公信力とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

公信力とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

目次

公信力とは

物権変動の外形がある以上、それに対応する物権変動があったであろうと信頼して取引に入ったものに対して、その信頼通りの効果を認める力を言います。

下記例で説明していきます。

登記と公信力の有無

原則

Bは無権利者→Cは有効に物を取得できないのが原則となります。 しかし、それではCがかわいそうな場合があります。

修正

動産

頻繁に取引されます。
このような場合、Cが保護されないのではかわいそう。そこで、民法はCが物を取得できるものとしました。これを引渡に公信力があるといいます。

不動産

一般に高価なものが多いです。単に登記を信頼したというだけでが不動産を失うのは酷です。また、取引も動産ほど頻繁ではありません。そこで、民法はCは不動産を取得できないものとしました。これを登記に公信力がないといいます。

不動産登記の公信力と公示力

不動産の登記には、公示力はありますが、公信力はありません。

一体どのようなことなのか、詳しく見ていきましょう。

公信力とは、上で説明した通りです。

では、公示力とは一体何のことをいうのでしょうか。

登記の公示力とは、簡単に言うと、「今誰の物なのかをわからせるための制度」と言えます。

動産の場合は、持っていることが公示になります。

不動産の場合は、家や土地を持って歩くわけにはいかないので、代わりに、登記が公示になります。

したがって、登記には公示力があります。

語句が似ていて、間違いやすいところではありますが、試験対策として覚えるようにしましょう。

不動産登記の公信力と権利推定力

登記には公信力がありませんが、権利推定力はあるとされています。

権利推定力とは、公式の機関である登記所が行った登記は、真に存在するものであると推定されることです。

ただし、推定は反証があれば覆ります。

不動産登記の公信力や公示力、権利推定力は細かいアプローチで、覚えることがたくさんありますが、事例問題をたくさん解き、理解を深めていきましょう。

不動産登記の公信力と対抗力

不動産登記の公信力との比較シリーズ3つ目は、対抗力についてです。

対抗力とは、日常生活で使われる意味とほぼ同じで、第三者に対して主張することができるかどうかを表します。

この対抗力は、不動産登記において認められています。

宅建の試験においては、「二重譲渡」でよく問題とされる論点です。

例えば、矢田さんが不動産屋さんから家を購入しました。しかし、第三者も同じ家を購入していたとします。

この場合、矢田さんが先にその家の保存の登記をしていれば第三者へ「これは自分の家だ」と主張することができます。

ここで注意すべき点としては、矢田さんは第三者へは対抗することはできますが、当事者である不動産屋さんへは対抗できないという点です。

公信力に関するよくある質問

公信力の内容がわかりません。

公信力とは、鉛筆にA君と名前が書いてあれば、絶対にA君の鉛筆と認めることを言います。しかし、不動産では公信力が認められておりません。

例えば、C君がD君の鉛筆を盗み、名前にCと記載し、先生にこれは私の鉛筆ですといいました。公信力があれば、その時点でその鉛筆はC君のものになってしまいます。

しかし実際は、調査を行い、実はD君の鉛筆が一本なくなっている、そして同じ種類の鉛筆をたくさん持っている等の証拠より、D君のものだと判明した場合には、名前がC君と書いてあっても、D君のものと認める、ということを現在の不動産は行っているという事になります。

そのため、登記は完全に絶対ではなく、もし盗まれた登記であれば、実際に証拠等で証明すれば、真の所有者に戻るという事になります。

共同相続人の一人が相続なくして善意の第三者に対抗できることがわかりません。

はじめに、登記制度について、登記には公信力がありません。問題文のように、登記されていることを信じて登記名義人と売買契約をしても、本当の所有者がいた場合には、その売買契約を認めてくれないというものです。

甲不動産は、兄と弟で持分2分の1ずつとする共有物、と言うのが本当ですが、兄が登記を勝手に行って、兄の単独所有としています。

この登記を信じて甲不動産を買ったとしても、登記に公信力はないため、弟の持分2分の1は、買主のものとは認められません。よって、弟は、登記がなくても第三者に対抗できることになります。

動産の公信力は「あり」という事ですが、対抗要件との関係はどうなりますか。

「動産の占有には公信力がある」とは、動産の物権変動には、不動産のような登記制度がありません。そうすると、物を占有していれば、所有者のように見えます。

でも、占有している人が真の所有者とは限らないこともあります。この人が占有しているから所有者だと思って取引(売買)をしたら、実はその人は所有者ではなかったということもあり得ます。

このような場合、買主が所有権を取得できないとすると、ものごとがスピーディーに回りません。そこで、占有者から動産を取引した買主は、占有者を真の所有者と思って取引をした以上は、実際に占有者が所有者でなくても、動産を取得できるとしています。

権利が無いのに、物を占有していても、権利があるように見えるから、権利があると扱う力を公信力といいます。