアップが可能です。選択肢の正誤の判別や、正しい解答プロセスの定着につながります。

中小企業診断士試験における過去問の重要性や目的

中小企業診断士試験では、過去問が大切です。これに限らず国家試験では、過去問関連の問題が目立つからです。アウトプットの機会確保などから考えても、過去問から学ぶことは多いでしょう。その重要性や、主要な利用目的などをまとめました。

国家試験は過去問関連の問題が目立つ

国家試験では、過去問と似た出題が見られます。中小企業診断士も国家資格ですが、過去問からの出題が特徴です。そのため過去問で問われやすい要点を見つけ、徹底的な理解に努めてください。

以上から効率的な勉強には、過去問が欠かせません。必要知識の傾向を知ることで、資格試験の攻略につながるからです。とくに過去10年で何度も問われている要点は、忘れないようにしましょう。

国家試験では過去問の類似問題が目立つので、傾向に基づいた対策が重要です。中小企業診断士も例外ではないので、ぜひ実践してください。

アウトプットの機会確保のため

アウトプットの機会確保のためにも、過去問は重要です。テキストを読み込むインプットだけでは、得点力がつきにくいといえます。知識を問題に応用させる力をつけられないからです。

たとえば中小企業診断士の一次試験には「財務・会計」があります。この科目は計算問題が特徴です。ただし試験本番では、会場に電卓を持ち込めません。電卓なしでの素早い計算は、問題演習や過去問でマスターしましょう。

このようにインプットの成果は、アウトプットでしか出せません。本番での不測の事態への対応力もカギになります。以上を考えると、過去問でアウトプットに慣れることが得策です。

効率学習のため

効率的な学習のために、過去問を使う人もいます。頻出問題の正解の可能性向上や、要点理解などを効率的に進められるからです。限られた時間に複数の要点を覚えられる方が、勉強がはかどるでしょう。

そこで大切なのが、テキストでの特定ジャンルを読み終わったあとになります。そのときに論点別の過去問で、該当分野の問題を解いていきましょう。インプット済みの知識をすぐに使えば、定着が可能です。

以上のプロセスで、特定ジャンルにおける複数要点を一度に覚えられます。その意味でも過去問は、効率的な学習につながるでしょう。

実力把握のため

現時点の実力を知る意味でも、過去問は大切です。中小企業診断士の年度別過去問では、年度ごとの問題構成が写されています。それらに挑むことは、本番と同じ感覚で問題を解くという意味です。

以上から年度別の過去問は、その人のおおよその実力を反映するでしょう。結果を見れば、今後の学力向上の戦略にもつながるからです。科目ごとの理解度をつかみ、そのあとで勉強するべき点を知りましょう。

このように過去問は、実力チェックにもふさわしいツールです。過去問の結果から、今後の学習計画を作るきっかけにもなります。

過去問を解くメリット4つ

過去問を解くメリットは、主に4つです。実力診断や出題傾向の把握、本番への備え、ヨコ解きでの要点理解になります。それぞれの詳細を見ていきましょう。

実力診断につながる

中小企業診断士試験でも、過去問の勉強は実力診断につながります。過去問を解いているうちに、得点力の高い、または低い分野がわかるからです。

得点の低い科目があっても、落ち込まないようにしましょう。原因分析からの重点的な復習により、リカバリーが可能だからです。

とくに年度別の過去問で、全体的な実力がわかるでしょう。その年に受験した場合の結末を想定できるからです。合格相当なら、その勝因を分析しつつ、高水準の学力キープに努めましょう。不合格相当なら、苦手科目などの原因があります。課題を洗い出し、得点を伸ばす方法を試してください。

過去問から現時点での実力を想定できます。とくに苦手分野がわかったときは、重点的学習で点数を大きく伸ばせるチャンスです。このように前向きに考えながら、過去問を解き、復習に活かしてください。

問題の傾向をつかめる

中小企業診断士試験でも、過去問を解いていけば問題の傾向をつかめます。これに限らず、資格試験では何度も同じ要点を問うのが特徴です。該当箇所は絶対に忘れないという気持ちで、覚えましょう。

たとえば中小企業診断士試験の一次試験には「企業経営理論」という科目があります。このなかには経営戦略論、組織論、マーケティング論という3つのサブジャンルが見られます。過去問を解いていると、それぞれでよく問われるポイントが見えてくるでしょう。

頻出要点はその資格試験の基礎となります。優先的なマスターにより、試験範囲の大部分を学べるでしょう。ここまでできれば、合格への手ごたえを感じられます。

本番に備えられる

中小企業診断士試験の過去問は、本番に備える意味でもメリットです。時間配分や解答スタイルが役に立つ可能性は、過去問でわかります。何年分も解いていると、正しい進め方がわかり、本番は楽な気持ちで臨めるかもしれません。

資格試験は基本的に、満点を取る必要なく、合格最低点を取れればよいのです。制限時間内に一定を超える割合の正解があれば合格できます。最低限の点数を取るために、理想のペース配分や答え方を身につけましょう。これは過去問を何年分も解いているうちにわかります。

以上から過去問があれば、中小企業診断士試験に向けた準備ができるでしょう。要点理解や時間配分、理想の解き方などを知れるからです。

ヨコ解きで要点をつかみやすくなる

過去問のメリットは、ヨコ解きでさらに引き立つでしょう。年度別の過去問を1番から解いていくのをタテ解きとします。ヨコ解きとは、過去問の各年度から、同じジャンルの問題を解くことです。

ここで有用なのは、論点別かつ一問一答式の過去問です。ここから分野ごとの知識をブラッシュアップできます。分野別の理解が、最終的に全体的学力の底上げにつながるのです。

一問一答形式によるヨコ解きは、効率的な要点理解につながります。

過去問の学習だけで中小企業診断士試験に受かるのか?

結論から述べると、中小企業診断士試験は過去問の勉強だけでの合格が難しいといえます。その理由は3つです。テキストによるインプットの不可欠性、体系的な学習の困難、そして知識的な裏づけを覚えられない可能性です。それぞれの詳細を見ていきましょう。

中小企業診断士試験は、テキストによる知識習得が欠かせません。過去問だけでは、充分な知識を得られないでしょう。次の本番で過去問にない問題が出てきたら、お手上げかもしれません。

中小企業診断士のような資格試験は、高校や大学の入試とは違った専門性を求められます。専門用語や法令などは、その仕事に興味がないとわかりません。いきなり過去問を読もうとすると、問題の意味がわからない可能性があります。専門用語や法令の定義を、そもそも理解できていないからです。

以上から過去問を使う前に、テキストで基礎を学びましょう。そうしないと、過去問の有効活用ができません。

次は体系的な学習の困難です。もともと過去問は、基本的知識の習得を前提としています。テキストからのインプットの成果を、試験問題で果たすのが目的です。そのため前提の知識がないと、過去問を読んでも理解できず、学習を果たせません。

その意味で、過去問から始めるのは学習法として非効率です。学習範囲の基礎を学んでいないため、問題や解説がわからないでしょう。テキストで特定ジャンルを学んでから、該当分野の過去問を解く方が合理的です。

このようにいきなり過去問から始めても、必要知識のマスターができません。

最後の注意点は、過去問だけを読んでいると、知識的な裏づけができない可能性です。正解を覚えることに夢中になり、要点理解が進みません。答えを覚えるだけでなく、その背景まで理解しないと、必要知識を得られないのです。

中小企業診断士試験でも、本番では新しいタイプの問題が出るでしょう。そうした問題の要点がわからないと、得点に結びつきません。資格試験の要点は、テキストによる基礎知識がない限り、理解しにくいでしょう。以上から過去問を使う前に、テキストで要点を押さえてください。

過去問以外で取り組むべきもの

中小企業診断士試験は、過去問だけでの合格が困難です。そのため過去問以外での取り組みも重要になります。ここでは学習計画の構築、テキストの読み込み、模擬試験にも気を配りましょう。それぞれのポイントを以下にまとめました。

学習計画の構築

試験勉強を始める前は、学習計画が大切です。計画を組むときから本番までの時期を割り出し、大まかなスケジュールを立ててください。あとは本番まで、スケジュール通りに勉強を進めるだけです。

たとえば中小企業診断士試験の独学では、一次が約800~1000時間、二次が約200~400時間以上必要とされます。1日3時間の勉強だと一次は約9カ月、二次は約2カ月以上必要です。

勉強できない日も見積もり、相場より1~2カ月長く取るのもおすすめといえます。その間に週や月ごとの目標を定めつつ、時期に合わせてやることを組み込んでいきましょう。このように入念な計画設定が、効率的な学習につながります。

テキストの読み込み

資格試験の勉強では、過去問を使う前のインプットが大切です。テキストから基礎知識を学べば、問題演習を進めやすくなります。演習もスラスラ進む方が、前向きな気分になれるでしょう。

ここで大切なのは、ジャンルごとのインプットとアウトプットの使い分けです。たとえば中小企業診断士試験のマクロ経済を、テキストでひととおり読み込んだとします。忘れないうちに論点別の過去問でマクロ経済の問題を解いていきましょう。

テキストによるインプットは、アウトプットのきっかけになるので欠かせません。科目ごとの理解を軸に、着実な知識獲得を目指してください。

模擬試験

最後のポイントは模擬試験です。中小企業診断士試験でも、模擬試験を開く事業者がいます。該当事業者や日程を把握のうえ、一度は挑みましょう。

模擬試験は、過去問にないタイプの問題への対応が目的です。年代別の過去問でも、本番に即した環境で解けます。しかし見たことのない問題にも正解できるように、模擬試験の体験も欠かせません。

模擬試験が終わったあとは、苦手分野や時間配分などの課題を洗い出してください。課題は早期解決に努めましょう。復習や戦略を見直すためにも、模擬試験は重要です。

中小企業診断士試験における過去問の活用法

ここでは過去問の活用法を紹介します。中小企業診断士試験の場合、難問揃いですが、そのなかでもあまりに難しすぎる問題に気を取られてはいけません。さらに合格点を意識しすぎると、かえってモチベーションに影響します。

以上に気をつけながら解説の読解、インターネットの活用などをしていきましょう。適切な過去問の使い方を、以下でまとめました。

難問に気を取られすぎないように

過去問では難問に気を取られすぎないことが大切です。難しすぎる問題に時間を割きすぎると、ほかの問題に答えられません。それよりも重要度の高い問題の理解に努めてください。

中小企業診断士に限らず資格試験では、あまりにレベルの高い難問も見られます。この背景には、試験得点調整などがあるでしょう。

受験者は難問への正解にこだわりすぎず、頻出要点を解ける問題で正解を重ねていきましょう。一定の正答率の問題に答えられることが、合格への道になります。

難問への正解にこだわりすぎると、一問に時間をかけすぎてしまいます。その結果としてタイムロスになり、最後まで解けないと失敗です。このような事態を避ける意味でも、難しすぎる問題は捨て、自分でわかる問題から解いていきましょう。

合格点を気にしすぎないように

過去問では、合格点を気にしすぎないように注意です。資格試験では、年度によって平均点が動きます。総得点ではなく、設問ごとの理解度が重要です。

年度によっては、平均点が合格点を上回るケースがあります。その年の平均点を下回っている場合は、本番で合格できる実力がついていない可能性があるのです。そのため過去問で合格点さえ超えればよいとしか考えないと、本番で思わぬ低得点になり、不合格になるかもしれません。

点数にこだわりすぎず、設問ごとの理解度で実力を知りましょう。実力向上のため、学習では最後まで気を抜かないでください。

解説は入念に読む

過去問では、解説の精読が重要です。過去問を解くのは、本番で類似問題が出たときに間違えないためです。そのため正解だけでなく、その背景まで覚えましょう。ここまで理解できれば、本番での得点力につながります。

過去問を解き終わったら、すぐに解説を読むのが得策です。正解の背景を読めば、自身の不正解の理由もわかります。このように課題解決にも、過去問の解説が重要です。大切なのは正答率だけでなく、科目ごとの理解度になります。

過去問の経験を無駄にしないため、間違った問題を中心に解説を読みましょう。合格の可能性を上げるヒントは、解説に詰まっています。

点数の捨て方も考える

中小企業診断士試験では、点数の捨て方も考える必要があります。合格基準が一次と二次ともに正答率6割、各科目正答率4割だからです。つまり満点にこだわる必要はありません。

そこで大切なのは2つです。正答率の低い難問の切り捨てと、重要点の理解の徹底になります。正答率の低い問題に正解しても、点数はほかの問題と同じでしょう。難問正解にこだわりすぎないことが大切です。

もうひとつは要点理解の徹底です。重要点の大部分を理解して、7割~8割の得点を目指してください。少しばかりは点数を捨てたうえで、目標到達に全力を注ぎましょう。そのようなスタンスを取れば、心の余裕を持ちながら試験に臨めます。

インターネットでの過去問活用も考えよう

中小企業診断士の過去問は、インターネットからのダウンロードも可能です。そうしたものには、わかりやすい解説つきも見られます。こうしたサイトは、無料で使えることもあるのです。良質かつローコストなサイトを見つけてみましょう。

iPadやeラーニングなど電子系学習ツールも、過去問解答に使えます。とくにフォーサイトのeラーニング「ManaBun」では、一問一答形式の演習も可能です。ほかにも授業動画など、便利な機能が揃っています。

中小企業診断士試験の過去問でよくある質問

中小企業診断士試験の過去問について、わからない点もあるでしょう。ここではよくある質問への答えを載せています。過去問活用時の参考にしてください。

過去問は何年分解くべきですか?

過去問は10年分解くのがおすすめです。10年分を解き続ければ、一定の出題傾向をつかめます。

中小企業診断士の一次試験では「経済学・経済政策」「財務・会計」など7つの科目があります。10年分の過去問を解いていけば、各科目の要点をつかめるでしょう。

たとえば10年分の過去問のうち、2年分にしか出ない要点は、それほど重要ではないでしょう。しかし6年分以上出るものは、ぜひ覚えておきたいレベルです。このように頻出要点を感覚的につかんでいき、知識として定着させましょう。

過去問はいつから解くべきですか?

過去問には論点別と年度別があり、形式によって使い始めるタイミングが異なります。論点別なら、学習開始時期から積極的に使いましょう。テキストの特定ジャンルを読み終わったら、同じところの過去問を解いていってください。以上によりインプットとアウトプットをバランスよくこなせます。

一方で年度別は、論点別の演習が一周してから使いましょう。模擬試験の感覚で活用できますが、全ジャンルの予備知識がないと、すべての問題を解けません。基礎学習が終わる前から使っても、実力がわかりにくいといえます。

このように過去問では先に論点別を使い、こちらの演習が一巡したら年度別で実力を試す形が理想です。

過去問は何周分解くべきですか?

過去問は最低3周以上が理想です。目的意識を持ちながら、3周以上をこなしてください。

まず1周目は、点数にこだわらず通してみましょう。インプットをアウトプットにつなげる訓練ととらえてください。1周が終わったら、苦手分野を中心とした復習をします。

2周目は復習の成果を試すときです。ここでもできなかった部分は、再び復習で補強しましょう。3周目で総仕上げに入ります。

このように過去問は最低3周分が理想です。周回ごとにスタンスも変えましょう。以上の取り組みで、必要知識を段階的に深められます。

過去問ではどのくらいの点数を取れればよいですか?

最初のうちは点数にこだわる必要はありません。しかし3周目には、満点に近い状態が望ましいでしょう。1周目は、インプットの内容をアウトプットにつなげる訓練ととらえてください。そのため点数による一喜一憂は避けましょう。

2周目から合格点超えへの意識を始めます。とくに苦手分野の復習の成果をチェックしてください。苦手克服を果たして、達成感を味わいましょう。

3周目では満点近くを目指します。度重なる復習と、2周目までの予備知識があるためです。このように過去問は周回ごとに目的意識を変えつつ、3周目で満点近くを狙いましょう。

まとめ

中小企業診断士試験では、過去問の活用が重要です。10年分を3周通しましょう。そのなかでは習熟度に合わせて、目的意識を変えながら取り組んでください。1周ごとに復習を重ねるたびに、学力向上の手ごたえを感じられるでしょう。以上を通して、段階的に点数を上げていってください。

中小企業診断士試験は、二次試験まである難関です。だからこそ過去問を使った丁寧な演習が欠かせません。テキストによるインプットだけでなく、過去問を使ったアウトプットとのバランスが大事です。こちらを守りつつ、有意義な勉強生活を過ごしましょう。

この記事の監修者は
小嶋聖司(こじま せいじ)

中小企業診断士の学習は楽しい
【出身】千葉県
【経歴】千葉大学法政経学部卒 中小企業診断士
【趣味】読書・サッカー
【座右の銘】和して同ぜず
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