社労士試験の試験申込は郵送かネットで!その方法と手順と注意ポイントを徹底解説

社労士試験は例年8月の第4週に試験が行われます。試験は年に1度の開催ですので、試験に合わせてしっかりとした準備が必要です。
その準備の中で忘れてはいけないのが出願です。
社労士試験の出願は例年春頃に受け就けを行っています。このタイミングでスムーズに出願できないと、その年の試験を受験できず、また1年間試験を待つ可能性もあります。
重要なポイントとなる試験申込は、令和4年度(2022年度)から郵送に加えてインターネット申し込みが開始されます。
そこでこの記事では社労士試験の試験申込にスポットを当てて、その手順を紹介。年に一度の受験チャンスを、ケアレスミスで逃さないようにしましょう。
社労士の試験申込方法
社労士試験は毎年8月に実施されます。その試験への出願は例年春に行われますが、2020~2022年のように新型コロナウイルスの感染拡大のような緊急事態があると、申し込みにも特例が出される可能性があります。この記事も参考にしつつ、必ず「社会保険労務士試験オフィシャルサイト」を確認するようにしてください。
そんな社労士試験の試験申込方法ですが、大きく分けて2つの方法があります。この2つの方法に関して簡単に紹介しておきましょう。
郵送申し込み
2021年までは試験申込の中心だったのが郵送による試験申込です。まずは願書を入手し必要事項を記入。受験料を納付し、必要書類とともに願書を郵送で送る方法です。
例年の試験申込期間は4月から始まりますが、願書の取り寄せは3月から始まります。後に詳しく解説しますが、社労士の試験申込はできれば早い方がいいと言われています。受験をしようと考えている方は、とりあえず3月のうちに願書を入手しておくようにしましょう。
また、願書の提出期間は比較的短く設定されていますので、その点でも注意が必要です。
インターネット申し込み
2022年以降、社労士試験申込の中心になる予定なのがインターネットによる申し込みです。インターネットでの申し込みを行う場合は、まず社会保険労務士オフィシャルサイトでマイページを作成するなどの手間はかかりますが、郵送による試験申込と比較すれば時間がかからないのが特徴です。
もちろん自宅など、試験申込を行う環境にインターネット環境は必要ですが、2022年現在多くのご家庭にインターネット環境があるかと思いますので問題ないでしょう。
必要書類に関しては画像データにする必要があります。状況次第ではスキャナが必要になるケースもありますので、後に紹介する申込手順をよく確認しておきましょう。
郵送申込の手順
2022年現在、社労士試験の試験申込は、インターネット申し込みか郵送申し込みの二択となります。まずは郵送申し込みの手順から細かく解説していきましょう。
郵送申込の場合、まずは受験申込書を郵送にて請求し、受験申込書が手元に届いたら必要事項を記入。さらに受験料を納付し、必要書類とともに郵送で申込書を送付して申し込み手続きが完了します。
2021年度の試験までは、全国にある試験センターの窓口でも受験申込書を配布していたり、同じく窓口で受験申込書の受付をしていましたが、2022年度試験からはこうした窓口での対応はなくなりました。
そのためすべて郵送で受験の申し込みを行う必要があり、やや手順が面倒になっていますので、一つずつ解説していきましょう。
手順① 願書を入手する
社労士試験申込には、まずは何より願書を入手する必要があります。受験願書は「受験申込書」の名称であり、郵送にて入手する必要があります。郵送に必要な切手代などは負担する必要がありますが、受験申込書自体は無料で配布しています。
請求先は「全国社会保険労務士会連合会試験センター」。一部の資格試験の願書などは、書店で購入できるというケースもありますが、社労士試験の受験申込書は書店でも購入できません。
受験申込書の入手方法は郵送でしか入手できませんので覚えておきましょう。
受験申込書の請求受付期間ですが、2022年度試験の日程をご紹介しておきます。
- 請求期間
2022年3月1日~2022年5月31日
まだ新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されている時期でもありますので、あまり請求が遅くなると、試験申込期間に間に合わなくなる可能性があります。社会保険労務士会連合会でも、5月13日までの請求を推奨しているように、できるだけ早めの請求を心がけましょう。
また、すでに過ぎた部分の話となりますが、3月1日に請求したとしてもすぐに受験申込書が手に入るわけではありません。受験申込書は社労士試験の申し込み期間が始まったタイミングで発送されます。
2022年度で言えば4月18日が公示日でしたので、3月1日に請求した分は、4月18日の翌営業日、4月19日に発送されました。公示日以降に請求された申込書は、請求が届いた2営業日以降に発送される形になります。
公示日に素早く申し込みたいという方には、以降で説明するインターネット申し込みの方がはやいのでそちらをおすすめします。
請求する際のポイントは以下の通りになります。
- 返信用の封筒(角形2号)を同封する
- 往信用の封筒(長形3号)には赤い文字で「受験案内 請求」と記入する
- 返信用の封筒には住所・氏名を記入の上、返信用の切手を貼付する
往信用の封筒は長形3号(235mm×120mm)。A4サイズの紙を三つ折りにして入れることができるサイズの封筒になります。この封筒に宛名のほかに差出人の郵便番号・住所・氏名を明記し、さらに封筒の表面に赤い文字で「受験案内 請求」と明記しましょう。
往信用の封筒の中には、返信用の封筒を入れます。返信用の封筒は角形2号(332×240mm)。これはA4サイズの紙を折りたたまずに入れることができるサイズです。
この返信用の封筒に、返信用の切手140円分を貼付の上、自身の郵便番号・住所・氏名を記入してから三つ折りにして往信用の封筒に入れます。
速達での返信を希望する場合は、返信用の封筒の上部に朱書きで「速達」と書き込み、速達分となる260円分の切手も追加で貼付してから封入しましょう。請求自体も速達にしたい場合は、往信用の封筒にも「速達」の朱書きを行い、速達分の切手を貼り付けて送れば問題ありません。
また障害などがあり、受験にあたり「特別の措置」を必要とする方は、往信用の封筒に「特別措置申請書の同封希望」とハッキリ明記すると、特別の措置に関する申請書も同封されて送られてきます。
手順② 申込書に必要事項を記入する
受験申込書が手元に届いたら、必要事項を記入していきます。ここで、希望する受験会場を選ぶなどしていきます。希望する受験会場は、指定された都道府県から、自身が受験を希望する都道府県を選ぶ形になります。自宅などから行きやすい会場を選びましょう。
当然ですがどの会場でも同じ問題が出題されますので、会場による有利不利はありません。
受験案内への記入事項に難しいポイントはありませんが、受験案内書は基本的に1人1部のみしか発行されません。書き間違い等がないように慎重に記入していきましょう。
手順③ 受験料を納付する
受験申込書に同封されている書類の中に、「受験手数料払込用紙」が同封されていますので、この用紙を利用して受験料の納付を行います。
受験料は郵便局で納付しますが、この時気を付けたいのが、必ず窓口で納付するということ。郵便局のATMでも払い込みはできてしまいますが、ATMで納付すると「払込受領書」を受け取ることができないため、受験料納付を証明する書類が手に入りません。
郵便局の窓口で払い込みを行うと、「払込受領書」を受け取ることができます。この受領書は申込書と同封して送付することになりますので、なくさないように保管してください。
手順④ 必要書類を添付して郵送
社労士試験の試験申込に必要な書類は以下の通りです。
- 必要項目記入済みの受験申込書
- 受験資格証明書類
- 写真
- 受験料納付を証明する書類
受験申込書と受験料納付証明書は上で紹介した通り。受験申込書は記入漏れがないか慎重にチェックしておきましょう。
社労士試験や、学歴や実務経験に関する受験資格があります。学歴で受験資格を証明する方は、学歴を証明できる書類を用意しましょう。
実務経験で受験資格を満たすという方は、受験申込書に同封されている「実務経験証明書用紙」に必要事項を記入しておきましょう。
すべての書類が揃ったら、郵送で申し込みを行います。
申し込みは普通郵便ではなく、簡易書留で郵送します。郵便局の窓口で手続きをして郵送しましょう。
インターネット申し込みの手順
郵送での申込手順は上記の通り。続いてインターネット申し込みを行う場合の手順を紹介していきましょう。
インターネット申し込みは、「社会保険労務士試験オフィシャルサイト」から行います。まずはPCやスマホ、タブレットなどで、上記サイトにアクセスしましょう。
手順① 社会保険労務士試験オフィシャルサイトにマイページを作成する
社会保険労務士試験オフィシャルサイトからインターネット申込を行う場合、まずはオフィシャルサイトでマイページを作成する必要があります。
マイページの作成にはメールアドレスが必要となりますので、メールアドレスを用意の上、氏名・年齢・電話番号などを登録してマイページを作成しましょう。
ちなみにマイページ作成の時点で氏名や年齢、電話番号などの記入ミスがあった場合、マイページ作成後に変更があった場合などは、マイページから登録情報の変更ができるようになっていますので変更しておきましょう。
このマイページは、毎年社労士試験が終了すると一旦全員のデータが削除されます。翌年度以降はまた改めてマイページ登録を行う必要があるため、自分が受験するタイミングでマイページを作成するといいでしょう。
まだ受験する予定はないものの、一度どのようなページか見ておきたいという方も一度登録してもいいでしょう。ただし、登録したデータは翌年以降削除されるということは覚えておきましょう。
手順② 必要書類を画像にしてPCやスマホに保存する
顔写真や学歴を証明する書類、実務経験証明書などの必要書類は、画像データとしてPCなどに保存し、アップロードする形で提出することになります。
画像として書類を保存する場合は、デジタルカメラなどで撮影する、もしくはスキャナーを使って保存する形になります。それぞれの画像データの保存形式や容量に関しては以下の通りとなります。
保存形式 | 容量上限 | |
---|---|---|
顔写真 | .jpg/.jpeg | 3MB |
学歴証明書 実務経験証明書 |
.jpg/.jpeg/.pdf | 5MB |
必要書類に関しては、上の容量と保存形式を守っていればデータ名は自由。ただし、デジカメなどで撮影した場合は、ピントが合っていないなど顔や証明印、文字などが確認できない画像では受領されませんので気をつけましょう。
手順③ マイページから申し込み画面に行き必要事項を記入
社労士試験の申し込み期間に入ると、社会保険労務士試験オフィシャルページのマイページから、申し込み画面に入れるようになります。申し込み期間が始まっていないと、申し込み画面には入れません。
申し込み画面に入ったら、後は画面の指示通り必要な部分をかき込めば受験申込書の作成は完成します。
手順④ 必要書類のデータをアップロードする
申込書類の記入が完了したら、あらかじめ保存していた画像データをアップロードします。アップロード画面の指示に従いアップロードを行いましょう。
アップロードはできるだけ手早く終わらせるのがおすすめ。社会保険労務士試験オフィシャルサイトのマイページは、30分間操作が行われないと自動的にログアウトするシステムになっています。
申込書を書き始めてから写真を撮影するなどの予定でいると自動的にログアウトしてしまい、一度記入した項目を再度記入する二度手間となります。記入を始める前に、分かりやすいところにまとめておき、すぐにアップロードできるようにしておきましょう。
手順⑤ 受験料の支払い方法を選択
インターネットから試験申込を行う場合は、受験料の納付方法も変わります。
- クレジットカード支払い
- コンビニ/銀行ATM払い(Pay-easy)
申込画面で支払い方法を選択します。クレジットカード払いの場合はその場で支払い手続きに移行、コンビニ/銀行支払いの場合は、支払期日が提示されますので、その期日までに入金を済ませましょう。
コンビニ/銀行のATMでの支払いに慣れていないという方にも分かりやすいように、支払い方法を記したメールが届きますので、そのメールを参考に納付しましょう。
手順⑥ 期日までに受験料を納付し完了
受験料の納付を期日までに済ませると、事前に登録したメールアドレスに申し込み完了メールが届きます。ここで申し込みは完了ということになります。あとは試験勉強に集中しましょう。
また、申し込み完了や受験料納付などに関してなど、マイページ作成の際に登録したメールアドレスにはいろいろな情報メールが届きます。メールの受信設定を確認し、こうした連絡メールが迷惑メールになってしまい気づかなかったということがないようにしておきましょう。
社労士試験申込のタイミング
社労士試験の申込タイミングについて考えていきましょう。社労士試験は例年8月第4週に実施されます。当然ですが試験申し込みはそれよりも早い時期ということになります。
そんな社労士試験の試験申込のタイミングと注意すべきポイントを紹介しておきましょう。
例年4月中旬~5月
社労士試験の試験申込期間は、例年4月中旬~5月となっています。2022年度試験の日程で紹介すると、申し込み期間は4月18日(月)~5月31日(火)まで。郵送申し込みの場合は5月31日の消印有効、インターネット申し込みの場合は5月31日の23:59:59までが申し込み期間となります。
申し込み期間は1ヶ月半とそれなりに確保されているようにも見えますが、毎日仕事をしながら社労士試験を目指している社会人の方にとってはそこまで余裕のある日程ではありません。
試験の3~4ヶ月前と勉強はラストスパートに入っている段階ですし、仕事に目を向けると新入社員が入ってきて、いろいろと教えてあげる事も多いタイミング。試験勉強も毎日の仕事も忙しいタイミングですので、効率よく試験申込を完了できるように準備しておくのが重要です。
申し込み開始のタイミングは官報などで公表されますので、申し込み期間が近づいてきたら、社会保険労務士オフィシャルサイトなどでチェックしておきましょう。
できれば早めに申し込もう
社会保険労務士試験は年に1度の実施です。試験会場に関しては、日本全国の都道府県に設置されるわけではありません。2022年度試験が実施される試験会場(都道府県)は以下の通りです。
2022年度 社会保険労務士 試験会場設置都道府県 |
---|
北海道・宮城県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・石川県・静岡県・愛知県・京都府・大阪府・兵庫県・岡山県・広島県・香川県・福岡県・熊本県・沖縄県 |
社労士試験は上記都道府県の会場で実施されます。試験申込の際にどの会場(都道府県)で受験するか希望を提出し、基本的にはその都道府県の会場で受験することができます。
ただし、希望した都道府県の試験会場が定員上限になってしまうと、近隣都道府県の会場に振り分けられることとなります。この試験会場の希望は先着順です。/?p>
この試験会場の変更ですが、東京のような都市部に住んでいる方にとっては大きな問題ではありません。東京都内の会場が定員に達しても、埼玉県、千葉県、神奈川県と近隣県で受験できるのであれば問題ないでしょう。大阪府にしても京都府や兵庫県でのじゅけんであればそう遠くはありません。問題は地方部に住んでいる方です。
例えば秋田県に住んでいる方が、宮城県での受験を申し込んだとします。しかし申し込みが遅くなり、すでに宮城県が定員に達していた場合、近隣の会場として群馬県や北海道の会場に割り振られることになります。場合によっては、日帰りで受験できるはずが泊りがけになってしまうなんて事態も考えられます。
基本的にはどの会場も十分な定員を確保しています。しかし、2020年~2022年のように新型コロナウイルスの感染拡大などということがあれば、定員が大幅に減らされるなどの事態も考えられます。
こうしたことも考えると、受験の申し込みは早いに越したことはありません。社労士試験を受験するという方は、以前から準備しているかと思います。その準備を無駄にしないためにも、申し込み期間が始まったら速やかに申し込めるよう準備しておきましょう。
社労士試験申込の際の注意すべきポイント
社労士の試験申込の流れはここまでに解説した通りです。基本的に難しいポイントはありませんので、ひとつひとつ確実に行えば、誰でも簡単に申し込み手続きは可能でしょう。
そんな試験申込ですが、いくつか注意すべき点がありますので、注意ポイントをまとめて紹介しておきましょう。
将来的にはインターネット申し込みに移行
2022年度の社労士試験に関しては、インターネット申し込みと郵送申し込み、どちらかを選んで申し込むことが可能となっていますが、社会保険労務士試験オフィシャルサイトを確認すると、近い将来試験申込はすべてインターネット受付に移行すると記載されています。
今この記事を読んでいる方の多くは、2022年度以降の受験を考えている方が多いかと思います。読者の皆さんが受験するタイミングでは、インターネット申し込みのみとなっている可能性もあります。
今から覚えるのであればインターネット申込の方法を覚えておくのがおすすめ。また、申し込みができるような環境を準備しておきましょう。
とはいえ難しい準備は必要ありません。自宅にインターネット回線があればそれだけで十分ですし、ない場合でもスマホサイトからでも申し込みは可能です。
おすすめできないのは自宅以外からの試験申込。試験申込の際には氏名や住所などの個人情報の入力が必須となります。誰でも触れるPCなどでこの申し込みを行ってしまうと、そのPCにあなたの個人情報が残ってしまう可能性があり危険です。
自宅のPCもしくは自分のスマホで行うようにしてください。
顔写真の規定
続いて顔写真の規定です。資格試験に貼付する顔写真と聞くと、証明写真を撮影できる機械で撮影するイメージが強いかもしれませんが、社労士試験の申し込みで貼付する顔写真は、以下の規定さえ守っていれば、スマホやデジタルカメラで撮影したものでも問題ありません。
写真の主な規定は以下の通りです。
- 縦45mm・幅35mm
- 3ヶ月以内に撮影
- 背景無地&肩より上が写っており、帽子なし・正面向き
- カラー可、白黒可
- 受験時に眼鏡を着用する方は眼鏡着用で撮影
自宅で撮影する場合は、背景に無地のカーテンなどを用意する、カーテンがない場合は白い布団のシーツなどを張るなどで対応可能です。
郵送申し込みの際は、写真を現像する必要があります。現像した写真を既定のサイズにカットし、写真の裏面に氏名と住所を記載しておきましょう。万が一郵送の間に写真がはがれてしまっても、誰の写真か判別できるように必ず記載しましょう。
また、写真の貼付は糊付けのみです。セロハンテープなどの使用は禁止となっていますので、糊でしっかりと貼付しましょう。
インターネットでの申し込みの場合は、画像データをアップロードする形になります。アップロード画面で画像のトリミングが可能になっていますので、撮影した画像を無理にサイズ通りにカットして保存する必要はありません。
実務経験証明書に関して
実務経験証明書に関しては、社会保険労務士試験オフィシャルサイトからダウンロードが可能です。PDFファイルをダウンロードし印刷して、必要事項を記入して必要な印などをもらうようにしましょう。
一旦刷り出した証明書は、画像として保存する必要があります。上でも少し触れたとおり、デジカメやスマホで撮影した画像でも問題ありませんが、ピントが合っていない、不明瞭な部分がある画像では受理されない可能性もあります。
写真で画像データを残す場合は何枚か撮影し、その中でもっとも写りがいい画像を選ぶようにするといいでしょう。
実務経験証明書のような1枚の紙をキレイに撮影するのは意外と難しいもの。特に自宅のように光源が真上にあるダイニングテーブルなどで撮影すると、どうしても影が入り見づらくなってしまいます。
ベストはスキャナーを用意し、スキャン画像で保存すること。自宅にスキャナーがないという方は、近くのコンビニエンスストアのマルチコピー機でスキャンできるケースがありますので、そちらを利用するといいでしょう。
受験料納付に関して
最初の方でも少し触れましたが、郵送で申し込む場合は受験料を郵便局で納付する形になります。郵便局の場合は、ATMでも受験料の納付は可能ですが、ATMで納付してしまうと納付を証明する書類が発行されません。
郵送申し込みの方は必ず郵便局の窓口で納付を行い、納付を証明する書類を受け取りましょう。この書類は受験申込の際同封する必要がありますので、なくさないように保管しておいてください。
インターネット申し込みの場合は、クレジットカード払いかコンビニ/銀行でのATM払いと、さほど注意すべきポイントはありません。細かい部分を書くと、クレジットカードは1回払いのみ可能です。
申込書の記入に不備があった場合
申込書の記入に不備があった場合、または添付書類に不備があった場合などは、試験申込が受理されません。とはいえ、申し込み自体が無効になるというわけではなく、申込書の再提出が必要となり、再提出で問題がなければ改めて受理されるということになります。
何か不備が見つかった場合、社労士試験センターから不備に関しての連絡が届きます。申込書の記載なのか、証明書の画像が不鮮明なのかなど、不備と判断された点が指摘されます。
もしこうした連絡が届いたら速やかに修正をして再提出を行いましょう。
この場合に問題となるのは、申し込み期間ギリギリに提出した試験申込で不備が見つかった場合です。再提出が申し込み期間内に間に合わないとその年の受験ができないということになります。
この点でも社労士試験の試験申込は、できるだけ早めの方がいいでしょう。
社労士試験申込に関するQ&A
ここまで社労士試験の試験申込に関していろいろな部分をまとめてきました。ここで、社労士試験の試験申込に関してポイントとなる部分を、Q&A方式で解説していきたいと思います。
Q.社労士試験の申し込みはどこでするの?
社労士試験の試験申込の方法は2通り。郵送で申し込むか、インターネットで申し込むかです。
2022年度試験から本格的にインターネット申し込みが始まり、近い将来はインターネット申し込みのみになると言われています。
郵送で申し込む場合は、まず全国社会保険労務士会連合会試験センターに郵便で受験申し込み書の請求を行い、手元に受験申込書が届いたら、必要事項を記入。必要書類とともに、全国社会保険労務士会連合会試験センターまで簡易書留で郵送して申し込みます。
インターネット申し込みの場合は、社労士試験オフィシャルサイトでマイページを作成し、申し込み期間内にマイページから試験申込を行います。
Q.申し込みに必要な書類は?
申し込みに必要な書類は、顔写真と受験資格の証明書です。
顔写真は既定のサイズがありますので、そのサイズに合わせて用意しましょう。撮影は申込から3ヶ月以内のもの。受験時に眼鏡を着用する方は、眼鏡着用の状態で撮影するのを忘れないようにしましょう。
受験資格の証明書は、卒業証書など学歴を証明する書類か、実務経験証明書ということになります。実務経験証明書は、専用の用紙があります。郵送申し込みの場合は受験申込書と一緒に送付されてきますし、インターネット申し込みの場合は社労士試験オフィシャルサイトからダウンロードが可能になっています。
郵送での申し込みの場合は、受験料を納付した証明書も同封し郵送します。
インターネット申し込みの場合、必要書類はすべて画像データとして保存し、申し込みの際にアップロードする形で提出します。画像として保存するデータは、スキャンデータでも撮影データでも問題ありません。保存形式や画像サイズに規定がありますので、規定に沿って準備しておきましょう。
画像データを保存する場合は、必要書類の大事な部分がハッキリと読み取れる必要があります。顔写真であれば顔にピントが合っていること、書類に関しては細かい文字もハッキリ読み取れるように撮影する必要があります。
自宅などのリビングやダイニングなどのテーブルで、1枚の書類を撮影するのは意外と難しいものです。特に画像に影が入りやすく、影が入ると一部が見づらくなりますので、いろいろ工夫して撮影するようにしましょう。複数枚撮影して、もっとも見やすいものを選ぶようにするといいでしょう。
Q.受験料の納付方法は?
受験料の納付方法も、郵送申し込みとインターネット申し込みで変わってきます。
郵送申し込みの場合は郵便局の窓口で納付します。受験申込書と一緒に送られてくる納付用紙で納付しましょう。ATMで納付してしまうと納付を証明する証明書が手に入らないので注意です。
インターネット申し込みの場合は、クレジットカードもしくはコンビニ/銀行ATMで納付します。クレジットカードの申し込みは1回払いのみ対応、コンビニ/銀行ATMを利用する場合は、申し込みの際にメールで入金方法が指示されますので、その指示に従って納付しましょう。
Q.申し込み期間は?
社労士試験の申し込み期間は、例年4月中旬~5月にかけてとなっています。2022年度試験の申し込み期間は4月18日(月)~5月31日(火)です。
申し込み期間に関しては、毎年4月中旬頃に公表されます。インターネット申し込みの場合、申し込み期間前は申し込み画面に入ることができません。申し込み期間に入ると、社労士試験オフィシャルサイトのマイページから申し込み画面に入ることができるようになります。
郵送申し込みの場合は、事前に申込書を入手する必要があります。受験申込書や必要書類などが同封されている受験案内は、例年3月から請求可能となっています。
郵送での申し込みを考えている方は、3月に入ったらインターネットでチェックするなど、申込書を入手できるかどうか調べておくといいでしょう。
ちなみに2021年度試験までは、全国にある社会保険労務士会連合会試験センターの窓口でも受験案内を入手できましたが、2022年度試験からは郵送のみ対応となっていますのでご注意ください。
Q.申し込みは早い方がいい?
社労士試験の試験申込は早めに済ませるのがおすすめです。
理由は大きく分けて2つ。試験会場の兼ね合いと、申込書類に不備があった場合の対応です。
社労士試験の試験会場は、日本全国すべての都道府県に会場があるわけではありません。2022年度の試験でいうと、試験会場が設置される都道府県は19ヶ所。ほかの都道府県から受験を考えている方は、近隣の都道府県で受験することになります。
各受験会場では十分な定員数を確保していますが、定員があることには間違いありません。万が一希望した都道府県の定員が埋まってしまっている場合、近隣の都道府県の会場に割り振られてしまいます。
この社労士試験の定員に関しては、申し込みの先着順で決まっていきます。申し込みが遅れると、自分が希望した都道府県で受験できないことになり、受験会場によっては泊りがけで受験することになってしまうかもしれません。
受験申し込み書の不備が見つかった場合、社労士試験センターより連絡が来ます。連絡を受けたら修正する部分を修正し、再提出する必要があります。
受験申し込み期間ギリギリに申し込みを行い、書類に不備が見つかった場合、書類の再提出が申し込み期間内に間に合わない可能性があります。再提出が間に合わないと、当然ですが受験もできなくなりますので、できれば早めに申し込みを行っておきましょう。
まとめ
毎年1回、8月後半に実施される社会保険労務士試験。この社労士試験の試験申込期間は、例年4~5月に設定されており、この期間内に申し込みが完了しないと受験をすることができません。
試験申込の方法は2つ。郵送で申し込むか、インターネットを利用して社会保険労務士試験オフィシャルサイトから申し込むかになります。
2022年度試験はこの2種類から申し込み方法を選択する形になっていますが、近い将来試験申込はインターネット申し込みだけになる可能性もありますので、将来的に受験を考えている方は頭の片隅に入れておくといいかもしれません。
試験申込には顔写真、受験資格証明書などの必要書類があり、これらの必要書類を用意し、さらに受験料を納付することで受験申し込みを完了することができます。
社会保険労務士試験を実際に受験することを想定すると、4~5月は試験に向けた勉強の最終段階。試験申込で手間取ったり、余計に時間がかかってしまうと、試験勉強にも悪影響が出かねません。
必要書類の用意や、受験申込書の入手など、問題なく行えるように準備しておきましょう。手間と時間がかからないという点ではインターネット申し込みの方がおすすめとなります。
申込書への記入ミスや必要書類の記載漏れなど、申込書に不備があった場合は、試験センターからその旨連絡が来ます。連絡を受けたら修正対応を行えば申し込み申請は受理されます。ただし、修正対応が申し込み期間内に間に合わないと受理されませんので、試験申込はできるだけ早めに行いましょう。