宅建は得意・不得意に合わせて時間を配分して問題演習することが大事

性別男性
年代40代
職業正社員(サラリーマン)
宅建試験は中途半端な勉強では絶対に合格できない試験です。

毎年20万人以上が合格し、中学生~70歳以上の高齢者まで広範囲の合格者が存在するので、ある程度勉強すれば受かるのではないかと思ってしまうかもしれません。

しかし、問題の質が年々難化傾向にある中で、約7割を正解していくには質・量ともに充分な勉強をこなさないと太刀打ちできません。

私は運良く1回でパスできましたが、本番の試験では、問題を見直す時問的余裕がないようなギリギリの状況で頭をフル回転させていました。

テキストの理解・暗記、『過去問』の演習等、自分ではかなりきちんと準備したつもりでしたが、それでも本番では余裕のない状態です。

宅建試験は、100人受験して15人程度しか合格できない難しい試験であることを改めて認識したほうがいいと思います。


■勉強を進める上でのポイント■

まずは35点をどのように取るか方針を立てることです。

宅建試験の合格点は毎年変動しますが、7割(35点)正解できれば合格はほぼ大丈夫でしょう。

出題分野のカテゴリーは大きく4つ(権利関係、法令上の制限、宅建業法、その他の法令)あり、毎年各分野から出題される割合も決まっているので、どの分野で何点確保するのかという方針を、早い段階で決めたほうが効率良い勉強ができます。

50問50点満点の試験なので一問の重みは均等であり、宅建試験とは言いながら宅建業法の問題を落としても、他の分野が完壁ならば合格してしまうことも理論的には有り得る試験です。事実上有り得ないですが……。

したがって、なるべく初期の段階で自分の得意分野、不得意分野を見極め、「得意分野+得点しやすい分野=35点」になるよう勉強時間を傾斜配分していくことが大切です。

私の場合は法学部出身ということもあり、一般的に苦手な人が多いとされる権利関係は得意分野でした。

しかし、法令上の制限(とくに都市計画法、建築基準法)はなかなか暗記できない苦手な分野だったので、一番重要な宅建業法で最低13点、権利関係で最低10点、農地法・税金関係など比較的得点しやすい問題の合計で最低12点をイメージして勉強し、結果的に本試験では39点を取ることができました。

人によって得手不得手がありますので、勉強時間が限られている方々(大半の方がそうだと思いますが)は、苦手分野は思い切って捨てていく決断力が必要だと思います。

ともかく自分に合ったテキストを使うことをお勧めします。

どのテキストにも合格に必要な事項は盛り込まれていますので、他人が推薦するものよりも、構成、図解、解説や文字の大きさ等が自分に合っているテキストを使うことが重要なポイントだと思います。

問題演習は、まずは『過去問』(過去10年分)を繰り返すことをお勧めします。実際にどのような問題がどのように出題されるかを把握できますし、質・量ともにどこまで勉強しなければならないか実感できるからです。

比較的時間に余裕のある方は、市販の問題集(1冊で充分です)を、『過去問』と合せて繰り返せば正確な知識の定着に役立つと思います。

一日のあるいは週末の勉強時間は、いつ勉強を開始するかによって必要となる時間が変わりますが、合格するためにはかなり細かい部分の正確な知識が要求されるので、早めに勉強を開始し、毎日少しずつでいいので正確な知識を積み上げていくことを心掛けてください。

週末はある程度まとまった時間が取れると思いますので、問題演習を含めた復習に力を入れることです。テキスト、問題演習ともに何度も繰り返すことが最も重要なことです。

最後になりますが、長期間勉強を継続するにはモチベーションの維持が不可欠です。

弱い自分に負けそうなときは、「なぜ宅建試験に合格したいのか?」という根本的な問いを自身に投げかけ、勝負に勝って自信と誇りを持てる自分を想像しながら頑張ってください。
7おめでとう

※プライバシー保護の観点より、筆者のお名前は仮名となります。



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