社労士試験の「選択式」攻略勉強法!過去問や問題集の使い方、解答のコツを伝授

社労士試験の「選択式」攻略勉強法!過去問や問題集の使い方、解答のコツを伝授

一度でも社労士試験を受験したことのある方なら、おそらく身をもって選択式の厳しさを実感されているはずです。「選択式を征する者が、社労士試験を征する」といっても過言ではないほど、重要視すべき社労士試験の選択式。

社労士試験では例年、選択式の「あと1問」で泣く受験生が後を絶ちません。とはいえ、選択式を必要以上に難しく捉えては、恐怖心は増すばかりです。社労士試験の選択式対策のコツを掴み、自信をもって試験当日を迎えられる様に準備しましょう。

目次

社労士試験の選択式、択一式とは何が違う?

社労士試験の選択式と択一式の本質はいずれも共通しており、「選択肢の中から解答として適切なものを選ぶ」といった出題形式です。両者の違いは、それぞれの出題形式にあります。

  • 選択式⇒語群の中から当てはまるキーワードを選択する問題
  • 択一式⇒5つの選択肢から正しい肢、もしくは誤りの肢を選択する問題(五肢択一)

選択式は通常、1科目あたり5つの空欄に対して20の語群から正答を選ぶ出題形式となっています。ところが平成23年以降、1つの空欄に対して4つのキーワードから適切なものを選ばせる四択の出題が「一般常識」や「厚生年金」等の一部科目で見られるようになりました。このように、選択式の出題形式は、年度や科目に応じて若干異なる場合がある点に注意が必要です。

社労士試験の選択式の合格ラインは「3問正答」、ただし「救済」あり

社労士試験の選択式が「受験生泣かせ」といわれる所以は、厳しい合格基準にあります。出題数は1科目あたり5問、そのうち原則として「3問正答」が基準点とされており、一問のミスが合否に大きな影響を及ぼします。ただし、出題の難易度や受験生の得点に応じて、合格基準が「2点」や「1点」に引き下げられる救済措置があります。ただし、救済がどの科目行われ、合格基準が何点になるのかは、合格発表日まで公表されません。

ほぼ毎年!?社労士試験選択式の救済状況

ご参考までに、第40回(平成20年度)から第49回(平成29年度)までの社労士試験選択式の救済科目と合格基準をまとめておきます。


第40回(平成20年度)
2点以上:厚生年金保険法、国民年金法
1点以上:健康保険法
第41回(平成21年度) 2点以上:労基法・安衛法、労災保険法、厚生年金保険法
第42回(平成22年度) 2点以上:健康保険法、厚生年金保険法、社会保険に関する一般常識
1点以上:国民年金法
第43回(平成23年度) 2点以上:労基法・安衛法、労災保険法、社会保険に関する一般常識、厚生年金保険法、国民年金法
第44回(平成24年度) 2点以上:厚生年金保険法
第45回(平成25年度) 2点以上:労災保険法、雇用保険法、健康保険法
1点以上:社会保険に関する一般常識
第46回(平成26年度) 2点以上:雇用保険法、健康保険法
第47回(平成27年度) 2点以上:労務管理その他労働に関する一般常識、
社会保険に関する一般常識、健康保険法、厚生年金保険法
第48回(平成28年度) 2点以上:労務管理その他の労働に関する一般常識、健康保険法
第49回(平成29年度) 2点以上:雇用保険法、健康保険法

社労士試験の選択式では、いずれの年度でも救済措置が取られていることが分かります。そのため、たとえ選択式で「3点」の合格基準を下回っても、合格の可能性が無くなってしまうわけではありません。

合格ラインをクリアするための、社労士試験の選択式攻略勉強法

選択式攻略の大原則は、「3問正答」の合格基準をクリアすることです。試験対策の段階から、救済頼みではいけません。選択式では、どの科目も膨大な試験範囲の中から特定分野のみに的が絞られて出題されます。受験生の得手不得手、そして学習状況に左右されやすい分野ですから、日頃から全試験範囲について抜けのない様、まんべんなく対策を講じておく必要があります。

社労士選択式対策の土台は、「択一式」対策

社労士試験対策では、選択式と択一式で明確に対策方法を分けるべきではありません。社労士の全試験範囲の網羅は、択一式対策との共通項です。よって、社労士試験対策の基本となるテキストの内容理解、そして択一式対策として条文や通達、判例に基づき各選択肢の正誤を考え、確認する作業は、選択式にも活かされる対策といえます。

同時に、選択式対策として条文中のキーワードを丁寧に習得する作業は、択一式で得点を伸ばす上でも必ず役に立ちます。選択式と択一式、それぞれ出題形式は異なりますが、傾向対策に取りかかる以前の「基本知識の習得」に関しては共通の対策が有効です。

社労士の選択式は「過去問」中心の対策が吉

選択式、択一式共通の試験対策で土台となる知識を習得したら、いよいよ選択式の傾向対策に取り掛かります。各科目、幅広い試験範囲の中から特定分野に的が絞られる社労士試験の選択式対策については、「過去問なんて役に立たない」と考えられがちです。ところが、選択式で出題されやすいテーマやキーワードの傾向は、過去問演習によって掴むことができます。また、社労士試験では択一式だけでなく、選択式でも、繰り返し出題されているポイントがあるのです。

過去問で検証!社労士試験選択式での重複出題事例

以下は、社労士試験の選択式で、同一テーマ(この場合は条文)が繰り返し出題されている具体例です。

社会保険労務士法第1条には、同法の目的として「労働及び社会保険に関する法令の円滑な実施に寄与するとともに、事業の健全な【A】と労働者等の【B】に資することを目的とする。」と規定されている。答え・・・【A】発達 【B】福祉の向上 社会保険労務士法第1条は、「この法律は、社会保険労務士の制度を定めて、その業務の適正を図り、もって労働及び社会保険に関する法令の円滑な実施に寄与するとともに、【A】を目的とする。」と規定している。答え・・・【A】事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上

社労士試験の選択式の特徴として「各法律の目的条文からの出題が多い」ことが挙げられますが、上記の例の様に、同じポイントがそのまま問われる出題も少なくありません。

社労士試験の選択式でも、過去10年分程度は過去の出題をおさえておくと心強いでしょう。

社労士選択式対策で「問題集」の有効活用する方法

例年、出題ポイントの把握が難しい社労士試験の選択式では、「問題集」を有効に活用すべきです。社労士対策講座の問題集の他、市販の予想問題集や模擬試験を元にした傾向対策も取り入れ、試験年度に問われる可能性があるテーマにできるだけ多く触れておくと安心です。

問題集を活用する際には、単に正誤を確認するだけでなく、知らないことに対しても持っている知識を元に選択肢を絞り込む訓練を意識的に行いましょう。また、その答えられた箇所についてもしっかり読み込んでおき、試験当日、同一テーマの異なる部分が問われた時にも確実に対応できる様にしておきます。

社労士試験選択式で合格点を取るためのコツとは?

社労士試験の選択式で確実に合格基準を狙うためには、各科目の基本的な知識の習得の他、このページで紹介した「過去問」と「問題集」の2本柱の傾向対策が有効です。一問の正誤が合否に大きく影響するため、「どこが出題されるか分からないから」と初めから対策を諦めるのは論外です。着実に対策を重ねる一方で、実際の試験ではどの科目でも、かなりの確率で初見の問題に遭遇するものと考えておくのが得策です。

予め「どんな出題があるか分からない」ことを想定して臨むのとそうでないのとでは、試験本番の動揺の度合いが違います。必要な対策はしつつ、どんな出題にも落ち着いて対応できる様に心の準備をしておくことが、社労士試験の選択式で合格点を取るためのポイントです。

たった一問が合否を分ける、社労士試験の選択式。社労士試験では、毎年択一式で高得点を確保できたにもかかわらず、選択式の一問に泣く長期受験生の存在は珍しくありません。基本知識の習得、そして過去問と問題集を活用した対策で、「5問中3問正答」の突破を目指しましょう。

社労士試験の選択式では「何が出るか分からないから」と対策を諦めて、当日の運任せにしてはいけません。このページで解説した通り、選択式の対策には明らかなコツがあるのです。