顕名とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

顕名とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

顕名とは
目次

顕名とは

まず、読み方ですが「けんめい」と読みます。名を顕す(あらわす)=名乗るという意味です。

英語では、「notoriety」と表記します。Notorietyは他に「悪名」や「(悪い意味で)評判」といった意味があります。

代理人であることを相手方に示すことを言います。このとき、契約書や署名は不要です。口頭で十分です。

誰が契約の相手方なのかを相手方に知らせるために行います。顕名の要件としては、以下があります。

  • 代理人に代理する意思があるか
  • 相手方に対して、本人のために意思表示をしているか

顕名をしない場合はどうなるのか

  1. 本人に効果が生じません。
  2. 原則として、代理人が自分のためにやったものとみなされます。
  3. ただし、例外として相手方が本人のためにすることを知り、またはこれを不注意で気づいていなかった場合には本人に効果が生じます。
顕名をしない場合はどうなるのか

顕名と匿名の違い

顕名と匿名に関しては、試験対策としては覚える必要がありませんが、混同してしまう場合もあるかと思いますので、違いを書いていこうと思います。

顕名

相手に自分が誰であるかを知らせるために行う行為

匿名

相手に自分が誰であるかを特定できないようにする行為

意味を考えると、2つは両極の意味であることがわかるかと思います。不動産の売買で仮定すると、匿名で取引することは一般にあり得ませんので、試験対策としては、あまり深堀しなくてもよいところでしょう。

顕名と表見代理

まず、表見代理とは、代わりにやった人に代理権がなかった場合でも本人に効果が生じることをいいます。どのような場合に、表見代理が成立するのか、代表的な例を3点みていきましょう。

1.代理権の範囲を超えてしまった場合

例)100万円の範囲で頼んだのに、200万円も使ってしまった場合

2.以前には代理権があった場合

例)代理人をクビになったにも関わらず、相手方に代理人であるという顕名をした場合。このとき、委任状は放置されていたとします。

3.実際には代理権を与えていなかったのに、本人が与えたと表示した場合

例)代理人でもないのに、委任状渡したことにより、無権代理人が代理人であると顕名を行った場合。

細かい論点ではありますが、表見代理と顕名は関連性がありますので、理解するようにしましょう。

表見代理とは?

顕名と表見代理

顕名と署名代理

署名代理とは、代理人が書面上に自分の名前を残さす、本人の名前で署名する行為を言います。取引相手に顕名をしないことから、相手方は代理人を本人と勘違いしてしまう可能性があります。署名代理は顕名をしているかどうかが重要な判断ポイントとなります。

また、無権代理との違いは、代理人に代理権があるかどうかになります。無権代理は代理権が無いのに対し、署名代理は、代理権はありますが、顕名を行わないという行為です。

無権代理とは?

顕名と署名代理

顕名に関するよくある質問

代理に関して、「本人のためにすることを知り、また知ることができたとき」の理解ができません。どう理解したらいいですか?

原則として、代理行為が成立するためには、代理人が「顕名」することが必要になります。

ただし、顕名がなくても相手方が、代理人が本人のためにすることを知り、又は知ることができたときは代理行為は成立します。簡単に言えば、日常的に代理行為が行われていて、たまたま顕名が行われなくても、相手方はいつもの代理人だと知ることができるような状態をいいます。

代理人が顕名なく売買行為を行った場合はどうなりますか?

顕名がない場合、

  • 本人(売主A)に効果は生じない
  • 原則として、代理人(B)が自分のためにやったとみなされる
  • 但し、例外として相手方(買主C)が本人(売主A)のためにすることを知っていた場合は、本人(売主A)に効果が生じる。

となります。

無権代理で、顕名がない場合、代理人が売買を行ったらどうなりますか?

無権代理人が勝手に売買しているので、本人がその売買にOKを出す(追認する)前であれば、相手方はもちろん取消が可能です。

しかし相手方が(代理人は本当は代理権なんかない)と知っていた場合は相手方は取り消せません。