キャピタルゲインの意味は?インカムゲインとの違いや課税ルールなどを解説

「キャピタルゲイン」とは?

「キャピタルゲインって何?」「どうやって稼ぐの?」「税金のかかり方は?」などと疑問に思っていませんか。キャピタルゲインは資産売却による利益で、投資業界において大切な言葉です。似た言葉に「インカムゲイン」もあり、その違いも確かめておきましょう。

今回は資産運用を考えている人のために、キャピタルゲインの意味や関連ルールなどをまとめました。この記事を参考にすれば、資産運用の基礎知識を学べるでしょう。

目次

キャピタルゲインとは何か?

まずはキャピタルゲインの基本的な意味を知りましょう。これは購入時より売却時の価格が高いときの差額です。一方で売却時の価格が安いときはキャピタルロスになります。売却で利益がもらえる投資分野も覚えておきましょう。

購入時からの値上がりで高く売れたときの利益

キャピタルゲインとは「値上がり益」を意味します。買ったときより値上がりした結果、売ったときの方が高ければ、払ったぶんよりお金をたくさんもらえるからです。

投資の基本は「安く買い、高く売る」ことになります。たとえば2000万円で購入したマンションの一部屋を、3000万円で売れば、売却による利益は1000万円です。この1000万円をキャピタルゲインと呼びます。

投資は売却益でお金を稼ぐシーンが多いので、資産運用では重要な言葉です。値上がりの見込みがある投資案件に目をつけ、高い利益を見据えることになります。

購入時から値下がり後に売ったらキャピタルロス

キャピタルゲインの反対語は「キャピタルロス」です。買ったときより売ったときの方が安く、払ったぶんよりお金が少ない状態になります。

たとえば3000万円で買ったマンションの一部屋が、売却時に2500万円に落ちていたら、500万円のキャピタルロスです。このように値下がり分は損になります。

社会情勢の変化やネガティブなニュースのせいで、大きく価格を下げる銘柄や物件もあります。これに引っかかると、資産を減らすもとです。投資家が損をするのは、キャピタルロスによるものが大きいといえます。

キャピタルゲインになる投資ジャンル

キャピタルゲインを得られる投資ジャンルは多数です。資産運用ができるジャンル自体が多いのですが、その多くが「買ったものを売って稼ぐ」タイプといえます。

代表的なのが不動産です。一軒家や土地、マンションの一部屋、アパートなどさまざまなものが投資対象になります。他にも株式やゴルフ会員権、絵画など価格が毎日変わるものなら何でもありです。

また株式投資やFX、暗号資産では信用取引によるキャピタルゲインも得られます。信用取引は専用口座に預けた所持金に対し、決まった倍数分までの金額を売買できる仕組みです。

信用取引には持っていない株やFX通貨などを先に売り、あとで買い戻せるシステムがあります。先に高く売って買い戻せば、その差額がキャピタルゲインになるのです。このように資産の決済や売却などによってお金を得るのが、投資の基本になります。

キャピタルゲインとインカムゲインの違い

キャピタルゲインと似た概念に「インカムゲイン」があります。2つは利益をもらう方法や、理想の投資戦略などが違うので、それぞれの特徴を見分けましょう。

利益をもらう方法

キャピタルゲインとインカムゲインは、利益をもらう方法が異なります。前者は資産を売らなければ利益をもらえません。しかし後者は売らなくても収入を得られる可能性があるのです。

キャピタルゲインは売却益を指します。買ったあとに値上がりを待ってから売らなければ得られません。一方でインカムゲインは買ってから売るまでの間も臨時的に収入を稼げます。株式の配当や不動産の家賃などが代表例です。

値上がり後の売却で一攫千金を狙えるのがキャピタルゲインです。一方で売却するまでの間に安定的な収入を得られる可能性があるのがインカムゲインになります。

短期的な値動きに振り回されない

キャピタルゲインとインカムゲインの違いは、短期的な値動きに振り回される可能性です。

前者は売却益がカギをにぎるので、大きな値動きがあると影響を受けやすいでしょう。しかし後者は配当や家賃でまとまった収入をもらえれば、多少資産価値が下がった程度では心配がいりません。

不動産や株式などは、時期によって価格が変化します。同じ資産でも売るタイミングによって、利益や損失の程度が変わるのです。この点はキャピタルゲインに大きくかかわるでしょう。

家賃や配当も社会情勢の影響を受けますが、決まった時期に安定してもらえるのが特徴です。資産価値に関係なく、買ってから売るまでの間に稼げます。このようにインカムゲインはキャピタルゲインと違い、値動きに振り回されなくてよいのです。

キャピタルは短期、インカムは長期向け

キャピタルゲインは短期投資、インカムゲインは長期投資に向いていると覚えましょう。前者は値上がりの利益を狙うので、投資分野によっては短期売買で得することもあります。一方で保有期間を伸ばした結果、逆に損をするかもしれません。

一方でインカムゲインは、配当や家賃を稼ぎながら資産を管理するイメージです。資産を持ち続けている限りもらえるため、長期保有に向いています。重視する収入によって、資産運用の計画が変わるのです。

投資ジャンル別に得られる利益タイプ

投資ジャンルによって、利益のタイプは違います。この章ではジャンル別の利益のもらい方を表にまとめました。株式投資や投資信託、不動産などの利益の違いを比べてみましょう。

ジャンル キャピタルゲイン(理由) インカムゲイン(理由)
株式投資 ○(売却または先に売って買い戻す) ○(配当)
投資信託 ○(投資対象の売却) ○(配当)
暗号資産 ○(売却または先に売って買い戻す) ×
FX ○(売却または先に売って買い戻す) ×
純金 ○(売却) ×
不動産 ○(売却) ○(家賃)
ソーシャルレンディング ×(匿名組合出資契約の権利を他者に渡せない) ○(配当)

キャピタルゲインのメリットとデメリット

キャピタルゲインにはメリットとデメリットがあります。メリットは短期間で大きな利益を出せる可能性です。しかし資産の暴落リスクがデメリットになります。それぞれをバランス良く考え、自身が投資で利益を出せる可能性を判断しましょう。

メリットは短期間でハイリターンの可能性

キャピタルゲインのメリットは、短期間でもまとまった利益をもらえる可能性です。どの投資分野でも資産価値が日によって増減します。買ったものが1年足らずで想定以上に値上がりする可能性もあり、売却によるハイリターンを望めるのです。

とくに株式市場や暗号資産などは、1年で価値が2倍以上になるケースもあります。それまで知名度が低かった銘柄が、前向きなニュースとともに注目されれば、多くの買い注文が殺到します。その結果、爆発的な値上げを記録し、キャピタルゲインにつながるケースがあるのです。

長期保有でもキャピタルゲインを多く得られるときもあります。しかし高い売却益は、短期間で成果を上げたい人が狙うべきです。

デメリットは暴落リスク

キャピタルゲインのデメリットは暴落リスクです。資産価値の下落により、短期間でも大きな損失を生む可能性があります。

とくに不動産価値や株価の暴落で大損するケースが多いでしょう。たとえば不動産の場合、建物の損壊や環境変化によって価値を大きく落とすかもしれません。地震や災害の保険に加入したり、周辺地域に恵まれた物件に注目したりするなどの対策が有用です。

キャピタルゲインを得るには、売るタイミングも重要です。これを間違えると利益を望めないどころか、損失が生まれてしまいます。価値の暴落を想定したうえで、さまざまなリスクへの対策を考えましょう。

キャピタルゲインを使った稼ぎ方

キャピタルゲインで稼ぐ方法を解説します。主に値上がり益や、FXのように先に売って安く買い戻すことが代表例です。この章で利益を生み出すメカニズムがわかります。

値上がり益

値上がり益は売却で得られる利益です。買ったものが値上がりしたあとに売れば、上がったぶんをプラスとして持ち帰れます。市場の流れを味方につければ、計画どおりに利益を得られるでしょう。

値上がり益は株や投資信託、不動産などさまざまなジャンルで実践できます。ジャンルによって投資戦略は変わるので、好みや得意に合わせて利益を計画しましょう。

条件に恵まれた資産なら、購入後に2倍以上の値上がりを示すことがあります。これを売れば大きなリターンを期待できるのです。市場の情勢や売るタイミングを見極めながら、利益を確保しましょう。

先に売って安く買い戻す

先に売って安く買い戻すことで、キャピタルゲインを得られることがあります。これは株やFXなどの信用取引で可能です。

持っていない資産を先に売る投資戦略があります。株式用語では「空売り」、FXでは「売りポジション」です。しかし信用取引には何かしらの手数料がかかるため、先に売ったものはいつか買い戻さなければなりません。

しかし買い戻した金額が先に売ったときより安ければ、値下がり分が利益になります。これも広い意味でのキャピタルゲインなので、自信がある人は狙ってもよいでしょう。

キャピタルゲインを狙うときの正しい稼ぎ方

キャピタルゲインを目当てに稼ぐヒントを解説します。まずはインカムゲインへの意識が大切です。次は赤字リスクを想定し、対策を練りましょう。投資計画ではこの2つの要素が基本になります。

インカムゲインを意識する

キャピタルゲインを狙っている間も、インカムゲインを意識してください。たとえば株や投資信託なら配当、不動産なら家賃のように、安定した収入が投資生活を支えます。

大きな値上がり益を狙っていても、良いタイミングが来なければなかなか売りに出せないでしょう。買ってから売るまでの期間が長くなりそうなら、インカムゲインで稼ぐ戦略が重要です。

インカムゲインで一定の収入をもらえれば、キャピタルゲインがある程度少なくても、最終的な収支をプラスにできます。とくに初心者は資産自体で大きく稼ぐよりも、株式の配当や不動産の家賃でコツコツ稼ぐ感覚を身につけましょう。

赤字リスクを考える

キャピタルゲインを狙うなら、常に赤字リスクを考えなければなりません。投資は成功するとは限らないからです。失敗の度合いが大きいと損失も多額になり、生活自体に悪影響が及びます。

購入時の予算を高くしすぎないことが対策です。そのため投資初心者は不動産よりも、株や投資信託から始めるのがよいでしょう。不動産投資に踏み出すなら、空室な災害などさまざまなリスクに備えなければなりません。立地条件に恵まれて価値が伸びそうな物件を選びましょう。同時に災害保険への加入も重要です。

投資知識がある程度身についていても、ふとしたきっかけで赤字になることがよくあります。生活に悪影響を及ぼさないように、赤字対策はしっかりしましょう。

キャピタルゲインに向いている人3タイプ

キャピタルゲインに向いているタイプを3つ紹介します。大きな利益を目指している人、価格変動を頻繁に調べている人、そして無名の会社の将来性を見極められる人です。それぞれの詳細を見ていきましょう。

大きな利益を目指している人

大きな利益を目指している人は、キャピタルゲインに向いているでしょう。たとえば利回りの高そうな不動産物件や株式を知っていれば、値上がり益をベースに投資計画を組めます。

株や暗号資産などでは、1年以内に金額が10倍以上に増えるケースにも注目です。これらは「テンバガー」と呼ばれます。また不動産投資は取引額が大きいといえますが、そのぶんキャピタルゲインも高くなるでしょう。

損失リスクに気をつけながら、優良な投資対象を見極められる人は、キャピタルゲインを目指せます。

価格変動を頻繁にウォッチする時間がある

株やFX、暗号資産などのチャートをよく見る人は、キャピタルゲイン狙いに向いています。積極的な情報チェックにより、売るタイミングをつかみやすいからです。

デイトレーダーのように、1日のうちに買ったものを売り払うことで、小さなキャピタルゲインを積み重ねる人がいます。このケースでも、トータルの利益を大きくできるのです。デイトレーダーは、価格変動を頻繁に見るので、売り時もとらえやすいといえます。

このように価格変動に敏感な人は、大きなキャピタルゲインをつかむ可能性があります。

無名の会社の将来性を見極められる人

無名の会社の将来性を見極められる人も、キャピタルゲインを狙えるでしょう。会社の成長によって株価が爆発的に上がれば、売却で大きく稼げるからです。

ここでのポイントは成長する企業のあり方を見極める力になります。それを投資に生かせる人は、まとまった利益を得る可能性があるのです。

たとえば資産規模が500億円未満の株式は「小型株」と呼ばれる。普段は目立たないが、前向きなニュースで投資家が集まり、株価が上昇します。小型株のように、世間に知られていないものを掘り出す力は、投資成功につながるでしょう。

キャピタルゲインには税金がかかる

キャピタルゲインには税金がかかることを忘れないでください。現在の法律では利益に対して20.315%の税金を要します。いわゆる含み益は利益に入りませんが、確定申告時に注意しましょう。

キャピタルゲインには20.315%の税金がかかる

キャピタルゲインという利益に対して、20.315%の税金がかけられます。たとえば不動産を買ったときよりも1500万円高く売ったとします。値上がり分にかかった税金は304万7250円です。

内訳は所得税が15.315%、住民税が5%になります。このように投資で儲けた利益には税金がかかることに注意しましょう。

含み益には課税されない

含み益は原則として課税対象ではありません。これはそのとき売ったとしたら手に入れられる利益で、実際に売らない限りは利益としてもらえません。

資産を売らずに年度を越せば、その年度において課税の対象外になります。たとえば不動産を持っていて、買ったときより1000万円高くなっていても、売らなければ利益はもらえない一方、税金への影響もありません。

確定申告では税金の計算が重要ですが、含み益はとくに気にしなくてよいのです。

まとめ

キャピタルゲインは資産を売ったときにもらえる利益です。買ったときより値上がりした状態で資産を売れば、上がったぶんが利益になります。ただしキャピタルゲインには税金がかかることに気をつけましょう。確定申告に備えて税金の計算を忘れないでください。

不動産や株式など、さまざまな資産が購入後に高く売れる可能性があります。資産の将来性を見極め、計画的に利益を狙いましょう。