少額短期保険業制度とは?

少額短期保険業制度とは?
目次

少額短期保険業制度とは

まず、少額短期保険とは何かを解説します。

少額短期保険とは、あらゆる保険がある中でも、下記の要件を満たすものを指します。

  • 保険金額が少額であること
  • 保険期間が1年以内のもの(第二分野については保険期間が2年以内のもの)
  • 保障性商品の引受のみを行うもの

少額短期保険業制度が導入された経緯としては、少額短期保険は、以前は「共済」と呼ばれていました。

今まで特定の者を相手方として保険の引受けを行う共済には、法規制や監督官庁がないことが問題でした。

このような無認可共済に対し、免許制の保険会社か、新設された登録制の少額短期保険業者として保険業法の規制が適用されるようになりました。

保険会社か少額短期保険業者を選択しなければ規制対象となる共済は、新規の引受けや既契約の管理ができなくなっています。

少額短期保険業制度とは

少額短期保険業の取扱商品とは

少額短期保険業の取扱商品は、少額・短期・掛け捨て商品に限定されます。

詳細は下記の表の通りです。

保険種類 上限
保険期間 生命保険・医療保険 原則1年
損害保険 原則2年
保険金額 疾病による死亡・重度障害 原則300万円
疾病・傷害による入院給付 原則80万円
傷害による死亡・重度障害 原則600万円
損害保険 原則1,000万円

なお、1人の被保険者から引き受けるすべての保険契約にかかる保険金額の合計額は、原則1,000万円を超えてはならないことになっています。

少額短期保険業の補償制度とは

少額短期保険業者は、保険契約者保護機構に加入していませんので、破綻した場合の補償はありません。

以前より根拠法や監督官庁が規定されていたJA共済、全労済等の制度共済等は、これまで通り保険業法の適用対象外となります。

少額短期保険業制度に関するよくある質問

例えば少額短期保険の損害保険の1,000万に契約したら、少額短期保険の他の保険の契約は出来ないのですか?

その通りです。ただし、この場合でも、少額短期保険でなければ重ねて契約することが可能です。

「少額」とはいくらくらいまでの保険をいうのでしょうか?

少額=1,000万円くらいまでとイメージすればよいと思います。具体的には、保険の種類により上限金額が異なりますので、テキストや参考書等で復習しましょう。

保険期間が2年となる「第2分野」とはどのような保険をいうのですか?

保険には、第1~3分野まであります。そのうち「第2分野」とは、損害保険会社が取り扱う火災保険や自動車保険などの偶発的な損害を填補する保険を指します。

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