社労士試験で狙われる歴史問題!社会保険制度の変遷は要確認

歴史問題

受験生の大半が苦手意識を抱える、社労士試験の一般常識。多岐に渡る出題範囲には「社会保険の歴史」に関わるテーマもあり、皆さんにとってはなじみの薄い分、対策に苦戦されているようです。

受験生の中には「社会保険の膨大な歴史を覚えることは難しいので、その分主要法令でしっかり得点しよう」と、社労士試験の歴史分野を捨て問にする方もいるようですが、コンスタントに出題されているテーマであることから、得策とはいえません。

目次

社労士試験の歴史問題、出題のポイントや配点は?

社労士試験で狙われる歴史問題は一般常識科目の出題の一部ですが、出題傾向から言えば、前述の通り狙われやすい分野です。受験生であれば必ずおさえておくべき、社労士試験における歴史の出題ポイントや配点を解説しましょう。

社労士試験に出題される歴史は、「社会保険制度の変遷」

社労士試験で出題される歴史は、「社会保険制度の変遷」を主軸としたものです。現在では私たちの生活にすっかり浸透している社会保険制度はいつ頃、どんな形で始まったのか、その後どのように制度内容を変えてきたのか、社会保険制度のざっくりとした流れを問う出題が見受けられます。

出題範囲は、国民皆保険・皆年金制度がスタートした昭和36年4月以降、現在に至るまでの歴史となっています。

歴史の出題を含む「社会保険に関する一般常識」は、選択・択一共に配点は5点

社労士試験の歴史問題は、ご存じの通り「社会保険に関する一般常識(社一)」から出題される範囲の一部です。社労士試験での社一全体の配点は選択・択一共にそれぞれ5点ですが、このうち歴史分野から何点分の出題があるかは年度によって異なります。

過去には、5問中3問の正答が求められる選択式で2点分以上が歴史分野から出題された実績もあります。よって、社労士試験における歴史分野は合否を分けるポイントとなる可能性があり、決して侮ることのできないテーマと捉えて良いでしょう。

社労士試験の歴史問題はこう対策する

歴史問題はこう対策する

このように、社労士試験における歴史分野は、試験合格を目指す上では盲点となりがちな重要テーマであり、十分な対策が不可欠です。しかしながら、試験範囲が膨大であり、しかもあくまで一般常識科目の一分野であることを鑑みれば、歴史対策に時間をかけ過ぎるのは得策ではありません。

それではどのように取り組むのが良いのか、社労士試験における歴史分野への効率的な対策を考えてみましょう。

原則は、テキストや過去問を用いた学習

歴史分野の対策といっても、社労士試験の他の出題範囲同様、原則はテキストや過去問等の基本的な教材でひと通りの理解を深めることが第一です。

テキストや過去問をベースにした学習では出題傾向や頻度を探ることができますから、歴史の流れや事項と併せて、狙われるポイントを正しく把握することが可能です。

「平成23年度版厚生労働白書」は一読の価値あり

歴史分野からの出題に対応すべく、テキストや過去問と併用したいのが、「平成23年度版厚生労働白書」です。平成23年といえば、国民皆保険・皆年金制度がスタートした昭和36年4月からちょうど50周年。これを記念して、平成23年度版厚生労働白書には、社会保険制度の変遷に関わる概要がひと通り網羅されました。

白書自体はかなりのボリュームですが、社会保険制度の歴史がしっかり網羅されていますので、社労士受験生であれば一読されることをお勧めします。
参考:厚生労働省「平成23年度版厚生労働白書」

白書対策講座で効率良く学習する方法も

その他、社労士試験の一般常識対策としては「講座の活用」がオススメできます。資格予備校では、一般常識や白書分野の学習を効率良く進めるために白書対策講座を開講しているケースがほとんどですから、普段は独学で頑張っている受験生でも単科で受講することが可能です。

出題範囲が膨大な社会保険制度の変遷について、試験で狙われる箇所を効率良く学び、主要法令の学習とバランス良くこなすことができるようになります。

社労士試験の歴史問題は「捨て問」にしない!

「捨て問」にしない!

繰り返しになりますが、社労士試験の歴史分野を「範囲が広すぎる」「覚えられない」からといって安易に諦めるべきではありません。確かに、あくまで社一の出題範囲の一部となるため、社労士試験全体から見れば大きな位置付けとは言えませんが、例年の出題頻度を鑑みれば油断は禁物。

ひょっとしたら、社労士試験の合否を分けるポイントとなるかもしれません。くれぐれも対策をせずに本番に臨むことのない様、基本的な取り組みの実践を心がけましょう。

まとめ

  • 社労士試験には歴史分野の出題があり、試験範囲が広いことに加え、比較的高い出題頻度となっていることから、受験生の悩みのタネとなっています
  • 社労士試験で出題される歴史は主に「社会保険制度の変遷」であり、国民皆保険・皆年金制度がスタートした昭和36年4月以降の流れをざっくりと把握しておく必要があります
  • 社労士試験の歴史対策としては「テキストや過去問の活用」が第一ですが、社会保険制度のひと通りの歴史が網羅された「平成23年度版厚生労働白書」、資格予備校の白書対策講座の活用も有効です
  • 社労士試験の歴史分野は本試験で狙われやすいテーマのため、安易に諦めるのではなく、基本的な対策を講じて本番に臨みましょう
この記事の監修者は
小野賢一(おの けんいち)

「そうだったのか!」という驚きや嬉しさを積み重ねましょう
【出身】北海道
【経歴】横浜国立大学大学院国際社会科学府修了。社会保険労務士、日商簿記2級等の資格を保有
【趣味】楽器演奏
【受験歴】2022年社労士試験初回受験、合格
【講師歴】2023年よりフォーサイト社労士講座講師スタート
【座右の銘】昨日から学び、今日を生き、明日へ期待しよう
フォーサイト公式講師X 小野賢一@社労士専任講師

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