解除条件とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

解除条件とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

目次

解除条件とは

解除条件とは、解除をするための条件です。

したがって、まずは解除について学ぶ必要があります。

具体例で解除と解除条件についてみていきましょう。

例)若林さんは、相澤さんに家を売りましたが、若林さんは家をなかなか渡してくれません。

この場合相澤さんはどうしたら良いのでしょうか。

考え方

若林さんは自分で約束した以上守らなければなりません。

したがって、若林さんが渡してくれるまで、相澤さんは待っているべきだとも考えられます。


しかし、いつまでも待つことは相澤さんにとって酷です。

そこで、相澤さんは若林さんにもう一度だけチャンスを与え、それでも約束を守ってくれなければ
契約をなかったことにできるものとしました。
これを解除(債務不履行による解除)といいます。

結論

相澤さんは若林さんにもう一度「家を渡してくれ」と催告し、それでも家を渡してくれなければ契約をなかったことにし、払った代金を返してもらえば良いこととなります。

意義

契約をなかったことにすることです。
取消と同じ意味合いとなります。

条件(要件)

どのような場合解除権が発生するか?

履行遅滞…債務の履行が遅れている場合
履行不能…履行が不可能になった場合

その場合の手続きについて

原則…履行遅滞の場合:相当期間を定めて催告→それでも履行がない→解除 例外…履行不能の場合:催告することなく即解除

誰が誰に対して言うのか?

解除権を持つ全員が、契約の相手方全員に言うことができます。

どのようにして言うのか?

一方的意思表示によっていうことができます。
すなわち、相手方の承諾は不要です。
したがって、相澤さんを家を引き渡してもらう権利のある債権者とすると、
債務者の若林さんの意志は関係ないことになります。

一度行ったら撤回できるか?

重要なことですので、一度言ったことは撤回することができません。

解除権の消滅
  1. 解除権を有する者が数人いる場合、1人の解除権が消滅すると他の者の解除権も消滅します。
  2. 解除権を有する場合、相手方の催告に答えないと解除権は消滅します。

効果

いつ生じるか?

始めからなかったことになります。

どんな効果が生じるのか?
  1. 原状回復義務が発生します。
  2. 手付金・代金などの金銭は受領の時から利息を付けて返す必要があります。
  3. 損害賠償義務が発生します。
第三者との関係
  1. 解除前に目的物を買った第三者に対してその物を返せと主張できません。
    つまり解除を対抗することができません。
  2. 第三者は解除される原因があったことを知っていても(悪意でも)OK。
    ただし、不動産の場合、移転登記をしていないと保護されません。

解除条件と停止条件の違いや覚え方

解除条件と停止条件は、言葉は似ていますが、実は全く中身が違います。

まずは停止条件の説明からしていきます。

転勤が決まったら売るというような、契約の効力の発生を将来起きるかどうか決まっていない事実を仮定した上で、約束することを言います。

停止条件とは「○○したら××する」という意味合いで、「仮定が成就すれば、契約が動きだす」といった意味合いなのになぜ「停止」というのかは、「仮定が成就するときまでは、契約が停止しているから」と覚えましょう。

それぞれの違いとしては、解除条件が「履行不能」「履行不能」の場合と限定されているのに対し、停止条件は、前提とする仮定によってケースバイケースなので、限定されない点に違いがあります。

解除権に停止条件が付されるという場合もあり得ます。

既成条件~解除条件の場合~

過去の事実がどうだったかによって、解除条件の扱いが異なるというものです。

例えば、先ほどの例で若林さんが相澤さんと、家の引渡が1日でも遅れたら契約を解除するという内容の契約を結んだとします。

契約を結んだ時点で、家の建築が大幅に遅れていて、当初の引渡の期日では無理だった場合、この契約は無効となります。

理由としては、既に解除条件が成立している上で契約を結ぶということは、契約を結んだ時点で、契約を解除することが確定してしまうということです。

宅建の試験対策としては、ここまでの知識は不要ですので、参考程度に留めておいてください。

解除条件に関するよくある質問

「手付の額の制限等」で「相手方が履行に着手したら解除不可」とありますが、「売主が解除しようとする時、買主が履行に着手していないことが条件」または「買主が解除しようとする時、売主が履行に着手していないことが条件」との解釈でよいでしょうか。

手付解除について、ご理解の通りとなります。
自分がいくら履行に着手していても、相手方が着手していなければ手付による解除が可能です。

「宅地建物取引業引業者が自ら売主となる宅地の割賦販売の契約において、宅地建物取引業者でない買主が割賦金の支払の義務を履行しなかった場合、当該宅地建物取引業者は30日以上の相当の期間を定めてその支払を書面で催告し、その期間内にその義務が履行されないときでなければ、割賦金の支払の遅滞を理由として当該売買契約を解除することはできない。」という問題で、30日以上の期間を定めて催告しており、買主がその期間内に義務を履行してないため、契約を解除できると思ったのですが、なぜ解除できないのでしょうか。

30日以上の期間を定めて+書面で催告することで解除できるとされています。つまり、2つの条件がそろうことで解除ができます。
問題文では、30日以上の相当の期間を定めてその支払を書面で催告し、その期間内にその義務が「履行されないときでなければ、」賦払金の支払の遅滞を理由として当該売買契約を解除することは「できない」。となっています。
つまり、2つの条件がそろわなければ解除できないという言い方になりますので、正しい記述になります。

申し込みの撤回に際して、預り金は返還されるクーリングオフも手付がもどる手付を放棄するのはどんな条件か違いがわかりません。

クーリング・オフによる契約解除の場合には、白紙撤回ですのでお金の受け渡しがあればそれは返還されます。しかし、手付による契約解除の場合には、買主がするときには手付を放棄しますので戻ってきません。