共有とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

共有とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

共有
目次

共有とは

何人かで共同して同一の物を所有することです。

例)太郎さん二郎さん三郎さんは、それぞれ300万円・200万円・100万円を出し合って共同して1台の車を買いました。そこで、車が故障して修理に出したい場合や太郎さんが1人で丸1日ドライブしたい場合はどうすれば良いでしょうか。
共同して同一の物を所有する

本来自分の物は自由に使用・収益・処分できるのが原則です。だから、3人はそれぞれ思い通りのことができるとも考えられます。

しかし、その考え方を認めたらすぐケンカになり、結局、何のために共同して車を買ったのかわからなくなってしまいます。

そこで、法は1つのものをみんなで共有する場合、みんなが仲良く1つの物を利用できるように決まりを設けました。

結論

共有は民法の規定に従って対処すれば良いです。例の場合、民法は以下のような制度を採用しました。

  1. まず、みんなができるだけ仲良くできるような制度を設け、
  2. それでも仲が悪くなった場合には分割できることとしました。

共有物の持分とは

共有物に対する所有権の割合を言います。各共有者は自己の持分を自由に譲渡することができます。この際他の共有者の承諾は不要です。

自己の持分

共有物の使用とは

共有者は、共有物の全部について持分に応じた使用をすることができます。上記例の場合、太郎さん二郎さん三郎さんが3人ともお金を出している以上、車を全部使うことができます。ただし、3:2:1の割合でお金を出しているので、1カ月なら太郎さんは15日、二郎さんは10日、三郎さんは5日だけ使用できることとなります。

持分に応じた使用

共有物の管理費

各共有者は持分に応じて管理費を負担しなければいけません。この義務を1年以内に履行しない者がいるときは、他の共有者は相当の償金を支払って、その者の持分を取得できます。

共有物の管理費

共有物に手を加える場合の方法

行為 どんなことか 具体例 どのように行うか
保存行為 共有物の現状を維持する行為 共有物の修理/不法占拠者への明渡請求 1人でできる
管理行為 共有物を、利用・改良する行為 共有物を貸すこと 各共有者の持分の過半数で決する
変更行為 共有物の形もしくは性質に変更を加えること 別荘の増改築/共有物を売ること 全員の同意が必要
保存行為・管理行為・変更行為

持分の放棄・相続人の不存在

共有者の1人が持分を放棄したり、相続人なくして死亡したときは、その持分は他の共有者のものになります。

持分の放棄・相続人の不存在

共有物の分割

分割の期間

  1. 共有者はいつでも分割を請求できます
  2. ただし、特約で5年を超えない期間に限り分割禁止の特約をすることもできます。この期間は更新することができますが、更新の時から5年を超えることはできません。

分割の方法

  1. 当事者の協議によります。協議が整わない場合は、裁判所にやってもらいます。
  2. 現物分割が不合理な場合(物理的に無理な場合や、価格が著しく低下する場合など)は競売によります。
  3. 裁判による共有物の分割においては、裁判所は、特段の事情があれば、共有物を共有者のうちの1人の単独所有とし、この者から他の共有者に対して持分の価格を賠償させる方法によることもできます。
共有物の分割

共有に関するよくある質問

共有物の分割による不動産の取得とは具体的にどのような状態を言うのですか?その取得者が分割前の共有物の持分を超えるとはどういう意味でしょうか。

「共有物の分割による不動産の取得」は、1人で所有しているのではなく、ABCのように二人以上で所有している不動産をAの持分を取得するような状態です。

「その取得者が分割前の共有物の持分の割合を超える」とは、A:B:C=30%:20%:50%の状態でDがCの持分を全部取得したら、A:B:「D」=30%:20%:50%の持分割合となり、これは取得税の課税対象にはなりません。DがCの持分全部とBの持分の半分取得したら、A:B:「D」=30%:10%:60%となり、「分割前の共有物の持分割合(A:B:C=30%:20%:50%)を超える」ため、課税対象となります。

共有物の管理行為が、各共有者の持分の過半数となっていますが、例えばAが4/10、Bが2/10、Cが1/10の持分なら、AC,ABなら可、BCなら不可というような事でしょうか?
管理行為は過半数を超える場合可能ですので、ご認識の通りでございます。
自己の持分に基づいて1人で共有部全部を占有するとは具体的にどんなケースですか?
自己の持分に基づいて1人で共有部全部を占有するとは、具体的に以下のようなケースです。
  1. 複数人で購入したリゾートマンションを、一人で使う(占有する)。(不動産の例)
  2. 複数人で購入した車を、ドライブで一人で使う(占有する)。(動産の例)