物上保証人とは?物上保証人と抵当権消滅請求をわかりやすく解説!|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

物上保証人とは?物上保証人と抵当権消滅請求をわかりやすく解説!|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

物上保証人とは
目次

物上保証人とは

物上保証人とは、他人の借金のために、自分の土地や家を担保に出した人のことをいいます。

求償権について

求償権には、事後求償権と事前求償権があります。求償権とは、簡単に言うならば、保証人が債務者の代わりに肩代わりしたお金を債務者に請求できる権利です。事前と事後の違いは、肩代わり前か後かという点です。

物上保証人には、このうち事前求償権がありません。また、物上保証人と関連し連帯保証人についても軽く押さえておきましょう。物上保証人と連帯保証人は、有限責任か無限責任かの違いです。

物上保証人は有限責任で、連帯保証人は無限責任です。連帯保証人にも、物上保証人と同様に求償権があります。

宅建の試験においては、ここまで詳細な問題は出ませんので、参考程度に留めて大丈夫でしょう。

求償権について

時効援用について

判例により、物上保証人は、消滅時効を援用できると定められています。消滅時効を援用できる人は、権利の時効消滅によって直接利益を受ける人に限定されます。

物上保証人は他人のために、自分の所有物件に抵当権を設定しているので、「権利の時効消滅によって直接利益を受ける人」に当たるというのが、判決の理由となっております。

❝ 昭和41(オ)77  配当異議  昭和43年9月26日
最高裁判所第一小法廷 判決  破棄差戻 福岡高等裁判所❞

物上保証人が死亡した場合は相続されるのか?メリットは?

物上保証人が死亡した場合、その地位は相続されます。正確に言うと、地位が相続されるのではなく、「担保権付きの財産」が相続されます。

例)真野さんが所有していた家には1,000万円の抵当権がついていました。この度、真野さんが亡くなり、その家は長男が相続することになりました。

家を相続した際、1,000万円の抵当権も一緒についてきますので、主債務者が借金の返済を怠ると、家は担保としてとられる可能性があります。

ただし、家を相続しなかった他の相続人に何か被害が及ぶということはありません。

リスクを負うのは、あくまでも家を相続した長男1人となります。

この点が、借金や保証人を相続する場合との違いであり、メリットとなります。

時効援用について

物上保証人と抵当権消滅請求

抵当権消滅請求とは、代価またはお金を抵当権者に提供して、抵当権の消滅を請求することです。これは通常、抵当権の目的となっている不動産の所有権を買い受けた第三取得者が行います。

さて、物上保証人が第三取得者として債務の弁済をした場合、物上保証人は抵当権消滅請求ができるのでしょうか。結論から言うと、物上保証人は第三者取得者に対して、抵当権消滅請求をすることはできません。

なぜなら、物上保証人は元々債務の弁済をすべき人なので、第三者には当たらないからです。このように、抵当権消滅請求は、第三者保護を目的としています。

物上保証人と抵当権消滅請求

物上保証人に関するよくある質問

抵当権抹消請求の送達を受けた抵当権者が通知を発送すべき抵当不動産の譲渡人とはどういう者なのかわかりません。

抵当不動産の譲渡人とは、抵当権がついた不動産を第三者に譲り渡した者(抵当権設定者や物上保証人)のことです。従いまして、「債務者および抵当不動産の譲渡人」が同一人物の場合もありえます。

質権を簡単に教えてください。

質屋さんをイメージしてください。被担保債権を保証するために、債務者や物上保証人から「動産や不動産など」を受け取って占有し、弁済がない時は、それを売却するなどして、そこから優先的に弁済してもらう権利をいいます。

抵当権消滅請求できない者について教えてください。

抵当権消滅請求ができない者として、主たる債務者がいます。例えば、BがAに、1000万円貸した場合に、担保となるものをAが持っていなかったので、Cが物上保証人になって、C所有の建物に抵当権を設定したとします。その後、AがCから800万円で建物を購入し、債権者Bに抵当権の消滅請求することはできません。理由として、物件を買うようなお金があるなら、Bに返済すべきだからです。