宅建士試験の試験科目「税法」とは?おすすめの勉強法!|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

宅建士試験の試験科目「税法」とは?おすすめの勉強法!|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

宅建士試験の試験科目徹底研究(4)税・その他
目次

「税・その他」とはどんな科目?

宅建士試験の、「税・その他」とは、不動産に関する税金と、宅建業法や民法、法令上の制限に当てはまらないその他の不動産・不動産取引に関する法律等が出題される科目です。例年8問前後出題されます。そのうち、税法が2問で残りは1問のみの出題です。どの問題も、出題数が少ないので対策が取りにくい科目です。

満点を狙う必要はありません。8問中5点を目指して「取れるところから取る」の姿勢で勉強に臨みましょう。

税法とは?

広く浅い知識が必要

税法は、全ての分野から出題されるのではなく、不動産や不動産取引に関する部分だけ出題されます。とは言っても、不動産取得税、印紙税、相続時精算課税制度など、意外と出題範囲は広いです。

<出題例>
家屋に対して課する固定資産税の納税者が、その納付すべき当該年度の固定資産税に係る家屋について家屋課税台帳等に登録された価格と当該家屋が所在する市町村内の他の家屋の価格とを比較することができるよう、当該納税者は、家屋価格等縦覧帳簿をいつでも縦覧することができる。
(平成23年 問24)

税法はひたすら覚えるしかない科目です。難易度は、高くありません。覚えてさえいれば取れる問題です。暗記が苦にならない人にとってはラッキー問題と言えます。ですが、時折それまで出題されなかったところからの出題があり、過去問での対策がしきれないので点が取りにくいこともあります。

最低限、過去問で出題されたところは押さえ、残りは自分の常識と知識を信じて問題を解くしかないでしょう。2問中1問取れれば良い、くらいに考えておきましょう。

統計問題とは?

過去問対策がいらない

統計問題とは、不動産に関する最新の統計からの出題です。よって、過去問では対策できません。過去問の統計データは既に古くなってしまっているからです。

<出題例>
建築着工統計(平成23年1月公表)によれば、平成28年の持家の新設着工戸数は約23.2万戸となり、3年ぶりに増加に転じた。
(平成23年 問48)

統計問題は、その統計を知らなければ答えようがない問題です。ただ、出題される統計はほぼ固まっているので、対策は立てやすいです。そして、繰り返しになりますが過去問演習は意味を持たないので、最も勉強時間が少ない科目です。

出題されそうな統計を覚えるだけで、1点取れる問題でもあるので捨てないようにして下さい。試験開始までの時間を使って、統計データに目を通し、試験が始まったら真っ先にこの48問目から解いてみましょう。試験開始前に見た統計が出題されていれば、ほとんど時間を使わずして1点を取ることができ、大変効率が良いです。

土地建物等の問題とは?

暗記問題だが、常識力で絞り込める

<出題例>
常温、常圧において、鉄筋と普通コンクリートを比較すると、熱膨張率はほぼ等しい。
(平成23年 問50)

これは、建物に関する問題です。基本は暗記問題ですが、ある程度の常識力で絞り込めます。例えばこの問題だと、「鉄筋コンクリート」を思い浮かべてみましょう。そうすれば、鉄筋と普通コンクリートの熱膨張率が大きく違えば、鉄筋が中からコンクリートを破壊してしまうことがあるかもしれず、不都合です。

難しいことが書いているように見える問題も、よくよく考えれば気が付くことができるはずです。暗記だけに頼らず、自分の常識力も信じましょう。

<出題例>
扇状地は、山地から河川により運ばれてきた砂礫等が堆積して形成された地盤である。
(平成23年 問43)

これは、土地に関する問題です。中学・高校レベルの地理で習ったようなことが出題されます。非常にシンプルな問題なので、テキストに載っていることを暗記すれば点が取れます。

「税・その他」は、この問題を狙う!おすすめの勉強法!

取りやすいところから点を取る

「税・その他」では、上記で紹介した問題以外に、景品表示法、住宅金融支援機構法、不動産鑑定評価基準法なども出題されます。どれも1問しか出題されません。過去問の蓄積も少なく、あまり対策がしやすい問題でもありません。どれも、深入りすれば他の重要科目に回す時間が無くなってしまうので、できるだけ時間はかけたくない科目です。

そこで、「税・その他」を勉強するときには、次の2つを軸に考えてみましょう。

  1. 出題数が多い科目に絞る→税法
  2. 勉強時間が少ない科目に絞る→土地に関する問題、建物に関する問題、統計

税法は、例年2問出題されるので過去問をしっかり行なえば2問中1問は取れるでしょう。

土地に関する問題、建物に関する問題はとても易しい問題なので、試験直前期に一気に暗記すれば対応できます。過去問の肢がそのまま出題されることが多いので、暗記+過去問で簡単に点を取ることができます。

そして、統計は覚えるようなものではないので、割り切って試験直前に暗記すれば良いでしょう。もっとも少ない時間で1点取りましょう。

この他に、最低限どの問題も過去問はやっておきましょう。特に、難易度が低い問題はできるようにしておいた方が良いです。過去問集に記載された難易度や重要度を参考にしてみて下さい。こうして、点を取りやすいところから4~5点取れれば、「税・その他」は十分です。変に深入りしないことが大事です。

過去問対策で範囲を絞る

無駄な労力を省く

宅建業法などと比べて、「税・その他」は、出題される問題がそれぞれ1問程度、最大でも税法の2問しかありません。ですから、どんなに力を入れて勉強しても、その時間帯効果を考えると効率は良くありません。

最小限の労力で、最大限の効果がでるように工夫して勉強しなければ、時間がいくらあっても足りないでしょう。簡単に言えば、「出るところだけ勉強する」ことが望ましいです。では、どうやって出るところだけに絞り込めば良いでしょうか。

それには、過去問が非常に参考になります。重要な論点は繰り返し出題されるので、過去問をマスターすることはそれだけでメリットがあります。しかし、それ以上に、過去問集に書かれている重要度や難易度が参考になります(よって、重要度や難易度が書かれている過去問集を使うべきです)。

重要度と難易度を組み合わせて、優先的に時間を使うべき科目・問題を絞り込むことができます。下記は、優先順位の高い順です。

重要―易しい
重要―普通
普通―易しい
普通―普通


重要―難しい
普通―難しい
重要でない―易しい
重要でない―普通
重要でない―難しい

「普通―難しい」から下は、時間をかけて勉強する必要はありません。難問は、繰り返し出題されることはまれだからです。重要で易しい、普通の問題に力を入れれば、「税・その他」では4~5点が狙えます。7割の得点には届きませんが、その分宅建業法で満点を目指すのでリカバリーは可能です。ここで変に時間を使ってしまって、宅建業法がおろそかになるのが、最も良くない勉強方法です。

「税・その他」が免除される?

不動産業にお勤めなら検討してみよう

「税・その他」のうち、問46~問50の問題は一定の要件を満たすと免除されます。免除されると、合格基準点より5点低くても合格になります。例えば、合格基準点が36点の場合、免除者は31点で合格になります。

ではいったい、どのような場合に免除を受けることができるのでしょうか。免除を受けるためには、指定の登録講習を修了する必要があります。しかし、誰でもこの講習を受けられるわけではありません。

登録講習を受けられるのは、『試験申し込み時において、宅地建物取引業に従事している者』のみです。なお、勤続年数の制限はありません。

よって、学生や不動産業以外の企業に勤めている人などは、この講習を受けることができないので、免除もありません。もし、宅地建物取引業の従事者であれば、5点免除を検討してみましょう。免除者の合格率は一般の合格率よりも高いので、合格に近付くことは確かです。

まとめ

限られた時間の中で試験勉強をするため、力を入れるべきところと、そうでないところをしっかり分けることも大事です。「税・その他」は、少ない労力で最大限の得点を目指すべき科目です。そこを意識して、深入りしないように注意して下さい。