相続欠格とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説
更新日:2019年7月26日

相続欠格とは
相続人としての資格を失うことを言います。
相続人としての地位を持っている者であっても、一定の重要な事情がある場合には、相続させない方が良い場合があります。
そこで民法891条では、5つの事由を取り決め、その事由に該当する場合には、法律上当然に相続人としての資格を失うものとしました。

相続の欠格事由とは
相続の欠格事由は、民法第891条により、以下の通り定められています。重大な問題がある場合のみ欠格事由となります。
- 故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、または至らせようとしたために、刑に処せられた者。
※「故意」という点が非常に重要です。過失や執行猶予は含まないことに注意しましょう。
- 被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は控訴しなかった者。ただし、その者に是非の弁別がないとき、又は被害者が自己の配偶者もしくは直系血族であったときは相続欠格に該当しない。
※自分の配偶者・直系尊属以外の例えば、兄弟姉妹においては、免除規定がないことに注意が必要です。
- 詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者
- 詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更させた者
- 相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者
※破棄や隠匿の意思があっても、不当な利益に基づかない場合には、相続人となることができます。

相続の欠格の効果
相続欠格事由に該当すると、当然に相続資格を剥奪され、また受遺能力も失います。
欠格事由に該当する者が被相続人の子又は兄弟姉妹であり、その者に子がいるときは、代襲相続が認められます(民法887条第2項本文、889条2項)。代襲相続が認められる点が、相続放棄との一番の違いです。
相続欠格の効果は相対的ですので、該当の被相続人に対する関係のみで相続権を失います。
例)
相続の欠格に該当する場合の遺留分
欠格に該当する場合は、遺留分は認められません。相続欠格とは、法で定められた制裁規定ですので、厳しい条件が付されているのです。

相続欠格に関するよくある質問
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代襲相続は子供が死亡したときと子供が相続欠格のときの他に何かありますか?
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代襲相続の要件としては、
- 相続人の死亡
- 相続欠格
- 相続人排除(被相続人に対して虐待・侮辱などの著しい非行行為をした相続人は、被相続人の請求によって家庭裁判所がその相続人の相続権を喪失させる審判を下します)
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相続人である親が欠格事由に該当して相続人になれなくても、その子どもは代襲相続はできるのですか?
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「相続人である親が欠格事由に該当して相続人になれなくても、代襲相続はできる」という認識で間違いございません。民法887条3に、欠格事由もしくは排除によって相続権を失っても、その者の子供は代襲して相続人となると記載されていることがその理由となります。
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過失致死の場合、欠格要件となりますか?
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欠格要件となるには、「故意」を持って死に至らしめることが要件となっております。そのため、過失致死の場合は欠格要件には該当致しません。
窪田義幸(くぼた よしゆき)
″栄光を掴む″ための講義、″強い意欲″を持ち続けるための講義をめざします
【出身】愛知県
【経歴】立命館大学文学部卒。宅建・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士。
【趣味】神社仏閣巡り
【受験歴】1999年宅建試験受験、合格
【講師歴】2001年よりフォーサイト宅建講座講師スタート
【刊行書籍】3ヵ月で宅建 本当は教えたくない究極の宅建合格メソッド (最短合格シリーズ)
【座右の銘】雨垂れ石を穿つ
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