投機的取引とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説
更新日:2019年6月5日
投機的取引とは
宅建において、投機的取引とは「不動産鑑定評価基準」の項目でよく出てくる単語です。これは、利益を得るために土地や家屋を売買・転売するような取引を言います。同地域の物件と比較し高く取引されることが多く、適正価格ではないケースがあります。
英語では、Speculative transactionと表記します。Speculativeは、「投機的な」という意味の他に、「推測する」といった意味もあります。transactionは、取引、商売、経済活動、相互作用といった意味があります。
不動産鑑定評価基準における細かい論点ではありますが、不動産鑑定評価基準と地価公示法は毎年だいたい交互に出題されています。ヤマをかけても良いですが、たまに連続して出題される年がありますので、これは出るというポイントを押さえ、要点をまとめて覚えることが重要です。
投機売買とは
似たような言葉で、投機売買があります。大きな意味合いとしては同じと考えて良いです。ただし、投機売買の場合、宅建の試験範囲を超えて、株やデイトレードなど金融の分野において使われることが多いのが特徴です。
投機と間違えやすい単語として、「投資」があります。宅建では、「住宅金融支援機構」の分野で出てくるワードです。投資も投機も資金を増やす活動を意味する一方で、投資が企業の株を通して資金を増やすのに対し、投機は自信で金融商品の価格の上がり下がりを予測して、資金を増やすという違いがあります。投機の方が安定しているといったニュアンスで解釈してください。
参考:投資目的で土地を購入する場合のポイントを解説|ハピすむ不動産鑑定評価方式
投機的取引が出てくる不動産鑑定評価基準の中の鑑定評価方法について軽く触れていきたいと思います。
3方式の関係や、詳しい解説については、「不動産鑑定評価基準」に記載していますので、そちらを確認してください。
不動産鑑定評価基準とは?|わかりやすく宅建解説投機的取引に関するよくある質問
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事後届出にあたっては、土地売買等の対価の額について記載するとありますが、「対価の額」というのは取引価格のことをいうのでしょうか?
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対価の額=取引価格の事を指します。こちらは、取引価格の水準を調査し、投機的取引であるか否かを判断することになります。
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取引事例比較法についての問題を解く上でのポイントを教えてください。
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ご質問の件、取引事例比較法に係るこれらの問題を解く上でのポイントは、
- 「投機的取引と認められる事例」など、適性を欠くものは不可
- 「特殊な事情」は、補正をすれば可
となります。
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賃料があっても設定の対価(権利金)がないと届出をしなくてもいいということですが、なぜですか?
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賃料が上がれば地価に影響することはあります。しかし、賃料が適切な金額で貸し借りすることは、通常の動きで、国土法の対象にはなりません。
そこで、権利金とは何か?、がポイントになります。権利金は礼金同様支払うと返還されない金銭であること以上に、「地理的に有利な不動産を借りられることに対する利益に対する対価」という特性を持つ金銭です。
つまり、権利金が伴うと、その不動産の賃料の金額以上に価値を付加させることになります。これは、国土法のメインの「土地の投機的取引の抑制」に逆行するので、対象にすべきとされます。
窪田義幸(くぼた よしゆき)
″栄光を掴む″ための講義、″強い意欲″を持ち続けるための講義をめざします
【出身】愛知県
【経歴】立命館大学文学部卒。宅建・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士。
【趣味】神社仏閣巡り
【受験歴】1999年宅建試験受験、合格
【講師歴】2001年よりフォーサイト宅建講座講師スタート
【刊行書籍】3ヵ月で宅建 本当は教えたくない究極の宅建合格メソッド (最短合格シリーズ)
【座右の銘】雨垂れ石を穿つ
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