住宅ローンの返済方法とは?|わかりやすくFP解説

住宅ローンの返済方法とは?|わかりやすくFP解説

住宅ローンの返済方法
目次

住宅ローンの返済方法とは

住宅ローンの返済方法には以下の2つの返済方式があります。

1.元利均等返済

2.元金均等返済

一般に、住宅ローンでよく用いられるのは元利均等返済方式です。

次章で、この2つについて詳しくみていきましょう。

元利均等返済

これは、借入金(元金)と利息を合わせた毎月の返済額を一定額に設定した返済方法です。下記はイメージ図となります。

元利均等返済のイメージ図

元利均等返済のメリットは、毎月の返済額が一定のため、返済計画が立てやすいことにあります。

反対にデメリットは、返済当初は元金に補填される額が少なく、利息ばかり支払っていくことになる点です。

元利均等返済の場合の返済予定表の例

借入条件は以下の通りとします。

  • 借入元金…1,000万円
  • 適用利率…3.0%
  • 返済期間…30年(360回)
返済回数 支払元金 支払利息 元利合計 元金残高
1 17,160 25,000
(※1)
42,160 9,982,840
(※2)
2 17,203 24,957
(※3)
42,160 9,965,637
3 17,246 24,914 42,160 9,948,391
4 17,290 24,870 42,160 9,931,101
5 17,333 24,827 42,160 9,913,768
6 17,376 24,784 42,160 9,896,392
7 17,420 24,740 42,160 9,878,972
8 17,463 24,697 42,160 9,861,509
9 17,507 24,653 42,160 9,844,002
10 17,550 24,610 42,160 9,826,452



以下同様に続く

<表中の数字の意味>

※1:1,000万円×3%÷12ヵ月=25,000円

(1回目の返済時に支払う利息の金額です)

※2:1,000万円-17,160円=9,982,840円

(1回目の返済を終えた後の元金部分の残高です)

※3:9,982,840円×3%÷12ヵ月=24,957.1円≒24,957円

(2回目の返済時に支払う利息の金額です)

元金均等返済

元金の返済を毎月一定額に設定した返済方法です。下記はイメージ図となります。

元金均等返済のイメージ図

元金均等返済のメリットは、元金が早く減ることにあります。

返済が進むに従って、毎月の返済額が減ります。

反対にデメリットは、当初の返済額が多くなる点です。

同一条件であれば、総返済額は元利均等返済よりも元金均等返済の方が少なくて済みます。

元金均等返済の場合の返済予定表の例

借入条件は以下の通りとします。

  • 借入元金…1,000万円
  • 適用利率…3.0%
  • 返済期間…30年(360回)
返済回数 支払元金 支払利息 元利合計 元金残高
1 28,057
(※6)
25,000
(※4)
53,057 9,971,943
2 27,777
(※5)
24,929 52,706 9,944,166
3 27,777 24,860 52,637 9,916,389
4 27,777 24,790 52,567 9,888,612
5 27,777 24,721 52,498 9,833,058
6 27,777 24,652 52,429 9,805,281
7 27,777 24,582 52,359 9,777,504
8 27,777 24,513 52,290 9,777,504
9 27,777 24,443 52,220 9,749,727
10 27,777 24,374 52,151 9,721,950



以下同様に続く

<表中の数字の意味>

※4:1,000万円×3%=12ヵ月=25,000円

(1回目の返済時に支払う利息の金額です)

※5:1,000万円÷360回=27,777.7777…円≒27,777円

(端数の処理の仕方やタイミングは、金融機関や各シミュレーションソフトの設定により異なります)

※6:この例の場合、端数を1回目の元金返済額に上乗せすることで調整しています。

住宅ローンの金利の種類

住宅ローンには、固定金利と変動金利があります。

固定金利は主に公的ローンやフラット35に適用されています。

低金利時においては有利となり、高金利時には不利となります。

当初固定金利で借り入れたローンよりもその他のローンの方が有利となる場合は、借換えを検討することも大切です。

変動金利は、市場金利の変動に伴い、一般的に毎年4月1日と10月1日に次の半年の適用金利を決定し、それぞれ7月と翌年1月の返済分から新しい金利が適用されます。

ただし、当初5年間は元本と利息の割合を変えることにより、毎回の返済額は変更されない仕組みとなっています。

変動金利のうち、固定期間選択型では固定金利の選択期間は、1年から10年程度と金融機関によって異なります。

固定期間終了後は変動金利型や、もう一度固定期間を選択できるなど、商品によって様々です。

一般的に、固定期間が短いほど、金利は低くなります。

固定金利

固定金利は全期間が固定金利となります。

特徴 借入時の金利が返済終了まで全期間にわたり一定ですので、返済計画を容易に立てることができます。
メリット 低金利時に借り入れた場合、将来金利が上昇しても、借入時の低い金利のまま返済することができます。
デメリット 高金利時に借り入れた場合、借入時の高い金利が返済終了まで続いてしまいます。

変動金利

変動金利には、変動金利型と固定金利期間選択型があります。

変動金利型

特徴 半年ごとに金利が変化しますが、返済額は5年ごとに見直されます。
メリット 借り入れ後に金利が低くなると、返済額が減少します。
デメリット 将来金利が上昇した場合、返済額が増えてしまいます。元利均等払いの場合、未払い利息が発生する可能性があります。

固定金利期間選択型

特徴 変動金利型のローンでありながら、当初の一定期間は金利が固定されます。
メリット 低金利時に借り入れた場合、固定金利期間中は借入時の低い金利で返済できます。
デメリット 金利の固定期間終了後、金利が上昇していた場合は返済額が増えます。

未払い利息とは

住宅ローンの適用金利を変動金利型にした場合、適用金利の上昇とともに月々の返済額が増えていくのが最大の難点ですが、その裏に最も恐ろしい「未払い利息」があります。

変動金利型の金利見直しのタイミングは、半年に1回、短期プライムレートを指標として見直すのが一般的です。この場合、金利を見直した翌月の返済日以降、新しい金利が適用されます。

しかし、金利が変わっても、変動金利型の場合は、借入から5年間は1回あたりの毎月の返済額は、一般的に変わりません。

したがって、急激に金利が上昇した場合には、利息が毎月の返済額(元利均等返済の場合)を上回る事態が生じる可能性があります。

この、毎月の返済額を上回る利息を「未払利息」といいます。

この未払利息は将来繰り延べて返済するか、最終返済日に一括して返済することになります。

また、5年毎の毎月の返済額の見直しは、見直し前の毎月の返済額の1.25倍が上限となっていることが多くなっていますが、これを超えるような金利上昇の場合は元金の減りが遅くなり、結果として総返済額が増えることになります。

下記はイメージ図となります。

未払い利息とは

住宅ローンの返済方法に関するよくある質問

住宅ローン返済予定表の例についての質問です。他の月に比べて利息や元利合計が安くなっている月があります。なぜなのでしょうか?

住宅ローンの返済額のシミュレーションは、どうしてもきっちり綺麗に割り切れるわけではないので端数が生じてしまいます。

その端数をどのタイミングでどのように調整するのかは、使用するソフトや計算する金融機関ごとに多少の違いがあり、同じ設定でも、細かい端数レベルでみると違うことはよくあります。このようなことからどうしても生じてしまう端数があるためどこかで他とは違う返済額になってしまうのです。

住宅ローンの元金と利息の導き方が分からずに先に進めません。計算式などを教えて下さい。

計算方法は、返済方法により異なります。元利均等返済の場合は、元金に年率を掛けた金額が、年間の支払利息になります。その次の年の支払利息は、前回までの返済で残っている元金に年率を掛けたものになります。これを毎年(または毎月)行うことで、利息の計算ができます。

また、元利合計額は、6つの係数のなかの資本回収係数を使用すると、1回の返済額(年間)を計算することができ、元金均等返済の場合は、最初の借入金額を返済回数で割ると、1回の元金部分の金額が計算できます。あとは、残りの元金に利率を適用していくことになります。

これらの具体的な計算は、通常は、住宅ローンの計算ソフトを使って計算してしまいます。電卓で計算するのはとっても大変ですから・・・ソフトは、ネット上にフリーソフトでたくさん氾濫しています。また、各金融機関のホームページでも計算できるところがあります。参考にしてみてください。

住宅ローンの返済方法と金利の種類についての質問です。
固定期間が長期のものほど、固定期間が短期のものと比較すると、当初に適用される金利水準は高くなる傾向がある。住宅ローンの適用金利は、適用期間が短いほど低くなり、適用期間が長いほど高くなる傾向がある。

とありますが、なぜ適用期間が長いほど金利が高くなるのですか。これは返済方法によっても何か関係があるのでしょうか。

住宅ローンの変動金利は日銀が決定する短期金利、固定金利は市場で売買される10年物の国債の価格で決定される金利によって決定されています。そして、固定金利が変動金利よりも高い理由は、金利変動リスクを避けるためのコストが上乗せされていると考えます。おおまかに解説するならば、長期に資金を貸し出す場合、その長い期間分、金融機関は金利変動のリスクを負わなければならないので、そのリスクを顧客に転嫁するために金利が高く設定されています。

例えば、返済期間30年の住宅ローンの場合、資金を貸し出す時点での10年物の国債の金利を参考に金利を設定しますが、その時点での国債の金利が30年間同じであるはずがありません。当然、30年の間に変動します。したがって、その変動するリスクを顧客に負担してもらうために、高い金利が適用されています。

固定期間選択型の金利は、固定期間の長さが固定金利になりますから、考え方は同じです。参考までに、ある大手都市銀行の10月の金利は、変動タイプが2.475%、5年固定が3.350%、10年固定が3.750%、20年固定が5.050%です。

それから、返済方法の図にある利息と金利は同じではありません。金利は、借入額に応じて年間に支払う利息の割合(%)です。利息は、返済額に金利を適用した場合の年間に支払う金額のことです。