リスク・マネジメントとは?

リスク・マネジメントとは
目次

リスク・マネジメントとは

リスク・マネジメントとは、日常生きていく上で避けることのできないリスク=損害に対し、対策をしていくことをいいます。

損害の対策の仕方としては、回避や損失制御、結合、分離などがあります。

リスクの分類とは

リスクは様々な分類の仕方があります。

  • 経済的リスクと経済外的リスク
  • 測定可能なリスクと測定不可能なリスク
  • 純粋リスクと投機的リスク

純粋リスクとは

純粋リスクとは、損失のみが発生するリスクを言います。

純粋リスクでは、利得は発生しえません。

具体例としては、火災・爆風・風水害による財物の損傷や、人の死亡・疾病・ケガ、過失等による法律上の損害賠償責任などがあります。

投機的リスクとは

損失と利得の両方が発生し得るリスクを言います。

具体例としては、株式投資や宝くじの購入などがあります。

リスク・マネジメントの手法とは

リスク・マネジメントは以下のようなプロセスを経て行われます。

1.リスクの発見・確認

2.リスクの分析・測定(評価)

3.リスク処理技術の選択

4.リスク処理の実施

5.リスク処理結果の統制

上記の1~3までは「Plan」、4は「Do」5は「See」と呼ばれる過程です。

リスク・マネジメントの手法

リスク処理技術の種類とは

リスク処理技術は、リスク・コントロールとリスク・ファイナンシングに大別できます。

リスク・コントロールとは

最低限の費用で、損失の可能性そのものを変えるための手法です。
リスク・コントロールには様々な手法があります。

  • 回避……潜在的損失の確率をゼロにする手法です。
  • 損失制御……潜在的損失を軽減することです。これはさらに発生頻度(確率)を軽減させる「損失防止」と規模を軽減させる「損失軽減」とに分けられます。
  • 結合……リスクにさらされている対象を結合して、集中管理をすることをいいます。
  • 分離……損失にさらされている危険単位をより小さな単位に細分化することです。

リスク・ファイナンシングとは

損害を復旧するために、最低限の費用で資金調達する手法です。

  • 保有……リスクの財務的影響を自ら負担する(賄う)技術です。保有には経常費・引当金・借入・自家保険・キャブティブ等があります。
  • 移転……リスクの財務的影響を他に移転する技術です。保険の活用の他、第三者の保証人を立てることにより債務の履行に対しリスクヘッジする方法などがあります。

リスク・マネジメントに関するよくある質問

リスク・コントロールの「結合」の具体例を教えてください。
例えば、バラバラに管理された顧客のデータを1つのサーバーにまとめることが挙げられます。
個々で管理している際は、それぞれが流出するリスクがありましたが、集中して管理することで、そのサーバーのみを対象とすればよくなり、簡易が容易になるというメリットがあります。
純粋リスクに備える方法としては、どのような方法があるのでしょうか。
純粋リスクは、損失のみで利得は起こりえないものを言います。
したがって、何らかの対策を講じておく必要性が高いリスクです。
たとえば、地震などの災害に対しては、保険に加入する/耐震性の強い建物に居住するといった対策が有効となります。
リスク・マネジメントと、リスク・コントロールはどう違うのでしょうか。
おおまかに言うと、「リスク・コントロール」は「リスク・マネジメント」の一種です。
リスク・コントロールやリスク・ファイナンシングなどを総称して「リスク・マネジメント」と呼んでいます。
FPでは、生命保険への加入や年金制度への加入がリスク・マネジメントの具体例です。
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